ゴエモンのつぶやき

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障害者防災 大阪の協会が事業化 ノウハウ普及目指す

2016年02月22日 21時56分27秒 | 障害者の自立

 災害時に逃げ遅れやすい障害者が被害に遭うのを防ごうと、大阪市西区の一般社団法人が、障害者が利用する福祉施設の防災体制づくりをサポートする事業に乗り出した。東日本大震災で障害者の死亡率は被災者全体の約2倍だったとされる。障害者の防災の充実が急務としてノウハウの普及を目指している。

  「備蓄品はありますか」「送迎時の災害に対応できますか」−−。障害のある中高生が放課後を過ごす大阪府高槻市の施設「ふらっと」を訪れた一般社団法人「障害者防災対策支援協会」(障防協)のアドバイザー、堀清和さん(39)がスタッフに矢継ぎ早に尋ねた。

 この診断は、ハードやソフト、障害特性への配慮など五つの領域で80〜100項目にわたって現状をチェックし、5段階で評価する。評価報告書が施設側に示されるのは後日だが、ふらっとでは利用者の災害時の宿泊を想定しておらず、水や寝袋などを備蓄していなかったことに気付かされた。ふらっとの支援員、市村恭子さん(36)は「防災意識が低かったと実感した。改善すべきことが明確になった」と話した。

 施設側は評価報告書を受け取った後、障防協のアドバイスに基づいて災害時対応マニュアルを作る。最初のチェックの半年後に改めてチェックを受け、基準を満たせば障防協の「防災認定マーク」が与えられる。費用は98万円かかるが、国の助成金を活用するなどして負担軽減を図る。既に大阪や東京などの60以上の施設から申し込みがあったという。

 障防協は、代表理事の福島有二さん(28)らが昨年10月に設立した。福島さんは精神障害のある兄(32)がおり、兄のような人でも就労できる場所を作ろうと、立命館大在学中に起業。障害者や家族がネットで福祉施設の詳細な情報を検索できるサービスの開発をする中で、防災が不十分な福祉施設が多い実態を知り、防災のサポートを事業化した。

 障害者や高齢者ら「避難行動要支援者」の防災については、自治体が対象者の名簿を作ったり、福祉避難所を指定したりしているほかは、施設任せになっているのが現状。福島さんは「障害者が安心して命を預けられる安全な施設を一つでも多く増やしていきたい」と意欲を見せている。

毎日新聞     2016年2月21日


ラリーでつかめ!サポーター 障害者卓球選手が市民と交流

2016年02月22日 21時49分29秒 | 障害者の自立

 二〇二〇年東京パラリンピックに向け、障害者卓球を紹介し選手を応援する大会が二十日、東京都中央区で開かれた。障害の有無や男女、年齢に関係なく試合をしたほか、体験イベントでは一般参加者が車いすに乗って選手と打ち合うなどし、競技の楽しさや難しさに触れた。

 体験イベントでは、ブラジル・リオデジャネイロ大会に出場する車いすの別所キミヱ選手(68)、東京大会を目指す茶田(ちゃだ)ゆきみ選手(27)が参加者と打ち合った。車いすに座った参加者たちは低い目線や、下半身の動きが取れない不自由さもあり、速いテンポで打ってくる両選手に押され気味だった。

 別所選手と打ち合い、助言を受けた車いすの名古屋市、主婦三田小百合さん(48)は「あこがれの選手と卓球ができて光栄」と感激。車いすを体験したさいたま市のモデル水野杏美(あみ)さん(30)は「ラケットを振りながら片手で車いすを動かすのは難しい。スポーツを楽しむのに障害は関係ないと分かった」と話した。

 茶田選手は「『応援します』と言ってもらえてありがたい。イベントをきっかけに、パラリンピックにもっと興味を持ってほしい」と語った。

 大会には東京都や埼玉、神奈川県などから約百チーム、約四百人が出場した。イベントは日本肢体不自由者卓球協会が初めて開催し、今後は東京、大阪、福岡で毎年開催を目指す。

車いす卓球を体験する一般の参加者ら=20日、東京都中央区で

2016年2月21日 朝刊    東京新聞


絵画や写真 言葉で鑑賞…視覚障害者へ健常者解説

2016年02月22日 21時46分02秒 | 障害者の自立

 健常者の言葉を通して、視覚障害者が絵や写真を鑑賞する取り組みを横浜市青葉区の「市民ギャラリーあざみ野」が続けている。見えないもの、見えにくいものを言葉で伝え、理解してもらうにはどうしたらいいか。参加者も同ギャラリーも一緒に考えている。

 「これはエネルギーのある作品ですね」「どうしてですか?」「写真全体に赤や緑など鮮やかな色彩がいっぱいです」

 今月6日に同ギャラリーで開かれたイベント「アートなピクニック」。視覚障害者と健常者が一緒に芸術作品を楽しむ企画で、いつもは静かな展示室で熱心な言葉のやり取りが繰り広げられた。

 この日は、視覚障害者4人を含む高校生から70歳代までの男女20人が参加。職員から企画展の概要などの説明を受け、グループに分かれて鑑賞を始めた。作品の解説と質問を繰り返しながら一緒に歩く。

 今回の展示は、新進気鋭の写真家・石川竜一さん(31)の作品。人物や風景から、模様のような抽象的な作品まで約500点が並ぶ。

 表現しにくい作品の前で言葉に詰まる人も。イベントを担当する日比谷安希子さんは「マニュアルも正解もなく、毎回が試行錯誤です」と見守る。石川さんも会場を訪れ、「どんな気持ちの時にシャッターを押すの」などと質問を受けた。「みなさんの質問を聞き、自分の作品のあり方を考えさせられました」と石川さんは話した。

 鑑賞後の意見交換では、健常者から「説明が難しかった」という感想が出された。同時に、話し合いながら鑑賞することで、多角的な視点が得られ、「1人で見るより数倍楽しめた」「感動が増えた」といった評価が相次いだ。視覚障害者からも「楽しかった」「また来たい」と好意的な声が続いた。

 参加した全盲の野沢鉄男さん(82)は「難しく考える必要はなく、見たまま感じたままを伝えてほしい。みなさんと同じように、リアルタイムで作品を感じたいんですよ」と呼びかけた。

 「アートなピクニック」は2012年に始まり、年に数回ペースで開催している。日比谷さんによると、視覚障害者は障害が先天的か後天的かでイメージの膨らませ方が異なり、鑑賞に必要な情報もかわってくるという。「難しい取り組みだが、こうしたイベントは必要。障害のあるなしにかかわらず、芸術を楽しみたい人には扉を開け、思いに応えたい」と日比谷さんは話している。

 石川さんの企画展は21日まで。入場無料。

2016年02月21日 Copyright © The Yomiuri Shimbun

地元の「宝」 障害者が生き生き働く施設を見学

2016年02月22日 21時40分31秒 | 障害者の自立

 福知山市勅使の天津小学校(藤田久代校長)の3、4年生15人が、近くにある障害者就労支援施設、第2ふくちやま作業所(石田数哉管理者)を訪れ、利用者が働く姿を見学し、職員から話を聞いて障害者福祉への理解を深めた。

 児童らは総合的な学習で今年度、「天津の宝」をテーマに授業を受けている。この一環として、社会福祉法人ふくちやま福祉会が運営し、障害者が生き生きと働ける場となっている作業所を16日に訪問した。

 児童は利用者が栄養バランスのとれた昼食弁当を作る様子を見学。管理者の石田さんにたくさんの質問をし、一日に140食ほどを製造し、市役所や一般の希望者らに配達していること、食中毒が出ないように衛生面に最も気をつけて調理していることなどを教わった。

 利用者の高齢化が深刻で、少人数でスタッフの援助を受けながら暮らすグループホームを相次いで建設しているが、まだ足りないのが現状ということも知った。

 このあと、同じ法人が作業所下の国道175号沿いで運営するカフェレストラン「あまづキッチン」(仲林清貴管理者)を訪れ、障害のあるスタッフらがパンやアイスクリームなどを製造する様子と、商品が並べられた販売スペースを見学した。


写真=石田さんから作業所の現状について話を聞く児童ら

 両丹日日新聞2016年2月20日のニュース