枇杷の花房
風の当たらない軒下の陽だまりで枇杷の花房が成長している。
密生した産毛に守られているけれど、本来枇杷は暖地の樹木である。
それが寒冷地の路地で越冬し、初夏に実を熟すようになっていた。
しかし昨年花房は寒さに負けて、結実はならなかった。
今年も厳しい寒さが続いて、まだ冬は入口である。
集落の南の方角に森が連なっていて、貴重な冬の日光を遮っている。
この森に茂る樹木が小さかった頃、真冬でも豊かな太陽があった。
集落内から昔の太陽を取り戻そうという動きが少しづつ出てきた。
この要望を現実のものにしたいと思う。