先頃終わった上田市の信濃国分寺八日堂縁日は有名である。
蘇民将来符のお守りを求めて、県内外から善男善女が集まるという。
昔はこの縁日に、カラスのローソク焼きを食べさせる屋台が出ていたと聞いたことがある。
真偽は判らないが、かって信州上田地方では、カラス肉を食べる風習があったらしいから、縁日にその屋台が出ても不思議ではない気もする。
ローソク焼きも、田楽も同じ類で、ミンチ状にした肉団子を串に挿し、秘伝のタレを付けてこんがりと焼き上げる。
良い香りがして美味であったらしい。
ローソク焼きは多分に宗教的な意味合いが濃いのかもしれない。
仏閣を詣で、蘇民将来符を懐に、神秘的なカラスの薬膳料理を堪能して、新しい年のいやさかを祈願してのだろう。