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鹿政談 -浅草演芸ホール二月中席-

2023-02-13 22:13:41 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
今月の寄席は浅草演芸ホール中席から・・・

朝から雨もようで平日にもかかわらず、ここ浅草は東京の中でも「観光地」の意味合いがあるので、傘さしての街観光って感じで人混みもあってにぎやかなものです。

浅草二月中席昼の部は「五代目 春風亭柳朝三十三回忌追善興行」としておこなわれています。(初日は「札止め」になったとか…)

春風亭柳朝師匠とは、子供の頃のかすかな覚えしかないのですが、1960年代は「落語家若手四天王」として談志師匠・志ん朝師匠・圓楽師匠とともに落語界をけん引し、その破天荒な人間味あふれる持ち味で

当時から落語ファンも多かったようです。また師匠が林家彦六師匠、弟子が一朝師匠・小朝師匠・・・そしてその弟子(孫弟子にあたる)まで、現在の落語界にまでおおきな一門として君臨しています。

今回は三十三回忌追善興行として、直弟子の一朝師匠・小朝師匠・林家一門・春風亭一門と、豪華な面々が入れ代わり立ち代わりと次々出演する、とってもにぎやかな興行になりました。

ホール内も平日昼・雨にもかかわらず満員状態(2階席まで)で観客もざわざわと活気あって寄席興行を盛り上げてゆきました。

そんななか、いつもの通り最前列に陣取って、5時間におよぶ寄席を堪能します。



開口一番は「手紙無筆」から「転失気」「子ほめ」「洒落番頭」「有馬小便」(初聴)「金明竹」「権助提灯」「町内の若い衆」「ぞろぞろ」「実録忠臣蔵」

中入り後は、なんと40年ぶりの定席登壇の三遊亭好楽師匠「胡椒のくやみ」(初聴)「芝居の喧嘩」(一朝師匠でひさびさ聴きました、気風のいいしゃべくりで心地良いもんです)

そしてトリは、現在の六代目春風亭柳朝師匠で「鹿政談」

桂米朝師匠の円熟味ある「鹿政談」は以前拝聴したことがあり、その高貴な話しっぷりとわかりやすい噺のながれに大変感銘したことがある演目です。

ただそれからは持ち時間の関係からか、政談だけに端追っての演目しか見られず、米朝師匠以上の感銘はありませんでした。

今回の柳朝師匠の「鹿政談」はその米朝師匠をも上回る博識ある挿話・逸話を網羅しながらの長講で噺が進み、オチの「きらずにおくぞ、豆にはたらきます」で大円団となりました。

噺を知っていることもあるのですが、中身も充実した濃い噺で、とてもおもしろく、とてもタメになる演目にもう満足満足の充実した心持ちで、今日の昼席が終演。

色物さんも満員でにぎやかなホールの雰囲気にノリノリで、かっぽれ・やっこさんの踊りまで出て追善興行をさらに盛り上げ、とっても充実した二月中席寄席興行となりました。









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