つれづれ写真ノート

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オリンパス「PEN-F」タッチ&実写

2016年02月18日 | カメラ

オリンパスの新しいマイクロフォーサーズ・ミラーレス一眼「PEN-F」(2月26日発売)。

レンジファインダースタイルのフィルムカメラを思わせる、レトロ感たっぷりのデザインです。(オリンパスのニュースリリース参照)

富士フイルムの「X-Pro2」もそうですが、最近は復古調が目立ちますね。

 

オリンパスプラザ大阪で展示されていたので、触ってきました。

 

タッチ&トライ

PEN-F」。

ボディーは、シルバーとブラック の2種類。キットレンズの12mm F2.0 ブラック(35mm判換算で24mm相当) が付いています。

 

こちらはブラックボディー。

 

個人的には、やはりシルバーボディーのほうがレトロっぽくて、好み。

 

この交換レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0」はシルバーもあるのですが、キットレンズとしてはブラックしか用意されていません。

シルバーボディーにはシルバーのレンズがいいのではないかと思いましたが、そうしなかった理由を後日、オリンパスの人に聞きました。

「12mm F2.0」のシルバーは、シルバーといっても少し色が違う、というデザイン部門の判断だったとか。

  「12mm F2.0」のシルバー(オリンパスのページより)

 

そう言えば色合いが違う感じも。

もちろん、多少色合いが違っても、シルバーで統一したい人もいるかもしれません。あくまでご参考まで。

 

ボディー上部。マグネシウム製のトップカバーに、アルミ削り出しのダイヤルやレバーを数多く配置。

 

左側の電源スイッチはフィルムカメラの巻き戻しクランクを模した感じ。真ん中にはモードダイヤル。その右にシャッターボタン。右端には、ムービーボタンと露出補正ダイヤル。

シャッターボタンまわりはフロントダイヤルになっていて、その手前(背面)にあるリアダイヤル、モードダイヤルの下にあるレバーとともに、画像の明暗・色補正に使われます。

PENシリーズとしては初のファインダー(EVF、236万ドット)も詰め込んだ、ぜいたくな設計(その代り内蔵フラッシュはなくなり、外付けに)。

 

多少ゴテゴテ感はありますが、とてもメカニック。好きですねェ、こういうの…

持ってみると、コンパクトな割に適度の重みがあり、高級感が感じられます。

 

真上から見たところ。ボディーの厚みが左右で違い、全体に舟形になっています。操作性を考えて、こういうフォルムになったのだそうです。

カメラの上部を「軍艦部」とも呼びますが、戦艦や巡洋艦の甲板を連想させる、呼び名の由来にぴったりの形ではあります。

 

シャッター音は、軽く、控えめ。

昔の感触に近い? そう感じたのは、シャッターボタンにケーブルレリーズ取り付け穴があるせいかも。かつてのフィルムカメラはみなそうでした。シャッターボタンもノスタルジックです。

シャッター速度は最高1/8000秒。レリーズタイムラグ0.044秒とレスポンスが素早く、ミラーレス機としては最速。最大約10コマ/秒(AF追従時は5コマ/秒)の連写ができますし、静音(無音)モード搭載、ボディー内5軸手ぶれ補正と、機能は先進的。

 

背面モニターは3.0型バリアングル液晶。タッチスクリーン対応で、測距点の選択やタッチシャッター、画像再生時の拡大などが指先の操作でできます。

 

モニターを裏返すと、革張り風になっており、フィルムカメラそっくりの外観。また、底面にはネジ穴が一切ないなど、いたるところデザイン的なこだわり。

 

イメージセンサーは2,030万画素。これまでのOM-D、PENシリーズとも1,600万画素までだったので、「PEN-F」はオリンパス初の2,000万画素機になります。

センサーずらしによるハイレゾショット機能も搭載。美術品や風景など動かない被写体に限られるものの、5000万画素センサー相当の高解像の撮影が可能です。また、純正のRAW現像ソフト「OLYMPUS Viewer 3」でハイレゾショットのRAW現像ができるようになったとのこと。

レトロな外観だけに魅かれがちですが、「機能もすごい」と思わせるカメラ。魅力的です。

 

「PEN-F」で撮ってみた

展示機は画像データ持ち帰りOKだったので、持参のSDカードを「PEN-F」に入れて撮ってみました(画質はいずれもJPEG、トリミング、画像補正なし)。

オリンパスプラザ大阪の店内(絞りF3.2、1/160秒、ISO 200、露出補正なし、ホワイトバランス オート)。

 

店内のマスコット(絞りF4.5、1/60秒、ISO 250、露出補正なし、ホワイトバランス オート)。

この写真の中央付近を等倍に拡大してみると…

マスコットの等倍画像。

布の質感は良く出ている感じですね。

 

アートフィルター「ファンタジックフォーカス」をかけてみました。“ゆるフワ” 写真、面白いです。

 

さて、「PEN-F」の注目機能、モノクロ/カラープロファイルコントロールについて。

(説明するのが、難しい… )

 

詳しくはオリンパスのページに書かれています。簡単にいえば「こだわりの作品」をカメラ内で仕上げる画像補正。

ボディー前面にあるクリエイティブダイヤルを使います。

 

クリエイティブダイヤル。

「初期のライカ(バルナック型)のダイヤルのようだ」という声がもっぱら。

 

とりあえずダイヤルを「COLOR」に合わせました。カラーの色調整ができます。

背面液晶にカラーの円グラフが出ます。

 

カメラのフロントダイヤルを回すと、時計の針のようなものが回り、赤、紫、青、緑など色を選択。

上の写真では赤を選択しています。

 

つぎにカメラの背面にあるリアダイヤルを回すと、色の濃さが調節できます。

内側の円グラフを外に張り出させ、赤色を濃くしているところ。

この状態で撮ったのが下の写真。

マスコットの赤色が強く出ました。

 

今度は赤色を控えめにしてみます。

リアダイヤルを回して、赤の内側の円グラフを中にへこませます。

 

これで撮影すると…

赤色が抑えられ、渋い色調になりました。(渋過ぎ?)

 

こんな風に、自分好みの色合いの写真を、リアルタイムで確認しながら作り出せる新機能です。

「撮ったあと、パソコンの画像ソフトでやれば、同じことでは…」という意見もあるでしょうが、そうではない場合があるかもしれません。

というのは、撮影しながら、ある色合いが気に入ったとします。そうすると、その色合いを生かせる被写体がもっとないか、色合いに合うアングルがないか、工夫して探す気になりますね。

パソコンによる事後処理だけでは得られない作品につながる可能性があるのでは、と思いました。

 

最初から自分の色を作り出すのは難しいので、「カラーリバーサルフィルム風」(ベルビアなど)のようなプリセット(初期設定)も用意されています。

 

この機能についてはもう少し詳しく、後日プロカメラマンのトークイベントでの話も交えて、ご紹介する予定です。

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撮影カメラ    「PEN-F」の実写画像を除き、ソニーRX100

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