マンサクがほころび始めた
薄曇り、終日強い西風が吹いた。
杉の枯葉が吹きちぎられて、残雪の上に折り重なって落ちた。
樹脂含んだ枯杉葉は、焚き火の焚きつけとして、これに勝るものはない。
竈や囲炉裏の火が生活に必需だった頃、こんな日は社の森にスギッパを拾いに行った。
昨夜勤務先の役員OB親睦会に参加した。奇縁で出席者4名は皆同年である。
各膳に釜飯が配られて、固形燃料に火が付けられた。
大きなお椀ほどの金属製のお釜である、洗ったお米とその上に炊きこみ用の具が乗っている。
蓋は厚い木製で、二の字に取手が付いた本格派で、炊きあがるまで30分ほどお待ち下さいという。
ひとしきり 古き良き時代に話題が及んだ、。
「病気になると、母がお釜から重湯を掬ってくれた」共通に体験した事柄である。
お釜の木蓋がことこと鳴って、白い蒸気が形よく噴き出した、重湯を取るタイミングがよろしいようで!!