クロスズメバチ
地元紙の報道によると、伊那市で開催されたクロスズメバチの「蜂の巣コンテスト」優勝巣は、重さが5.8Kあったという。
初夏のころ県外で採取した小さな巣を自宅で飼育した労作であるという、自然界の巣は2キロで大物とランクされていたように思うから、なんとも驚きである。
クロスズメバチは乱獲と異常気象が原因で激減したといわれ、夏の終わりになると餌を求めて、人の周りに、まとわりつくように飛んでいた蜂が全く姿をみせなくなって久しい。
絶滅したのかと寂しい思いでいたのだが、午後の陽だまりの中で「金のなる木」で餌を漁る彼の蜂を発見した。
「蜂追い」は小さな真綿の綿球の先に、これも小さな肉団子を括り付け、蜂に近づけると簡単に誘惑に乗ってくる。
白い真綿の目印を付けた肉団子を、くわえ飛立った蜂を追いかけるところから始まる。
追跡者は、ただ一点を注視し、林を抜け、野を駆ける、その胸の高鳴りは、追った者にのみ与えられる醍醐味である。
しかし 黒地に白の縞模様 秋の蜂は寂しげだった。