観・環・感

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感じる事を書いています。

アレキサンダー

2005年08月27日 | 映画・テレビ
前評判が良くなかったので、映画館には足を運ばなかった「アレキサンダー」、レンタルビデオ屋にもVIDEOとDVD合わせて20本足らずしかなかった。行きつけの本屋の隣にあるのこのビデオ屋、本屋に行くたびに立ち寄るのだが、本数が少ないせいか、昨日行くまで借りられなかった。
約3時間の映画、退屈はしなかったが、正直、200億円の価値はなかったというのが感想だ。戦争のむなしさを表現するには、この「ダラダラ感」もいいののかな。
戦闘シーンになると、自分はどうなんだろうといつも思う。王から声もかけらたこともなく、顔さえまともに見たこともないただの兵士のまま、真っ先に敵の矢で倒されてしまう。死の間際、何が頭に浮かぶのか、それとも考える間もない即死だろうか。はたまた、胃腸が丈夫な方でないので、戦地で食あたりになってもがきながら死んでしまうのか。狂気の指導者のために生涯一度も楽しい思いもしないままに死んでいくのはいやだ。
しかし、この指導者、傍目には狂気と映るが、本人は理想世界を実現しようとしている。アレキサンダー、織田信長、ヒットラーも同じだ。スケールは違うが小泉首相も同じではないか。ついて行く部下もむなしいと感じながらも戦う。アレキサンダー、戦いは一応勝利ということになるが、映画の中では、部下に毒をもられて死ぬ。小泉首相はどうなるのか。
アレキサンダー大王の東西文化の融合という偉業は、正倉院の遺物にも表れているのだが、小泉首相の成果は、一般庶民の病弊だけか。
この映画、印象に残ったのは、アレキサンダーが「We're going home.」と言ったとき、一番大きな歓声が揚がったことだ。