グッドぐんま 2

ぐんま大好き! 群馬のちょっとイイものや身近な自然を再発見

ご近所散歩  田んぼの生き物

2010年06月20日 22時45分49秒 | 自然観察
今日は近所をお散歩

やや遅めの田植え


植えているのは、群馬のお米「ゴロピカリ」


日本の国土の2/3は森林ですが、日本の風景と言えば、やはり水田ですよね。なんたって日本は『豊葦原瑞穂国』なんですから。

水田は、春の終わりから初夏に出現する湿原的環境。田んぼの中やその周辺ではたくさんの生き物が見られます。日本がヨーロッパの温帯地域に比べて生物の種類が格段に多いのは、水田が関係しているのでしょうね。

おたまじゃくし

多分、アマガエルの幼生でしょう。私はカエルが苦手ですが、まだ手足の出ていないオタマジャクシは大丈夫 (^^;)

ガムシの幼虫

成虫はデトリタス、植物、死骸などを餌にしますが、幼虫はこの面構えから分かるように肉食性です。

カブトエビ (多分、アメリカカブトエビ)


カブトエビは鰓脚綱 葉脚亜綱 背甲目 カブトエビ科に属する甲殻類。日本には、アメリカカブトエビ、ヨーロッパカブトエビ、アジアカブトエビの3種が生息していますが、いずれも外来種です。日本でカブトエビが見つかったのは大正5年(1916年)です。
同じような環境に生息するホウネンエビが、江戸時代の農業書に記載されているにもかかわらず、カブトエビは記載がないことから、最初の発見からあまりさかのぼらない時代に渡来したものと考えられています。

2億年前の中生代三畳紀の地層から現在のヨーロッパカブトエビと同一種の化石が発見されており、カブトエビは恐竜時代よりも古くから生き続けている「生きている化石」です。



水田の泥の中にあったカブトエビの卵(耐久卵)は、水田に水が張られると、2~4日でふ化します。そして水田に天敵となる他の生物が増える前に繁殖を完了させます。
湿潤な環境と乾燥した環境を人為的に繰り返す乾田は、カブトエビにとって棲みやすい環境と言えます。逆に冬でも水があるような湿田(多くの水棲生物にとっては棲みやすい環境)では、カブトエビはあまり見られないらしい。

正面から

面白い顔ですね (^^)

裏返して腹側から見たカブトエビ

雑草の芽を食ったり、たくさんの脚で水田の底を撹拌して雑草の発生を抑制するので、「田の草取り虫」と呼ばれます。

ホウネンエビもたくさんいました

ホウネンエビもカブトエビと同じように水田に水が張られると短期間で耐久卵からふ化します。


逆さまになってのんびり泳いでいるようにみえますが、驚くと瞬間的に素速く移動します。
ホウネンエビは「豊年えび」。この生き物がたくさん発生すると豊年になると言われます。今年はどの田んぼでもホウネンエビがたくさんいるようなので、豊作かな? (^^)

ベニシジミ