自然学校発 黒松内だより

北海道の道南の小さな町、黒松内にある「ぶなの森自然学校」の毎日と周辺のできごとを自然学校のスタッフ達が紹介します。

鮭キャンプ2日目~鮭を探す旅

2023年10月15日 16時51分06秒 | 子ども向け主催事業

はじまりました鮭キャンプ2日目!
今日も朝から快晴の予感。

ふとんをたたんで元の場所に戻したり、顔をあらったり…
と朝起きてすることをしたら、早速朝の散歩におでかけ。

自然学校から少し離れたところには、
サケの孵化場があり、そこに繋がる川にはサケの捕獲場があるのです。
まずはそこにサケがあがってきているか、歩いて見に行ってきました。

お日様が心地良い。

 

ついてすぐに、いたー!!
バシャバシャとサケがターボをかけて遡上する音があちらこちらから聞こえてきます。

  

なかには、力尽きて川底に横たえるホッチャレの姿も多くみえました。

   

ここで捕獲された鮭は孵化場に運ばれ、人工的に孵化をし、
稚魚は放流されるのです。

こんなに近くで見れました。
遡上するなかで岩などで皮膚が傷ついた様子がみえます。

昨日に続き、道ばたのゴミを率先してひろっていくみんな。
朝ご飯を食べてからでかけるときには、ゴミ拾いようの袋をもっていったらいいんじゃない?
とみんなからの提案。

ちゅんと一緒に速いペースで歩いていた先発隊から
ちこたちが少し遅れて歩いていると、
ちょうど作業中だった近所の酪農家さんが出てきてくれました。

外から見えるから見においで~とのお誘いをうけ、ちょっとだけ寄り道。

   

ゴミも拾いながら、無事朝ご飯ギリギリに戻って来ました!

 

今日の朝ご飯は、キッチンまりこごはん!

校長のジェットとキッチンまりこのマダム、まりこさんもそろい、
みんなでいただきます!

  

さて、ご飯を食べたら車にのりこんで、
サケチェックのドライブに出発!

まずは、夏には川あそびで何度も遊ばせてもらっている、
添別川。

いました!反射して見えにくかったですが、
ヒレがでていたり、バシャバシャしながら泳ぐ姿で、1匹確認できました。

  

ホッチャレも。

 

橋の上からも見てみることに。

  

見えにくいですが、写真には2匹うつっています。写真中央のあたりです。

2~3匹がシンクロナイズドスイミングのようにヒレをちらつかせながら泳ぐ姿も遠くに見えました。

サケを見れたので、サケマップにシールをぺたり。

続いて、市街地に近づいて
黒松内川に。

ここでは、泳ぐ鮭もホッチャレも見れませんでした。
が…

   

さけ(の缶)には2缶出会えました…(!?)

ゴミとして持ち帰ります。

  

お次は、市街地のど真ん中を流れる、寺ノ沢川へ。
中心部、黒松内町役場のうらを通る、フットパスを歩きながらサケを探します。

早速ほっちゃれを発見。
近くに大きなモクズガニの姿も。
しばらく見ていると、だんだんホッチャレに近づいて…
はさみをうごかしながら、ホッチャレを食べ始める瞬間が見れました。

木陰が気持ち良いコースです。

 

歩いていると、私達の接近に気が付いて
にげるヤマメの魚群が。
たくさんの数が見られました

  

しばらく歩きましたが、泳ぐ姿は確認できず。
どこかで見落としてるかもしれないから帰り道も探しながら行こう…

 

と話ながら戻り始めた矢先に、
いました!

浅い川なので、間近で見ることができました。

  

   

草のうえには、何故かイクラが何粒も落ちているのを参加者の一人が発見しました…!

今日黒松内町で開催されていた市街地をまわるミニ駅伝大会。
丁度ランナーが通りかかり、みんな大きな声で”がんばれーーー!”と声援をおくっていました。

 

市街地から10分程さらに移動し、
朱太川の上流のほうへ。

まずはおやつタイムでひとやすみ。

  

きゅうけいのあとは、川の側まで近寄ってみます。

釣りをしている人は、ヤマメが釣れたそう。

サケの姿は確認できず。

  

最後は、さらに上流部分。
ゴミはいくつか回収したものの、
こちらでもサケの姿はなく。

  

タヌキの小判、と人気だったオオウバユリ。
種の散布に協力。

  

ここまでみてきて、朱太川本流よりも支流のほうが見つけられるのでは…?
と予想をたて、
最後にみにきた幌内川。

 

予想があったのかどうかはなんとも、ですが、
ホッチャレを発見!
ホッチャレがいるということはこの川にはあがってきていたようですね。

最後は一気に自然学校まで移動!
キャンプで使ったヘルメットをもどしたり、ライフジャケットを洗って干したり。
片付けをすませることにはキッチンまりこの鐘がなりました。

 

今日のお昼は、まりこさん特製塩ラーメン。

  

おいしい!!
と、お昼ももりもり食べています。

 

最後まできちんとお皿も洗い。

荷物も片付けて帰る準備をし、
使った部屋をささっとお掃除。

 

最後は外で、キャンプの振返り。
カヌーにのって、サケをみて、サケを食べて…
夜は調理をしながら焚き火もしましたね。

  

カヌーが楽しかった、
人生で初めての体験をした、
焚き火のパチパチが楽しかった…など、何人かからコメントがありました。
印象に残ったことは人それぞれかと思いますが、
みんなのどこかに、今回サケを見て感じたことが、少しでも残っていると良いな。

解散前にパチリ。

今日は、市街地を通る川でサケをみたり、きれいな清流にしか住めない、ヤマメの魚群が泳いでいたり…
私達もあらためて黒松内の自然環境の豊かさを感じることができました。

サケがこうして上流の方までのぼってこれるのは、
朱太川の本流にダムや堤防など、サケの遡上を阻むものがないことも大きな理由の一つです。
そういった大きな話もそうですし、
ゴミなどで川が汚れていないということも一つ。

今日サケを探す中で捨てられているゴミを拾いながら、
”世界中で、環境のことを考えてる人ってどれぐらいいると思う?”
と、質問がでてきた場面がありました。

少なくとも、
傷つきながらも子孫を残すために川をのぼる様子を見たみんなは、
少しでもサケたちにとって良い環境を残したい、ときっと思ってくれる、と思うと、
嬉しくなります。

朱太川が、これからもずっとサケが戻ってこれる川であるように、
私達もなにかできたら、とヒシヒシと感じたチコでした。

 

最後に、サケマップを大公開!

写真上部が寿都町の日本海。

一番下のサーモンピンクシールは反対側の隣町、
長万部町にとても近くなっています。

今日車で移動したこの距離を、サケが海から身一つであがってきたんだと思うと、
あらためてすごさが感じられるのではと思います。

きれいなサケ、おいしいサケを、これからも見られますよう!