高原の日の出を見たくて、北極星の輝きを確認して4時に家を出た。
暗い九十九折りの林道に霧が出てきた、速度を落としてゆっくり走る。
渋池を過ぎ、大きなカーブを曲りっ切ったところで、ヘッドライトが立派な角を持った牡鹿を照らし出した。
目が緑色に輝いている、あわててカメラを取り出したけれど鹿は霧と闇に消えた。
高度があがるとともに霧が深くなって見通しが効かなくなりセンターラインを頼りに上った。
武石嶺付近で白々と夜が明けて車を揺らす強風が吹きミルクのような霧に包まれて雨が降り出した
車外に出ると風の冷たさにびっくりした
雨が車の屋根に音を立て始めたので下ることにした。
下るにしたがって霧が晴れ始めた。
先導するように落ち葉の林道を猪がかけてゆく、いい光景だったが写すことはできなかった。
久しぶりに林道を走って、深まりゆく秋を実感した。
常念の山並に掛かった雲の中に虹が見えた