無一物中無尽蔵(むいちもつちゅうむじんぞう)
この言葉 仏教(禅宗)の言葉である
和田社長が母親から教わった言葉であるとのこと
和田社長はこの言葉を詳しく解説していないけれど
私はこう解釈している
人間本来 何も持っていない 無一物
でも 無 とは 「何も無い」 という意味ではない
「無一物」の意味が本当に分かったとき
‘ 無 ‘ の中から
無限の可能性 無限の富 無限の徳 無限の知恵 無限の平穏
を見付けることが出来る
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和田社長のが 無一物 になったのは 1997年‘国際グループ ヤオハン 倒産‘
が初めてではない
和田社長が大学生のとき大きな災難に見舞われる
1950年
熱海に大火が発生
その頃 和田氏は大学に通いながら親の経営する八百屋
「八百半」 の手伝いをしていた
偶然その日は和田氏が1人で店の留守番をしていた
熱海の街に大火事が発生
和田氏はそれが意外に遠いと考え
何の手も打たず仕事を続けた・・・・・
火災が広がっているとの情報が入る・・・・・
それでも ウチは大丈夫 と思い仕事をつづけた
やがて 火災は更に拡大
アッという間に店を呑み込んだ
結果 何も持ち出すことが出来ず
全てを失った
でも・・・
和田氏は逃げるとき 1つだけ持ち出したものがあった
それは 「 谷口雅春著 生命の実相 」という本であった・・・・
焼け出された夜は 家族全員で知り合いの旅館に泊めてもらう事になった
そのとき 和田氏の父親は一夫氏にこう言った
「 熱海の温泉なんてなかなか来られないのに、今日は温泉に入れた。
もし一夫が荷物を持ち出していたら、その整理をしなければならなかったんだから、
こんなにゆっくりはできなかったんだ。よかったなぁー
店はなくなっても信用はのこっている」
火事の翌日には焼け跡にテントを張って商売を再開
その後 5人兄弟全員で店の再建に取り組む
和田氏の父親は、その姿をみて
「 力を合わせてガンバル兄弟がうちの財産だ 」
と言った、これぞ
無一物中無尽蔵