ゴエモンのつぶやき

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障害者が働ける環境を実現 愛知の企業、工程単純化で

2015年05月05日 01時35分51秒 | 障害者の自立

 先行き不透明な経営環境のため、障害者の雇用に二の足を踏む中小企業が多い中、愛知県稲沢市の機械部品製造業TIYは法定雇用率を大幅に超える障害者を雇っている。工場の工程の見直しで障害者に働きやすい環境を実現し、最低賃金を保証。雇用助成金は受け取っていない。障害者の社会参加を促す取り組みを探った。

 「みんなとあいさつをして、一緒に仕事するのは楽しいです」。ベアリングの組み立てを担う自閉症の男性(32)が笑みを浮かべた。

 同社は、自動車や事務用機械に使われる部品の組み立てを、大手企業から受注。自動化するのが難しい多品種小ロットの仕事を、主に手作業でこなす。正確で繊細な作業が求められるが、従業員五十人のうち十四人は知的障害などがある障害者だ。障害者雇用率は、法定の2%を大幅に超す28%に達している。

 組み立てラインには従業員がはりつき、徐々に組み上がる部品がよどみなく流れる。一見したところ、障害のある人とない人の区別はない。「複雑な工程を単純作業に分けて、誰でもできるように工夫している」と、社長の小出晶子さん(60)が説明する。

 具体的には、小さなゴム部品などの表裏を確認して組み立てていた工程で、部品を正しい向きにそろえる装置を製作。工程を二つに分け、従業員は組み立てだけに集中できるように単純化した。手では扱いづらい直径二ミリ程度の金属球を、必要な数だけ正確に取れるスプーンのような道具なども考案した。

 同社が障害者を雇用し始めたのは二十年前で、当初は人手不足を補うためだった。「仕事がなくなったから終わりではなく、他にもやれる仕事はないかと考えた」と小出さん。これを機に業務の見直しと効率化が進み、組織全体の生産性も向上。同社にとって障害者は必要な人材となった。

 結果的に高齢者ができる仕事も増え、現在では六十五~八十三歳の従業員が十七人。「働きたい人誰もが働けるように業務改善を続けたい」

 厚生労働省が公表した昨年六月時点の企業の障害者雇用率は、千人以上の大企業が2・05%で、法定の2%を上回った。一方、五十人以上百人未満の企業は1・46%で、従業員数が減るほど雇用率が低い状況が浮かび上がった。

 障害者雇用のノウハウが少ない中小企業には不利と考えられがちだが、「経営戦略として、中小企業も障害者雇用を積極的に考えてほしい」。企業経営と障害者雇用の関係に詳しい横浜市立大CSRセンター長の影山摩子弥(まこや)教授は指摘する。

 影山さんは二〇一一~一三年、障害者雇用による経営効果について全国の企業を調査。障害者雇用を重視する企業では、業務改善を通して、従業員間の意思疎通と、健常者の社員のモチベーションが高まったという。

 「障害者雇用が事業を効率化させる絶好の機会であることを、企業に適切にアドバイスする必要がある」と行政に訴える。

手際よく作業する知的障害のある従業員。機械操作しやすいように改良されたレバーや、分かりやすい操作マニュアルなど、ミスを防ぐ工夫が施されている=愛知県稲沢市のTIYで

2015年5月4日    中日新聞


障害者権利条約が絵本に 福井出身・全盲の藤井さん製作

2015年05月05日 01時25分36秒 | 障害者の自立

 障害者への差別を禁止し、障害のない人と同じ権利を保障する国連の「障害者権利条約」が、福井市出身で全盲の日本障害者協議会代表・藤井克徳(かつのり)さん(65)の手で絵本になり、条約発効日にちなんで三日に発刊された。藤井さんは「皆が大切にされる社会をつくるヒントが、ぎっしり詰まっている条約の素晴らしさを、一人でも多くの人に知ってもらいたい」と力を込める。

 祝福の拍手や口笛、足踏みが響く国連本部。物語は、条約を擬人化した「ボク」が誕生する話から始まる。その後、世界各国に広がり、日本には条約が批准された二〇一四年一月、船に乗って到着。そこには平和と人権を大切にする憲法があった。「『よし、おもいっきり働くぞ』。ボクの中にふしぎな力がわいてきました」。

 最も力を入れて描かれたのが、障害のある人とない人が六十八人も登場して、共に街の中で暮らす場面。つえをついて同級生と一緒に歩き、車いすでスポーツを楽しんで、結婚式を挙げる。「条約が大切にされればされるほど、街の中で障害のある人を多くみかけるはずです。それは、だれにとっても住みやすい社会となるでしょう」。

条約を擬人化して紹介した「えほん障害者権利条約」

 最も力を入れて描かれたのが、障害のある人とない人が六十八人も登場して、共に街の中で暮らす場面。つえをついて同級生と一緒に歩き、車いすでスポーツを楽しんで、結婚式を挙げる。「条約が大切にされればされるほど、街の中で障害のある人を多くみかけるはずです。それは、だれにとっても住みやすい社会となるでしょう」。

 藤井さんは生まれつき弱視で、五十歳で全盲になった。「命の次に大事」という音声パソコンの力を借りて文章を書く。絵本作りは、絵担当の版画家里圭(さとけい)さんのほか、三人の協力者から絵の説明を聞き、イメージを膨らませて文章をつづった。

 日本伝統の版画を取り入れたのは、絵本を英訳する構想もあるからで「条約が日本の中で、そして国境を越えて、のびのびと働いてほしい」と願った。

 絵本は縦二十四・五センチ、横二十一・五センチ。三十二ページ。税込み千六百二十円。県内では勝木書店などで扱っている。

 <障害者権利条約>2001年の国連総会でメキシコのフォックス大統領が提唱。02年から審議が始まり、「私たち抜きに私たちのことを決めないで」と障害者も審議に参加。06年12月13日に採択された。21世紀最初の人権条約で、日本を含む154カ国が批准している。

藤井克徳さん

2015年5月4日   中日新聞


ユニバーサルツーリズム、障害者らに快適な旅を提供 国も後押し

2015年05月05日 01時20分28秒 | 障害者の自立

 障害者や高齢者が気軽に快適な旅行を楽しめるよう配慮し、コーディネーターが宿泊施設や移動手段などを手配する「ユニバーサルツーリズム」が注目されている。2020年の東京五輪・パラリンピックを控え、障害者を含む海外からの観光客の増加が予測されることもあり、国も普及に向けて後押しを始めた。

 ◆ヘルパー派遣

 「夫婦がそれぞれ温泉を楽しめたのは初めて」。兵庫県洲本市の津村文子さん(67)は全盲の夫、博次さん(70)と喜んだ。重度の障害がある観光客を積極的に支援してきた民間組織「神戸ユニバーサルツーリズムセンター」(神戸市)が今年2月に淡路島で実施した1泊2日のモニターツアーに2人は参加した。

 これまで温泉旅行に出かけても大浴場に入れなかった博次さんだが、今回訪れた温泉街のホテルでは介護事業所から男性ヘルパーを派遣してもらい、ゆったりと入浴を楽しめた。浴場内の段差では声を掛け、手を引いて案内してくれたという。

 ユニバーサルツーリズムは、障害の有無や年齢に関係なく、使いやすい施設や道具を設計する「ユニバーサルデザイン」の考え方を旅行の分野に応用した取り組み。国内では10年ほど前から、各地で民間が主導する形で広まってきた。

 手数料は掛かるが、介助の必要な利用者にとってはヘルパー分の旅費が不要な上に、現地での煩雑な調整の手間が省けるメリットがある。観光や福祉関連の事業者にとっても、新規の顧客開拓が期待できる。

 淡路島のモニターツアーには電動車いすを使う神戸市の鞍本紗綾さん(36)と友人の女性も参加。港に集合した一行は、地元タクシー会社のリフト付きタクシーで島内の名所を巡った。

 「一面オーシャンビューだ」。海岸沿いの高台のホテルで、部屋からの眺めに紗綾さんらは声を上げた。あいにくバリアフリーの部屋が予約できず、トイレの利用に多少不便を感じたが、ホテルのレストランでは手が動かしにくい紗綾さんのためにフォークやスプーンなどを複数種類を用意する細やかな配慮があり、食事と会話を楽しんだ。

 ◆モデル形態探る

 観光庁によると、全国で20余りのNPO法人などが活動。うち神戸のセンターが事務局を務めるNPO法人「日本ユニバーサルツーリズム推進ネットワーク」には約半数の団体が加盟する。

 同庁はモデル的な運営形態を探るための調査費として14年度に秋田、石川、広島、大分、鹿児島各県の計6団体に年間200万~300万円を支給。15年度は、海外からの利用者を想定して英語での対応に取り組む5団体への支給を決めた。

 紗綾さんの父親で、神戸のセンターを運営するNPO法人ウィズアスの鞍本長利代表は「障害のある旅行者にとって快適な街は、住民にも魅力がある。それぞれの施設が誘客でも連携すれば、もっとうまくいくはず」と今後に期待を寄せる。

淡路島でユニバーサルツーリズムのモニターツアーに参加した鞍本紗綾さん(手前右)ら=2月17日、兵庫県淡路市

2015.5.4   SankeiBiz


:やまなみ工房に通所する知的障害者の作品を紹介 東京

2015年05月05日 01時09分25秒 | 障害者の自立

 知的障害者の創作活動を支援する社会福祉法人、やまなみ工房(滋賀県甲賀市)の通所者の作品を展示した企画展「DISTORTION5−−歪線上のアーティスト」が港区南青山5のギャラリー「DdB GALLERY」で開かれている。

 同工房は、障害者アートの魅力を広めるクリエーターチーム「PR−y(プライ)」やファッションデザイナーの丸山昌彦さんと、通所者の作品をベースにした洋服も制作している。同展では、洋服のデザインに使われた絵画など約40点を展示した。

 同工房の山下完和(まさと)施設長は「彼らの作品にはその人の人間性が宿っている。作品を見てもらうことで社会とつながることができる。そこに新しい価値が生まれる。展示自体が社会参加だと思っている」。PR−yを主宰する笠谷圭見さんは「支援というスタンスではなく、魅力的な作品を生み出している彼らとコラボレーションしている」と話す。

展示されるやまなみ工房の作品=2015年4月17日、東京都港区南青山5で石戸諭撮影
展示されるやまなみ工房の作品=2015年4月17日、東京都港区南青山5で石戸諭撮影
 
 同展は5月10日まで。入場無料。詳細はホームページ(http://www.decodebonair.com/gallery/021/)。
 
2015年05月03日    毎日新聞

くさか里樹さん 累計100万部を超える介護漫画の作者

2015年05月05日 01時03分18秒 | 障害者の自立

 「ヘルプマン!!」の作者。若い男性介護士らが制度の矛盾をつき、現場を変えていく。前作「ヘルプマン!」の連載開始から12年。単行本27巻は計105万部を突破した。「老いへの不安や恐怖を取り上げつつ、希望も感じてもらう。苦しい作業の連続です」

 作品づくりで施設を訪ねると、風船や折り紙で飾り付けられ、「保育園」のように見えた。「自尊心や生きる意欲がなくなりそう」。現場で抱いた違和感や、聞き取った千人以上の介護士らの話からストーリーを練る。

 認知症の回では、その男性のしたいことを介護士が考え、実現することで本人も家族も笑顔を取り戻す過程を描いた。「(男性は)何も変わってない。ただ年を取っただけ」と介護士は家族に語る。

 漫画家は中学生の頃からの目標だった。高校卒業後、知的障害者施設で働きながらペンを握った。22歳でデビー.

2015年5月 4日     朝日新聞