台風接近する朝 自転車で川沿いの道を遡って発電所を目指した。
発電所とは明治32年(1899)完成の、現存する水力発電所として長野県下最古の薄川第一発電所である。
水から生み出された電気は町(松本)に送られ、石油ランプに長年慣れ親しんだ人たちを驚かせたという。
「電気燈 夜もすがら あぶらもささず 風吹けど 風にも消えぬ 燈火の影」(浅井 洌)
発電所敷地内に古い発電用水力タービンの展示コーナーがあった。
同じ電力会社が所有する安曇野市有明宮城(みやしろ)発電所から、展示用に運ばれたドイツ製タービンの銘板が何ともユニークであった。
薄川第一発電所 松本市入山辺舟付(ふなつけ) 現在無人操業
水力タービンの銘板
水から電気を取り出した発電用水車の故郷はドイツハイデンハイム市1914年より稼働
製造会社名がひらがなで書いてある(いー、ゑむ、ふをいと ・ はいでんはいむ市)
水力タービンの生まれたところ 説明板
500メートルの谷を越える中部電力信濃幹線高圧送電線 (薄川第一発電所とは直接関係ありません)