名古屋の白ウサギ・1964年生

自称・宗教家・・宗教家とは職業ではなく「私の生き方」です。
職業・会社員、投資家  趣味・偽善事業

高いハードル

2015-09-27 | 宗教

死後の世界はあるのだろうか?
生まれ変わりはあるのだろうか?
霊魂は実在するなだろか?

色々な学者や、怪しい系統の科学者の方々が、
「 死後の世界は証明された」
「 生まれ変わりは科学的に立証された 」
「 霊魂の実在は、科学で証明できる 」
といった事を仰る。

私が思うに・・・

科学で証明することは不可能。

対象が曖昧な場合、
観察者の主観 や、希望的観測、が結果を左右する。

昭和初期、
東京帝国大学助教授、福来 友吉(1869年12月5日 ~ 1952年)
という心理学者がいた。

福来博士は、念写を科学的に立証したとされている人物。
「 念写 」 とは、
超能力者がカメラに向かって、
エイゃー!!!!
と念力を送ると、カメラに装着さてたフィルムに、
念力の力で映像が焼き付けられる・・・
といった奇怪な技です。

福来氏は、「 科学的にそれを立証した 」と公言したのですが。
その根拠は、どう見ても「 科学的 」とは言い難い。

福来氏は、決して人を欺こうなどとは考えていなかったと思います。
ペテンしでも、ホラ吹きでもない。

善良で真面目で、人格高貴な方だったと感じます。

でも、残念ながら・・・・
福来氏の実験の経緯を見る限り、
誰がどう見ても「 科学的 」とは言い難い。

福来氏は、「 純粋過ぎる人 」であると思います。

それ故、他人を疑う事はせず、純粋さから来る、「 希望的観測 」を軸に、
客観的で合理的実験とは言い難い、
「 念写実験 」を行っていたに過ぎないように感じられます。

福来氏は、ここ他にも、「 千里眼 」の実験も行いました。

千里眼とは・・・
紙に何らかの文字を書き、
封筒に入れ、完全に封印する。

それを、
超能力者が、封を開けずに、
内容を読み取るというものです。

福来氏の実験は、
この真偽を科学的に確かめるというものでした。

福来氏は、ここでも、呆れかえるほど純粋な視点に立ち、
科学的とは言い難い、条件設定のなかで、
千里眼の真偽を問う実験を進める。

そして、最終的に「 科学的に確認された真実 」という結論を発表した・・・

福来氏は、このような経緯の中で、
最終的には帝大(東大)から追放されることになった・・・

今、現在に於いても、
「 死後の世界の科学的証明 」
「 生まれ変わりの科学的立証 」
「 霊魂実在の科学的根拠 」
などと、いったお話は、徹底的に究明すれば、
福来氏ほどではないが、その延長戦上にあるお話であると思う。

このような、擬似科学を基準に 人間の生命 ・ 霊魂 ・
を語ることは、
「 こうあって欲しい」願望に、それに沿った事象をかき集め、繋ぎ合わせて、
その結果完成した「 事実 ?」を「 真実 」であるかの如き信じ、
自分を納得させる。

これ、仮に結論は正しくても、
何か大切な段取りが欠けているような気がする。
こういう、「 心の隙 」はカルト宗教の絶好のターゲットとなる。

「 科学的に解明されている・・・ 」
という言葉を頻繁に発して、神や、霊魂や、
輪廻転生を説く論法は、何か、違和感を感じる。

神は実在する。
人間は死んだら終わりではない。
霊魂は実在する。


ただし!!!
これは絶対に科学的に証明することは出来ない。

量子力学(極微の世界を記述する物理学)は、
物理学の立場から「あの世」を立証する日が来るだろうが、
それはあくまで、高等な数学であり、
高等な頭脳を持つ人間にしか理解できない世界である。

その理論が一般人に通用するものではないはずだ。

誰にでも分かる、反復・再現可能な科学的手法で
神や、霊魂の存在を見ることは生きている限り不可能である。

それ故、
科学と宗教は、水と油の関係であって然るべきであると思う。

神様は、あえて、この厳しい条件を人間に課したのである。

何のために?????

「 自分の内に宿る神 を知る」
「 人間は霊であり、霊は永遠不滅である事を知る 」

その為に・・・
絶対に科学的立証ができな状態の設定が成されている。
これこそが、
「 絶対的真理 」を知るために必要不可欠な
ハードルであるような気がする。
神は、人間に対し、
ギリギリの線で、ハードルを設定しているのだ。

これを完結させる為、あえて、「 死んでからしか分からない事 」
を設定したのだ。
コメント
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