つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

「CP + 2016」Part 2 (ソニー)

2016年02月29日 | カメラ

CP+2016」の会場へ入ったところに、広いスペースを構えていたソニー。

入り口に近いこともあって、かなり混雑していました。

 

G MASTER」レンズを前面にアピールする、ソニーのブース。

 

ソニーは昨年、主力のカメラのリニューアルを済ませてしまったこともあって、今年のCP+ については、キヤノンやニコン、リコー(PENTAX)のように自慢できる、フルサイズカメラの新製品がありません。かろうじて注目を集めそうなのはAPS-C機の「α6300」ぐらい。

どうするのかな、と思っていたところ、「G MASTER」レンズを軸に、それなりに充実した展示内容でした。

 

「G MASTER」レンズとは

G MASTER」は、2月19日に国内発表されたばかり(ソニーのニュースリリース)。

独自開発のEマウント最上位レンズシリーズで、いまのところ標準ズームの24-70mm F2.8、ポートレート向きの中望遠85mm F1.4、望遠ズーム70-200mm F2.8 の3本が出る予定。

セールスポイントは『圧巻の解像力と、とろけるような美しいぼけ味』。

 

ソニーによると、どんどん高画素化するカメラの未来を見据え、解像性能を最大限に引き出す「超高度非球面XAレンズ」を使用したのがキ―ポイントとしています。

非球面レンズは、収差を補正する何枚ものレンズの役割を、微妙な曲率を持った1枚のレンズでまかなうもの。今ではどのメーカーも採用。ただし、鯛焼きのように押し型で作る(ガラスモールド)ための金型製作に伴う欠点もあって、点光源ボケにぐるぐる輪のような模様が現れる「輪線ボケ」「年輪ボケ」が発生しがち。海外では「onion ring bokeh(玉ネギの輪ボケ)」と呼ぶようです。

このほか、解像性能が高いシャープなレンズほど、「二線ボケ」(輪郭が強いボケ)も出やすい、ということがよく知られています。

 

解像性能を高めつつ、こうした「汚いボケ」を低減したのが「G MASTER」レンズ、とのこと。

 

 レンズの表面を0.01ミクロン単位でなめらかにし、「onion ring bokeh(玉ネギの輪ボケ)」を低減したとするパネル表示。(でも、説明は英語だし、だれも見てない…)

 

ともかく、どれほど良い描写になるのか、撮ってみなければ分かりませんね。

撮影体験コーナーでは、展示カメラに自分のSDカードを入れてモデルを撮影、データ持ち帰りがOKでした。

こういう機会はめったにないこと。かなり順番待ちしましたが、実写してみました。

 

使えたのは、フルサイズ4240万画素のα7R II と「G MASTER」レンズ FE 85mm F1.4 GM。

ぜいたくな組み合わせです。

大口径レンズだけあって、ボディーに比べかなり大きい。

 

高級さが感じられる鏡筒の仕上げ。

 

「G MASTER」 レンズで実写

以下、α7R II と FE 85mm F1.4 GM での実写例です。

RAWで撮影後、そのまま基本的に画像補正なしで現像(一部の写真はトリミング)。

 

絞り F2、1/250秒、露出補正 0、ISO 100、ホワイトバランス AUTO、クリエイティブスタイル ポートレート。

 

 ← 指の部分の等倍画像。クリックすると拡大します。

高画素カメラの実力か、レンズ性能のすごさか、いずれにしても驚異的な解像力!

 

絞り F2、1/400秒、露出補正 0、ISO 100、ホワイトバランス AUTO、クリエイティブスタイル ポートレート、少しトリミング。

 

絞り F2、1/160秒、露出補正 0、ISO 100、ホワイトバランス AUTO、クリエイティブスタイル ポートレート。

 

絞り F1.4、1/640秒、露出補正 +0.3、ISO 100、ホワイトバランス AUTO、クリエイティブスタイル ポートレート、トリミング。

 

Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA で実写

次は別のカメラと「G MASTER」以外のレンズで撮ってみました。

 

α7 II とツァイスレンズSonnar T* FE 55mm F1.8 ZA の組み合わせです。

 

絞り F1.8、1/250秒、露出補正 +0.7、ISO 100、ホワイトバランス AUTO、クリエイティブスタイル ポートレート。

これもボケのきれいなレンズですね。

 

絞り F1.8、1/320秒、露出補正 +1、ISO 100、ホワイトバランス AUTO、クリエイティブスタイル ポートレート、トリミング。

 

絞り F1.8、1/320秒、露出補正 +0.7、ISO 100、ホワイトバランス AUTO、クリエイティブスタイル ポートレート、トリミング。

 

魚住誠一氏セミナー

ソニーブースでは、「αレンズの描写力に酔いしれる~Gマスター85mmの衝撃~」と題し、ポートレート撮影で定評のある魚住誠一氏がスペシャルセミナーを行っていました。

人気モデルの三原勇希さんを撮影した作品を4Kの大画面に映し出し、ポートレート撮影のポイントを解説。

素晴らしいポートレートの数々… 

構図はうまいし、美しかったですね。

 

「FE 85mm F1.4 GMは、四隅まで気持ちのいい解像感。シャープさと、とろけるようなボケの差がすごい。絞り開放ではピントが合う範囲が狭いので、ぜいたくに少し絞ってみるのも醍醐味。」と魚住氏は話していました。

 

セミナーのあと、大画面に映し出された作品をバックに、三原勇希さんの撮影タイム。

自分のカメラで撮影OK。

といっても、望遠レンズを持ってきていなかったので、魚住氏の作品のようなクローズアップは無理でした。残念…

 

「最初はグ~」で始まって、ジャンケンで勝ったお客さんへのプレゼントもありました(左が魚住氏)。

 

楽しいソニーブースはこれで終わり。

おっと、新製品の「α6300」を試していなかったのに気付きました。

ま、いいか、そのうちソニーストアで試せることだし…

ソニーのカメラとレンズ。上段中央に展示されているのが「α6300」。