はせがわクリニック奮闘記

糖質制限、湿潤療法で奮闘中です。
パーキンソン病にはグルタチオン点滴を
癌には高濃度ビタミンC点滴も施行中です。

PET

2013年04月01日 | 糖質制限食
みなさんは”PET”という検査をご存じでしょうか。
体中の何らかの癌を見つける検査です。
メカニズムは単純で、体中のどこかの、ブドウ糖の取り込みが異常に昂進している部位を検出する検査です。

人間の細胞のエネルギー源はブドウ糖か脂肪酸かのどちらかです。
癌細胞は脂肪酸を取り込めません。エネルギー源はブドウ糖だけです。
すなわち、ブドウ糖の取り込みが異常に昂進している部位こそ、癌細胞が増殖、成長している部位だということになるのです。
糖尿病の患者さんの発癌率が高いのは、癌細胞のエネルギー源であるブドウ糖をたくさん供給できるせいだそうです。

私達の体内では、毎日いくつもの(いく千もの?)癌細胞が発生しているそうです。
ただ、免疫系の力によって、癌細胞は増殖すること無く死滅させられます。
ところが、稀に死滅させられなかった癌細胞は、徐々に成長していきます。
胃癌を例にするならば、増殖していった癌細胞が、”胃癌”として姿を現すには6,7年かかるそうです。
すると、糖質制限をすれば、癌細胞を兵糧攻めにできるので、癌細胞の成長を遅くすることができるかも知れませんよね。

江部先生のブログによれば、昨年12月にアメリカで、ある癌患者の経過がテレビ放映されました。
転移性癌の末期で治療の方法無しと、3つの病院で宣告された男性です。余命3ヶ月との診断でした。
ところが、ダメ元で、奥さんが極端な糖質制限食(脂質80%)を与え続けたところ、癌は消滅して、一年後の再発も無いそうです。

糖質制限食を続けている私は、癌が成長していくリスクが少し低いかも知れません。
そして、万一、癌を発症したとしても、ケトン食(野菜や植物繊維も食べないスーパー糖質制限、脂肪食)への移行も容易でしょうから、
癌に関しては、余裕で待ち構えることができそうです。

明日の空の向こうに

2013年04月01日 | 映画




30日の土曜日に、上記作品を観るために電気館に行ってきました。
今年初めての映画鑑賞です。

旧ソ連の浮浪児3人がポーランドの空の下には、もっと良い暮らしが待っているに違いないと信じて、危険な越境にチャレンジする物語です。
11歳の少年と10歳の兄、6歳の弟の3人ですが、なんといっても、この6歳の少年こそが主役です。

ペットボトルに水を汲み足しながらの、金も食料も無い旅ですが、もともとが浮浪児ですので悲壮感はなく、日常の延長のような雰囲気です。
6歳の少年・ペシャの演技力は完璧で、全く演技を感じさせません。
パン屋のオバチャンをおだてて、くどいて、パンをせしめるセリフ回しと媚び方は大人顔負けです。
最近は、日本でも子役のレベルが、芦田真菜ちゃんの例を持ち出すまでも無く、上がっていますが、この6歳のペシャには勝てません。
悲惨な境遇は少年達の魂を、ふさわしい年齢以上に成長させてしまうというストーリーなのでしょうか。

ストーリーとは別ですが、異常に喫煙シーンが多い映画です。
子供達の喫煙シーンもかなりの時間を割いて2回も出てきますし、終盤の警察署長は、最初の尋問シーンから最後まで、ずっと煙草を吸い続けます。
しかし、振り返れば、50歳以前の私も、そのように見られていたに違いありません。

映画としてはストーリーもエンディングも面白く無く、オススメではありません。
ただただ、6歳の少年の、演技か素地なのかわからない演技力に圧倒される作品でした。