受験、入学、就職の季節は様々な診断書の依頼が増えます。
写真は一例ですが、私の診断は、ただ単に、”あなたは、以下の事柄のうちで、何か当てはまるものがありますか?”と述べて、
診断書を読み上げるだけです。
統合失調症と認知症くらいは見抜けるかもしれませんが、それ以外は無理でしょう。
たとえ、それらに該当していたとしても、”有りません。”とシラをきられるに決まっているからです。
診断書の提出を求める側は、ただ単に診断書という体裁をととのえて、後で事件が起きたときに使うつもりでしょう。
診断書を発行する病院側も、”ちゃんと質問したが、本人が否定した。”と言うしか無いでしょう。
それにしても、とても日本語とは思えないような”お役所言葉”ですね。
改行も目茶苦茶ですし、たったの6行に、”若しくは”が3回ですか。
”その他の自己の行為の是非を判別し、若しくはその判別に従って行動する能力を失わせ、若しくは著しく低下させる症状を呈する病気”というのは、
一言で言うならば、”知的障害者”ということでしょう。
”知的障害者”を、昔は”精神薄弱者”と呼んでいました。
そういう遠慮から、このような遠回しな表現になったのでしょうが、結果としては、一回聞いただけで理解するには、
かなり高度な国語力を必要とする文章になってしまっています。
オカミが最近、障害者を、”障がい者”と表記し始めましたが、これには訳があります。
もともとの漢字は、”障碍者”でガイは電柱などに見られる瀬戸物のような材質でできた白くて丸い碍子(ガイシ)の碍なのです。
碍が難しい漢字ですので、”障害物競走”などからの軽いノリで障害者と表記したのでしょう。
しかし、当然ながら、障碍者の方々から、”俺たちは障害物か?害虫か?”という声が上がってきたのです。