今日は小川のシネコンで上記を観ました。
この作品は2013年に本屋大賞をとった百田尚樹の原作を基にしており、
私も同年の8月8日に書評をアップしています。
小説では主人公である出光佐三に対して周りの様々な人々が、”意気に感ずる”というのでしょうか、
男気に惚れて協力し、それぞれの人生を豊かにしていくというストーリーでした。
読んだ直後の第一感は、”これほど女が出てこない作品はめずらしい。”というものでした。
彩りが欲しかったのでしょうか、映画では綾瀬はるかを最初の妻として登場させますが、子供ができなかったという理由で離婚します。
”2年子無きは去る。”なんていう言葉があったような時代ですから、綾瀬はるかが離婚を求めたようです。
逃げるように綾瀬はるかは実家に帰って行き、一生を独身で過ごします。
ところがラストシーンでは亡くなった綾瀬はるかの親戚が、彼女のアルバムを主人公に届けます。
そのアルバムには主人公に関する新聞記事の切り抜きが膨大なボリュームでストックされていました。
つまり、彼女は逃げたのではなく、生涯主人公を愛し続けたというオチなのです。
原作に全く無いラブストーリーを本線に据えたあげくに
こんな陳腐なオチを最後に持ってきて、観客が感動すると踏んだのでしょうか?
”なめるなよ。”と言いたくなりました。
本の面白さを10とするなら映画は2くらいでしょうか。
先に、この映画を観たとすれば、この本を読む気にはならなかったでしょう。
残念な映画でした。
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