常念が見える部屋から

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季節の移ろいに写真を添えて発信します。

四番草のころ

2012年07月25日 | 季節の便り

夏の日没

田植えしてから2ヵ月の間に雑草を除去する「田の草取り」を4回行う。

水田に四這いになって稲の株間の雑草を取り除く。

炎天下の過酷な農作業である、夏休みになると当たり前のように田の草取りに駆り出された。

1番草取りに始まって、8月初旬の4番草が最後となる

生温かい泥土を、手の爪がすり減るまでかき混ぜて1日が終わる。

大人は2時間の昼休みを、茅葺屋根の風通しの良い大部屋で午睡し、子供達は大川で水遊びに興じた。

4番草のころになると稲の丈が伸びて、鋭い葉先が四つ這いの顔面を襲う。

帽子のひさしに網を下げて目を護った。

腰の痛みに耐えかねて途中で背を伸ばすと、後ろの親父がいう「まだ案山子は、いらないぞ」

日暮れが待ち遠しかった。

 

 

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