ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

"農福連携"の新たな形

2015年12月30日 02時18分04秒 | 障害者の自立

 諫早市の諫早湾干拓農地で営農するマツオファーム(島原市栄町)は、障害者に協力してもらい、収穫のほかに、皮むきなど野菜を加工し、大手外食チェーン側に出荷する取り組みを始めた。農業と福祉による"農福連携"の新たな形。車いす利用者らの仕事の場を広げ、野菜の付加価値を高める狙いだ。

 同ファームなどによると、障害者の就労を支援する諫早市の事業所など3カ所から、多い日で約20人の障害者が通い、収穫などに従事している。農業の人手不足の解消と障害者の就労拡大といった双方の目的が合致し、連携を深めてきた。ただ、畑作業が困難な障害者もいて、仕事の場をどうつくるかが課題だった。

 そこで取引先の外食チェーン側に求められていた野菜の一次加工を今月に開始。ダイコンやニンジンの皮むきを、車いすを使ったり、器用な障害者らに任せた。今年最後の出荷日となった28日は、皮をむいたダイコン、ニンジンを1・2トンずつ出荷した。

 加工することで外観が悪い野菜も商品として扱えるメリットがあるという。マツオファームの松尾公春社長は「軌道に乗ってきた。今後も障害者と連携して加工方法や作業量を拡大したい」としている。

マツオファームの選果場でニンジンの皮をむく障害者ら

2015年12月29日   長崎新聞


発達障害抑圧避けて/里親探し妊娠期から 

2015年12月30日 02時07分34秒 | 障害者の自立

◇大正大教授 玉井邦夫さん(56)

◇情緒障害児短期治療施設のセラピストなどを経て、障害児・障害者心理学の研究者となり、2008年から現職。日本子ども虐待防止学会代議員も務めている。

  週末は、自宅のある甲府市で、発達障害の児童や家族の相談に乗っています。人付き合いがうまくいかず、生きづらさを感じている子供を、親はみな、何とかしてあげたいと頑張っています。その「親心」が結果的に虐待に陥らないよう、力になれるならと思い、依頼があれば各地で講演しています。

 発達障害の特性は様々です。例えば、体は大きいのに大の字になって泣いたり、席に座っていられなかったり、特定分野の勉強が非常に苦手だったり。多くの親が悩んでいますが、無理に抑え込もうとするのは禁物です。私が相談を受けた中にも、暴れる子を車に閉じ込めたり、毎晩午前2時頃まで勉強させたりといったケースがありました。良かれと思っても、「虐待的」といえるレベルです。

 また、事情を知らない他人は「親のしつけがなっていない」と思いがち。周囲の無理解が親を追い詰め、不適切な養育に拍車をかけてしまうこともあります。

 力で抑え込むと、障害の特性に悪影響があります。親にたたかれて育てば、「強い者はたたいていい」と学び、友達に暴力的になりやすい。たたく側に回れない子は、矛先が自分に向いてしまい、自傷行為や引きこもりにつながる危険もあります。

 でも、親や周囲が特性を理解し、それに応じて育てられれば、性格に偏りはあったとしても、上手に人と付き合えるようになれるんですよ。

 学校や保育園の支援も不可欠です。子供に正しい力の使い方を教えられるし、親との関係を築いておけば、虐待の抑止力にもなります。子供の服装の乱れや、体のあざなどからいち早く気づくこともできます。いざというときは迷わず児童相談所など関係機関につないでほしい。(聞き手・宮原洋)

 ◇愛知教育大特任教授 萬屋 育子さん(65)

◇愛知県刈谷児童相談センター(児童相談所)の元センター長。児童虐待防止のNPO法人「CAPNA」(名古屋市)理事長も務める。共著に「『赤ちゃん縁組』で虐待死をなくす」。

  児童相談所で勤務していた約40年前、まずい対応をしたことがあります。

 「妊娠したけど、育てられない……」と相談の電話をかけてきた女性に、「産んでから、困ったら来て」と言ってしまったのです。当時は、乳児が置き去りにされる〈コインロッカーベビー〉が社会問題になっていた時代。その後、女性からの連絡はなく、深く後悔しました。

 2013年度に全国で虐待死した36人のうち、16人が0歳児でした。予期しない妊娠の場合、赤ちゃんを遺棄してしまう母親も中にはいます。そんな子を守るため、愛知県は1982年、妊娠期から、養子縁組を前提に里親になってくれる夫婦を探す制度を始め、昨年度までに約180人の新生児との縁を取り持ちました。

 私も90年から、この「愛知方式」に携わっています。予期しない妊娠でも、妊婦は子を待ち望む夫婦がいると知っていれば陣痛に耐え、懸命に産んでくれる。赤ちゃんにとっても、誕生を歓迎してくれる父母がいるのは喜ばしいことです。

 しかし全国的には、親が育てられない新生児はまず乳児院に入り、1歳半以降に里親に預けられるのが、まだ一般的です。乳児院では職員に担当替えや異動があるので、幼心に穴が開くこともあります。「いつか引き取りに来る」と言ったきり、音信が途絶える親もいる。人格形成に大切な3歳までの時期は、家庭で過ごすべきです。

 愛知方式では、里親を希望する夫婦に「親となる自覚」をしっかり問います。たとえ子供に障害があったとしても、ほとんどの夫婦は実の親と同じ覚悟を持って育ててくれていますよ。この方式を、児相や悩める妊婦にもっと知ってほしいと願っています。

玉井邦夫さん=飯島啓太撮影                                      萬屋育子さん=尾賀聡撮影

玉井邦夫さん                                            萬屋育子さん

2015年12月28日 Copyright © The Yomiuri Shimbun

障害越え音色刻む 仙台で演奏会

2015年12月30日 02時01分27秒 | 障害者の自立

 障害の有無に関わらず音楽を楽しもうと活動する「ミューズの夢オーケストラ」が26日、仙台市太白区の「長町遊楽庵びすた~り」でコンサートを開いた。
 びすた~りでは、オーケストラの一員で、6月の「第1回東北障がい者芸術公募展」で最高賞の大賞に選ばれた、県光明支援学校高等部2年岩佐勇太朗君(17)の個展「時計の世界」を29日まで開催中。受賞を祝福するとともに、来場者に作品と演奏を同時に楽しんでもらおうと企画した。
 メンバー10人が「ユダスマカベウス」や「メヌエット」など9曲を披露。メンバーの家族ら約40人が岩佐君が描いた作品を眺めながら、バイオリンやチェロの音色を楽しんだ。バイオリンを担当した岩佐君は「自分の絵の前で演奏できてうれしい」と話した。
 ミューズの夢オーケストラは、障害者に音楽を楽しむ場を提供するNPO法人ミューズの夢(青葉区)が、7月に旗揚げした。県内に住む10~40代の男性10人が活動している。

岩佐君の個展会場で演奏するミューズの夢オーケストラのメンバー

2015年12月28日   河北新報


ダウン症女性、絵の才能が突然開花 個展で反響

2015年12月30日 01時39分00秒 | 障害者の自立

 小さな水玉や羽根のような模様が隙間なく描き込まれた、花の絵、鳥の絵。ひとつひとつの模様がカラフルに塗り分けられ、目くるめく色彩の世界が広がる。ダウン症の居川晶子(いかわあきこ)さん(45)=兵庫県芦屋市公光町=の作品だ。10年ほど前、突然絵の才能を開花させ、独特の作風で注目を集めている。 

 晶子さんは京都市左京区出身。知的障害があり、地元の特別支援学校を卒業した後、障害者の授産施設に進んだが、肌に合わず5年ほどで辞めた。

 「この子はこれからどうなるんやろうか」。母隆子さん(69)と父隆夫さん(77)は、ほとんどの時間を自宅でおとなしく過ごすようになった長女を見守りながらも、心配でたまらなかった。

 晶子さんが30代半ばになったある日のこと。ボールペンで何かを熱心に描いているのに隆子さんが気づいた。優しげな顔をしたお地蔵さんだった。

 少し大きな紙を置いてみた。晶子さんは少し大きなお地蔵さんを描いた。絵の具と筆を与えてみた。晶子さんの絵が色を持った。

 やがて晶子さんは朝から晩まで一心不乱に描くようになった。題材も地蔵から、クジャクや金魚、草花と変化に富んでいく。

 水玉や羽根のような模様を集めて一つの絵をつくる技法。ボールペンで下絵を描き、アクリル絵の具で一つずつ丁寧に塗りつぶす。

 1週間に1枚のペースでどんどん作品を生み出す晶子さんに両親は戸惑い、驚いた。「障害があるので習い事はあきらめていた。絵を教えたこともないし、そもそもなぜお地蔵さんを描き始めたのか、本人に尋ねても全然分からないんです」

 ダウン症の子を持つ親の会の誘いで、2009年ごろから集会の会場などに絵を展示し始めたところ、関係者の間で話題に。神戸や京都のギャラリー、カフェなどからも声が掛かるようになった。

 この12月には、神戸・元町のギャラリーで4日間、個展を開催。縦2・27メートル、横1・45メートルの大作をはじめ約50点を出品し、来場者の目をくぎ付けにした。

 会場には、相変わらず熱心に絵筆を握る晶子さんの姿もあった。「絵は楽しいよ。人からすごいって言われるのもうれしいけど、何より描くことが楽しい」

 

個展会場でも大好きな絵筆を離さない居川晶子さん

時計2015/12/28    神戸新聞NEXT


自転車競技五輪へ弾み…伊豆で来月アジア選手権

2015年12月30日 01時31分17秒 | 障害者の自立

 2020年の東京五輪で自転車競技が行われる会場の一つ、伊豆ベロドローム(伊豆市)で来月26~30日、「アジア自転車競技選手権大会」のトラック競技が行われる。28日は出場を予定する県ゆかりの選手らが県庁に川勝知事を訪問し、大会への意気込みなどを語った。

 北京、ロンドン両五輪に出場した、伊豆の国市在住の渡辺一成選手(32)が「リオはもちろん、東京五輪の足がかりになるような大会にしたい」とあいさつした。

 浜松市出身で、アテネ、北京、ロンドンのパラリンピック3大会を経験した大城竜之選手(44)は、視覚障害者と健常者がペアでこぐ2人乗りの「タンデムスプリント」に出場する予定だ。

 大城選手は「県では、タンデムの公道走行が許可されていない。他の自治体では認められるようになってきており、ぜひ検討してほしい」と要望した。

 知事は要望について検討するとした上で、「伊豆半島全体をどこに出しても恥ずかしくない自転車のメッカにしたい」と話した。

 一方で、五輪開催の時期は夏場の伊豆半島の観光シーズンとも重なり、選手や観戦客の宿泊先や移動手段の確保など解決しなければならない課題は山積みだ。五輪と観光の両立に向け、県は28日、関係部署が集まり、協力を確認した。

 県によると、選手や報道関係者だけで、約1600人の訪問が見込まれるという。会議では、観光客や観戦客を含めた円滑な移動のために、道路の改修などを早急に進めることの必要性が確認された。

 難波喬司副知事は「開催地なので成功させることが大事。道路の改修、観光との両立などをしっかりやっていくために、みなさんの支援が必要」と訴えていた。

川勝知事を表敬訪問した(右から)渡辺選手、大城選手、菊地豊伊豆市長(28日、県庁で)

川勝知事を表敬訪問した(右から)渡辺選手、大城選手、菊地豊伊豆市長

2015年12月29日    読売新聞