フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

木工用の槍鉋と切り出し小刀

2015-11-23 02:22:17 | 筆記具文房具

万年筆スタンドやペン皿などを作るための刃物

 以前ご紹介した万年筆スタンドや木製のペン皿などを作るときに使っている、刃物、金物をご紹介します。

 左から文房具の切り出し小刀、両刃の小刀、槍鉋、鍛造の切り出し小刀、梅心子小刀、芯削り小刀

 

 


 
 小さな槍鉋です。
 槍鉋は奈良時代から日本の木造建築で使われている工具で、木材の表面を削ったり細かな加工、彫刻を施したりするときに使われました。
 オリジナルは、柄の長さも含めて1mほどの大きさですが、これは長さ18cmほどの小型の槍鉋です。
 先端が反っているので、くぼみや曲面を削り出すときに使っています。まだ研いだことは無いのですが、ちょっと難しそうです。

 

 左が「梅心子」の銘がある、昔からある切り出し小刀です。地元に古くからある金物屋さんで手に入れました。地元は旧水戸街道の宿場町で、江戸時代から続く造り酒屋や呉服屋、人形店、金物屋、医院、漢方薬などを扱う店、蕎麦屋などなど、古くからある商店が並んでいます。
 右は、重ねの厚い鍛造された切り出し小刀です。叩いて打ち出したそのままの地で、刃先を研ぎ出してあります。切り出し小刀は、基本的に刃と地の2層の鋼を貼り合わせて作らてていますが、右の小刀は地の部分の鋼を折り重ねて何層にも鍛えて上げています。そうすることで、折れにくい刀身になります。日本刀と同じ造りです。

 

 先端のとがった両刃の切り出し小刀です。槍鉋と似ていますが、刀身は平らです。木製の柄に差し込まれていて扱いが容易です。細かな加工に使っています。

  刃物類は、その本来の機能を発揮させるためには、当然切れ味を維持していくための研ぎが重要になります。ごく一般的なものですが、次はその砥石を紹介しようと思います。

 

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鉛筆とセルロイドの筆箱

2015-11-21 12:12:07 | 筆記具文房具

鉛筆とセルロイドの筆箱のご紹介

 ヘミングウェイは小説の原稿を書くときに、消しゴム付きの鉛筆を使っていたそうです。モレスキンの手帳には、小説の書くためのいろいろな覚え書きがされていたそうです。因みに、小説の清書はタイプライター(コロナ社製)、手紙やメモは万年筆を使っていたそうです。
 私も水彩画の先生(弟子というわけでは全くないのですが。)に個展や先生の作品が出されている展覧会へのお誘いのお手紙をいただきます。そのお礼の返信は、まず鉛筆で下書きして、その時などに鉛筆を使っています。失礼がないように、慎重に文章を校正するために。
 手紙など、ほとんど書かないのですが下書きや、ちょっとしたメモなどには鉛筆を使っています。


 セルロイドの筆箱です。
 軽いのですが割れやすく、扱いを丁寧にする必要があります。

 

使っているただの鉛筆ですが、ちょっと変わったもの

 


 

 下から、書いてから時間がたつと湿気を吸ってインクのように変質する鉛筆。書いてすぐだと消しゴムで消せますが、時間がたつと消せなくなります。軸に"NOBLOT INK PENCIL"、"A BOTTLE OF INK IN A PENCIL"インク瓶が一本、鉛筆の中にはいっていると書かれています。板坂元先生の新書”考える技術、書く技術”で紹介されていた鉛筆です。アメリカの物だと思います。
 右の写真は、黄色のダーマトグラフ、紙鉛筆です。これも板坂先生の本に載ってました。昔は水性マーカーなどあまり普及していなかったときに、アンダーラインではなく、字の上から塗りつぶして使っていました。透明なので、書いてある字が黄色の蛍光マーカーのように、浮き上がって見えます。

 左の写真、下から2番目の赤鉛筆も、湿気を吸って書いた字が紙に定着します。スワン/スタビロ ドイツの鉛筆です。
 真ん中は、軸が合成樹脂で作られています。ステッドラー・WOPEX、これもドイツ製です。
 上から2本は、青と赤青二色の鉛筆です。赤青2色の鉛筆は昔から使われていますが、今ちょっと流行っているようです。青色の鉛筆も最近よく使われているようです。2本とも、文章の校正などに使い勝手が大変良いです。


 

 昔からある、アルミ製の鉛筆ホルダーです。鉛筆の軸が短くなったときに、持ちやすいようにするためのホルダーです。 今も小学生など、子ども用の文房具売り場に置かれています。今時の小学生も、鉛筆をこのようなホルダーに付けて使っているのですかね。昔は鉛筆が短くなっても、もったいないので捨てたりせずに、このようなホルダーに着けて使っていました。何となく、懐かしくて使っています。

 

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最近使っている”SWISS Made”の腕時計

2015-11-19 22:53:57 | 腕時計

最近よく使っている”SWISS  Made”の手巻き腕時計

SWISS Made ”TUGRAIS” 17石の手巻き腕時計です。

 文字盤も非常にシンプルで、クラシックなすっきりしたデザインです。50年以上前に作られと物だと思います。
 ベルトはオリジナルではないと思いますが、黒のトカゲ革製で、ラグの部分が太く先に行くにしたがって細くなっています。かなりヨレヨレですが、いい味出ています。
 秒針の尻の先端部分が丸くなっていて、ワンポイントのオシャレなデザインです。

 




 風防ガラスはプラスチック製で、サファイアガラスのように平らではなく、丸く盛り上がっています。
 私は、風防ガラスのこのデザインが、温か味があって好きです。腕になじむ感じがします。

 

 

 


 古い物なので、やはり文字盤は腐食が進んでいて、黄色に変色しています。
 開けてリグロインなどでクリーニングをすると少しは白くなるのですが、ムラが出て返って汚くなってしまいますので、そのままにして使っています。
 一日1分程度進むので調整してもよいのですが、まあそれもご愛敬ということでそのままにしています。
 しかし、安定して進むので、テンプのサイクルを調整すれば正確になるということで、これほど古いものなのに、精度は出ているということです。
さすがにスイス製、なかなか良い時計です。



 その他、アナログの四角い時計、スモールセコンド、ムーンフィズ、アラームなどが好きで、かなり集めています。また、改めて紹介させていただきます。

 

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コンクリン万年筆とセルロイド万年筆

2015-11-17 00:22:42 | 万年筆

きれいなマーブル模様のコンクリン万年筆とセルロイドの万年筆

 コンクリンの万年筆は、マーブル模様の軸と少し長めのデザインが気に入って2本所有しています。会社は、1890年代に創業したアメリカのメーカーですが、1955年にその営業を終了しました。しかし、最近復活して、また当時のクラシックなタイプの万年筆を作り始めています。

 ペン先のサイズは左が”M”右が”F”で、書き味は滑らかですが少々硬い感じです。軸が長いせいかキャップを尻軸に被せて字を書くと、とてもバランスが良くて軽く感じる万年筆です。きれいなマーブル模様の軸と、特に右のエンジ色の美しさに魅せられます。


 セルロイドは加工しやすくて、とてもきれいなの材質なので、昔はいろいろなものに利用されていました。しかし非常に発火しやすく危険なため、質の良いプラスチックが普及したこともあって、最近はあまり使われなくなりました。それで今はセルロイドの万年筆は、ほとんど骨董品でしか手に入りません。
 現在、クラシック調万年筆のちょっとしたブームで、調べてみたら大手ではプラチナ万年筆、中小の企業では大西製作所などで、今もセルロイドの軸の万年筆が作られています。

昭和20~30年代の万年筆です。

 左はクリップと胴軸に"Opal"と書かれています。メーカー名でしょう。ペンポイントはイリジウムでサイズは<2>となっています。
 右は同様にクリップと同軸に”MASTER”と書かれています。ペンポイントサイズも<2>です。
 両メーカーとも、聞かない名前ですので、今は存在していないのでしょう。当時は小さな万年筆メーカーが、たくさんあったようですね。

 

 左の万年筆は、レバーフィラータイプのインク吸入方式です。
 このレバーを引き起こし、中のインクサックを押し付けて一度潰します。そのあとレバーを戻してペン先からインクをサックの中に吸引します。
 中のゴム製のインクサックは、古いものはみな劣化していてボロボロです。これを交換し、ペン芯も洗浄して書けるようになりました。
 私は、レバーフィラータイプの万年筆がお気に入りです。

 

 パイロットのクラシックな万年筆です。ペン先が14Kのサイズは<1>です。書き味も非常に柔らかく滑らかで、とてもレベルの高い万年筆です。ペン先やペンポイントの加工に、高い技術を持っていたことが窺われます。
 
パイロットは、昭和30年代頃から欧米に負けないこのようなレベルの万年筆を作ることができたのですね。
 この万年筆は、私の持っている中でも逸品の一つです。とても気に入っています。

 

 これもレバーフィラータイプです。軸は、セルロイドではなくプラスチックのようです。螺鈿細工のように真珠色の模様が入っていて、大変美しい万年筆です。

 


 胴軸に”RIEYON"書かれています。この当時の万年筆は、メーカー名が胴軸に書かれたものが多いです。
 ペン先は金メッキでイリジウムのペンポイント、サイズは<4>です。
 モノトーンのマーブル模様、少し大きいサイズボディーで、しゃれたデザインの万年筆です。

 リップと胴軸に”ELLIOTT"と書かれています。ペン先には、JISマークがついています。サイズは<2>です。程度がよく、比較的新しいものかもしれません。
 インクサックは、シリコンゴム製でまったく劣化していません。

 ペンポイントサイズ、書ける字の太さですが、あまり違いがありません。現在のサイズ、EF:極細、F:細字、M:中字、B:太字と比べると、<1>は細字で、<4>が極細、<2>はその間位の感じです。現在のサイズと比べると、かなり細めです。

 

セルロイドの軸、いろいろ


 劣化が進んでいて、割れたりすり減ったりしているジャンク品です。部品取りにもなりません。でも一番左、紅白の金魚のような色、とてもきれいです。真ん中のべっ甲模様の軸はセルロイド製ではなく、何かアクリル系の樹脂でできているようです。これもなかなか良いですが、キャップがありません。

 先日、銀座の伊東屋がリニューアルされたので、行ってきました。万年筆売り場は、一筋奥の別のビルに移っていました。プラチナ万年筆のコーナーに、赤白のマーブル模様のセルロイド万年筆がありました。美しい!欲しくなりました。デザインは少し長めで、コンクリンと似ています。
 最近の日本のメーカーも、大変良い万年筆を作っています。

 万年筆ほか筆記具、まだまだあります。折を見て、またご紹介いたします。

 

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手作り万年筆スタンド

2015-11-16 00:15:49 | 万年筆

木製の手作り万年筆スタンド

 以前にも少し紹介しましたが、木製の万年筆スタンドを作ってみました。
 万年筆の数が増えて、それぞれ違う色のインクを入れて使っています。テーブルの上に何本も散らかった状態になってしまったので、円筒のペンスタンドやアルミのペンケースなどに入れていました。でも、何本も差しておくとスレて傷が付きそうで、何か机上に置いて具合のよさそうなものがないかと探していました。
 文房具の雑誌に、ちょっと良さそうな木製の万年筆スタンドが出ていました。クラシックなアールヌーボー調の、なかなか趣きのあるデザインです。万年筆は1900年頃からヨーロッパで普及し始めて、それ専用のスタンドが作られるようになったのではと思われます。現在ではあまり見かけませんが、万年筆がちょっとしたブームになっている今、それで雑誌にも取り上げられたのでしょう。
 ちょっと良さそうなので購入しようと値段を見たら、かなりの高額です。それならと修理、モノ作りが趣味の私ですから、自分で作ることにしました。

 ベースは、アクリル絵の具などでペイントして作るデザイン画用の板で、これにスプレー式の水性ペンキで塗装しました。万年筆を差す上面のプレートは紫檀です。それを支える左右の支柱は、黒檀で両方とも非常に硬い材質です。


 これを切るための小さな細工用導突鋸(どうつきのこぎり)を買いました。

 

 

 歯が細かく、非常に良く切れます。紫檀や黒檀などを切ってみると、その切り口はつるつるで鋸の歯を引いた跡が、まったく見られません。

 


 円形の万年筆スタンドです。
 じつは、雑誌に載っていたものは、このタイプです。それをまねて作ってみました。
 万年筆を差す穴は6つ開けたのですが、ちょっと本数が多くて、ごちゃごちゃしています。雑誌に載っているものをよく見ると穴は5つで、その方がすっきり見えて、デザイン的には優れています。
 私は、始めから6つと思い込んで、作っていました。

 

 

 

 

 

 以前にもアップした、3本立てのペンスタンドです。穴が細くて、鉛筆やスリムなペンしか入りません。
 アンティークショップで買った、蓋つきのインク瓶をベースに形を合わせて浅いくぼみを掘って置きました。
 手前には、鹿のカードスタンドを付けてみました。何かアンティークな雰囲気が出たような気がします。

 

 

 

 細い横長のスタンドです。
 左の支柱は黒檀ですが、右は真鍮のパイプでデザインを変えてみました。
 ベースは硬い洋材のブロックで、重くてスタンドをしっかり支えています。

 

 

 

 

 こんな刀掛けのような、横置きのものも作ってみました。しかし、少々場所を取る割には、3本しか掛けられません。見栄えは結構好いかな・・・と思うのですが、私の物がたくさん置かれている机上では、使い勝手が悪いです。


 万年筆など筆記具を複数持ち歩くときは、革製や布製のペンホルダー入れています。それらも、また改めてアップしたいと思います。

 

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