HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

「難易度」って何なの?

2024年08月15日 | 音楽のツボ

つれづれなるままにネットを見ていて最近気になるのは、曲の「難易度」を知りたがる人って けっこう多いのかなぁ、と感じること…

たとえば「◯◯の難易度はどのくらいですか」とか、「△△と××ではどちらが難易度高いですか」といった質問。

それとか「ピアノ曲の難しい順ランキング」的なサイトもたくさん見られますよね。

でも難易度なんて、一概に決められるものじゃないんで…

たとえば「指を超スピードで動かすことに関して難しい曲は?」とか「♯や♭が多くて楽譜が難しい曲は?」など一つ一つのポイントに関して挙げるならば、それに該当する「難しい曲・易しい曲」やランキングは答えることができるかもしれないけど、曲そのものに対して「難しさ」「易しさ」をランク付けすることはできないし、あんまり意味がないと思うんですよね。難易度って、人によって違うものだから。

弾く人の経験年数、指の訓練度、手の大きさ、年齢、(特に精神年齢は大事)などによって、「その人にとって」の難易度が決まってくるということなのです。

だから、簡単に「◯◯の難易度はこうですよ」などと解説されていても、あまり参考にはならないし、鵜呑みにすると弊害すら出てくることも。

市販されている楽譜の難易度表示だって首を傾げたくなるものもあるし、特に、一般の人たちが質問したり答えたりするサイトでの「難易度アドバイス」は、びっくりするようなトンデモ回答もあるので、参考にしないのが賢明です。

ある曲が難しいか易しいか考えるとき、いろんな切り口から見ると思うんですが、少なくとも、テンポの速さや指の忙しさ、音符の複雑さなどの技術面だけが尺度だとは思わないでね。

曲の内面の深さ、ハーモニーの色彩感、多声部の奥行き、などなど 弾きこなさなければいけない「難しさ」、パッと見にはわからない「音楽の森」が深く深く広がってることもあるんだから。

また一方、そういった芸術性が全然ないのに、音符ばっかり忙しかったりで「無駄に難しい」曲だっていっぱいあるんだよ。

だから「難易度」は一筋縄じゃいかないのだ。

「自分にとって」どこが難しいか、そこへ切り込む必要がどれだけあるか、という視点で考えたらいいけど、多分よくわからないと思うので、先生によく聞いて、自分が今弾くべき曲を処方してもらってください。

それが一番いいかと思いますよー

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「カバー演奏」アレンジについて・ヒバリの意見🎵

2022年09月14日 | 音楽のツボ

先の「天泣」の記事にも少し触れましたが、「カバー演奏」のアレンジについて

何かの曲を 別の楽器でカバーしよう、という場合に、考えなければいけないのは「楽器の特性」ということです。

それぞれ楽器によって、聴き映えする音使い、動作にかなった音階などがあります。

「天泣」を例に取ると、まず、この曲は「箏曲」なので、当然ながら琴で演奏するようにできています。

琴で弾きやすく鳴りやすく、また聴き映えのする音使いや構成になっています。

しかしこれをピアノでカバーしようとするときに、琴では弾きやすく鳴りやすい音でも、ピアノには合ってない場合があり、そういうフレーズを無理に弾くメリットはあまりありません。

ピアノにはピアノの音づかいや引き立つアレンジ法があるし、また、その方が弾きやすいです。

YouTubeなどいろんなカバー演奏を聴いていると、「ああ、これほどのテクニックやエネルギーがある人が、それを オリジナル楽器のオリジナル演奏に限りなく近く再現することに注いだんだ。もったいない」と思ってしまうことが しばしばあります。

限りなくオリジナルに近いものを作ること

それって、絵画の「模写」に似ていませんか?

模写は模写で大事な勉強だけど、それはあくまで「過程」で、そこから後が本番だと思うんで。

もし琴の曲をピアノでカバーするなら、ピアノという楽器の特性を生かした、そして同時に自分という演奏者の長所を生かした「オリジナル・カバー演奏」を目指したい、というのが、私ヒバリの気持ちっていうかポリシーです。

ピアノならではのテクニックや表現法を使って、 オリジナル(この場合は箏曲)のイメージや美しさを最大限に引き出し、表現したい。

なんかみんな、オリジナルの一挙手一投足にとらわれて、そこばっか見てると、全体の雰囲気を見逃してしまうんじゃないかと思ってるよ、私はね。

例えが全然違うけど、例えば英語の物語やドラマとかを翻訳するとします。

ひとつひとつの単語やフレーズを 忠実に日本語に置き換えていくと、意味は通じるけど なーんか固いし不自然。

コレを、単語や言い回しはとりあえず気にしないで、話してる人の気持ちや状況を 初めっから日本語でセリフにしたらどうなるかな、とやってみたら、雰囲気や気持ちがよく伝わる滑らかな日本語になる、っていうような感じです。

わかるかな?

よけいわかんない?

ああ、でもとにかく、ピアノ弾きのみんな。

ピアノという楽器、そして自分という演奏者に 誇りを持とうじゃないか。

自分らしく素敵にいこう。

ねっ

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ヒバリのおうち遊び・・・コラージュ・アンサンブル

2021年05月08日 | 音楽のツボ

みなさん、GWはいかがお過ごしでしたか。

去年も今年も、コロナ渦の中どこにも出かけられない日々が続いていますね。

仕方なく(?)、自然と「おうち遊び」が上手になっていく私たち。

そんな中、私ヒバリが最近やっているおうち遊びといえば「コラージュ・アンサンブル」かなあ。

「コラージュ」は「貼り合わせる」みたいな意味です。

コロナ渦になってから、テレビやYoutubeなんかでもよく見られるようになりましたよね。
遠く離れた人たちが、一つの画面の中で合奏や合唱してる・・・アレです。

リモート・アンサンブル、というのは、離れた場所の人がオンラインで、リアルタイムでアンサンブルするものですが、コラージュはそれとは違い、別々に撮った動画を貼り合わせて、一つの画面を作るものです。

離れた友達と「バーチャル連弾」もできるし、一人で何度も録画を繰り返し、「一人連弾」や「一人合奏」もできます。

やってみるとなかなか面白いので、連弾、合奏、コーラスなどいろいろ作って楽しんでます。

始まりは、まだ寒い冬の頃、雪国富山に住む友人が「雪とコロナで家から出られない。退屈」と言っていたので、何気なしに「コラージュ連弾して遊ぼうよ」と思いついたことからでした。

友人とヒバリとそれぞれが撮った演奏動画を、一つの画面の中に貼り合わせて「連弾」や「合奏」の形に作り上げる。

慣れてきたら調子に乗って、いくつかコラージュ動画を作ってYoutubeチャンネルにUPし、そのうち これまでにヒバリがコンサートなどで演奏した「連弾」や「アンサンブル」の動画も入れ始め、チャンネルの名前は「ヒバリ・ピアノクラス」としました。

ココです。→ HIBARI PIANO CLASS     よかったら見に来てくださいね。

その後、小学生の生徒たちが「私の動画も出してよー」と言い出したため、発表会などの合奏もUPして、チャンネルが大分にぎわってきました(笑)

チャンネルのコンセプトは「いっしょに弾くピアノ」です。

ピアノは、一人で弾くものと思われがちですが、あんなに大きくて鍵盤もいっぱいあるんだもん、みんなで弾けば楽しいよ、という気持ちをこめて。

二人で連弾、三人で6手連弾、他の楽器といっしょにアンサンブル。

もちろんコラージュ合奏も。

ということで、これからも、いろんな「いっしょに弾くピアノ」動画をUPしていこうと思っています。

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楽譜は地図旅行に似てる

2021年02月09日 | 音楽のツボ

K子さん(大人)

バロック大好きなK子さん、今はバッハインヴェンションの13番を熱心に練習しています。

「調合ナシのイ短調だから簡単かと思って選んだけど、これ難しいわ〜」と苦労している様子ですが、毎週レッスンに来る度に上達して、今日はもうほとんど完成のレベルです。

バッハの曲は、パッと見ただけでは気づかない伏線がいくつもあったり、メロディーが転調されて別の場所に現れたりと、弾けば弾くほど奥深く難しく、でもだからこそ面白い、と言えます。

K子さんもそれを実感していて、

「楽譜をよく見ると、気づかなかったことが色々見えてきてそれを見つけるのがすごく楽しい」と言っています。

上の画像はK子さんの楽譜です。

メロディーのモチーフ、気をつける指番号、フレーズのまとまりなど、レッスンで教わったことや自分で発見したことなどいろんなポイントが色分けで書き込まれています。

楽譜は、見れば見るほど、たくさんの情報が隠されていることがわかってきます。

そしてそれらの秘密を読み取るのは、とっても楽しいです。まるで「隠し絵パズル」をやっているように。

それは例えば、地図上で旅行シミュレーションをするのに似ているかもしれません。

地図をたどって、知らない国を旅した気分になったり、いくつものルートを考えたり。

とても知的な頭脳ゲームと言えるかもしれませんね。

みんなも楽譜をよーく見てみてね。

気づかなかったたくさんの世界が見えてくるかもしれません。


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耳コピのこと

2021年01月26日 | 音楽のツボ

先日Tくんにあげた「紅蓮華」の楽譜。

Tくんに限らず、弾きたい人がいっぱいいるので、みんなのために作ったものです。

ほんとはこの曲、原曲通り忠実に採譜すると、ものすごく複雑な楽譜になってしまうのですが、今回はできるだけわかりやすく、初心者の人でもがんばれば手が届くような楽譜にしました。

だって、「鬼滅の刃」や「紅蓮華」は、保育園の子どもたちから大人まで、みんなが好きなものだからね。だからみんなが弾けるように。

この楽譜を見ながら音をつかみ、細かいノリやニュアンスは、耳で聞き取ったイメージで補いながら弾けば大丈夫。耳を研ぎ澄まして、原曲のイメージが再現できるようにがんばって、そして楽しんで弾いてもらいたいです。

ほしい人には楽譜をあげているのですが、今日Lちゃん(小5)が来た時に「欲しければあげるけどでも、自分で弾いてる?」と聞いてみたら「楽譜があるなら欲しいけど、自分でも弾いてる」とのこと。

ちゃんと原曲通りに耳コピして弾いているようなので、楽譜はあげなくても大丈夫としました。

Lちゃん、普段からいろんな曲を耳コピして、コードもつけて弾いているようです。

もうそういうことができるようになっていたんだね。とても嬉しいです。

Lちゃん以外にも、Sちゃん(高2)やNちゃん(高1)たち上級生は、みんな耳コピにずいぶん慣れて、レッスン以外にもいろんな曲を弾いて楽しんでいるようで頼もしい。

耳コピは楽しいし便利なので、下級生のみんなも、だんだん耳コピができるようになっていくといいな。

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子どもに練習させるには -その6.上手な所だけに目を向ける-

2020年11月15日 | 音楽のツボ

さっきの記事の続きです。

子どもがピアノの練習を嫌がらず、なんなら喜んで練習するための裏ワザ、その2。

それは「ダメな所をけなすのではなく、できた所だけ褒める」という「逆転の発想」です。

とかく大人の人は、子どもにあれこれ注意したくなってしまう傾向があります。

ピアノを練習しているときに「今の音、間違ってるよ」「つっかえてばっかりね」「もっとたくさん練習しなさい」など、ケチばかりつけられては、子どもじゃなくてもイヤになって「文句ばっかり言われるからもう弾かない」あるいは「お母さんの見てるところでは弾かない」となってしまいます。

たどたどしいピアノに、叱咤激励(しったげきれい)したりアドバイスしたりしたくなるお気持ちはわかりますが、効果はないので言わないほうがいいです。

代わりに、できた所にだけ目を向けて「褒める」。これは効果があります。

まず、「自分からピアノに向かった」ことで、1ポイント。「自分からピアノ練習するなんて感心!」と褒める。

たどたどしく弾いてるピアノ、例えば4小節弾いたうち3小節下手でも、最後の1小節の半分でも間違えずに弾けるところがあれば、「ここがきれいだね!」と褒める。

探せば、褒める所は案外見つかるものです。

褒められると嬉しいので、子どもはもっと弾くようになり、その結果、下手だった部分まで上手になってしまったりします。

間違いや出来ないところに目を向けて、それを指摘し直させるというのが普通の認識ですが、そこを逆に「上手な所を見つけ、そこだけ褒める」という方式にするのです。

間違いを直したりアドバイスしたりは教室でしますので、ご家庭では、どうぞ「褒め役」に徹してみてください。

きっと良い効果があると思います。

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子どもに練習させるには -その5.魔法の裏ワザ-

2020年11月15日 | 音楽のツボ

過去記事の「子どもに練習させるには」というところにアクセスをいくつかいただいていまして、みなさんお悩みなのかなー、と感じています。

そのことについて私が書いた意見やアイデアなの日記が下記です。(一度に書ききれず、4回の連載になってしまってます)

子どもに練習させるには -その1「練習しなさい」と言わないで-

子どもに練習させるには -その2.「指示待ち」の子にならないように-

子どもに練習させるには -その3.楽しく練習する工夫-

子どもに練習させるには -その4.子どもの価値観、大人の価値観-

上記の記事は3年前のものですが、今読み返してみて、書き落としていた事がいくつかありましたので、それを追記したいと思います。

実は、子どもにピアノを弾かせる魔法みたいな方法があります。

それは「ママが自分で弾くこと」です。

上手に弾く必要はありません。

ただピアノに向かって、1本指や探り弾きで童謡や聞き知ったメロディーなどをポロンポロンやってると、不思議なことにさっきまでピアノに目もくれずゴロゴロしていた子どもが寄ってきて、横から手を出してきたり、チャチャを入れたり、そのうち「貸して!」とピアノを横取りして弾き始めます。

人のやってることは、なんか面白そうなのでやりたくなってしまうものです。

子どもの、この習性を利用するのです。

事実、大人の生徒さんでお子さんのいる方たちの「なかなか練習時間が確保できない」理由の一つに「練習始めると、子どもが寄ってきてピアノを取られてしまう」というのがあるくらいです。

試しにやってみてください。

お子さんはピアノをひくようになる、ついでにママもピアノを楽しめる、と一石二鳥ですよ。

「子どもに練習させるには、大人が練習する」という逆転の発想ですが、次の記事でもう一つ、逆転の発想をお伝えします。

子どもに練習させるには-その6.上手な所だけに目を向ける-

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ピアノは いつも生活の中に

2020年10月24日 | 音楽のツボ

Nちゃん(高1):

10月も下旬です。

今日、レッスンに来たNちゃんに「そういえば、そろそろ定期テストとかってあるんじゃないの?」と聞いてみたら

「そうなんです。今度の水曜日から」

えっ、もう試験直前だったんだ。

それなのにレッスンを休まず来てくれてるなんて。

「試験前だから」とか「試験中だから」とレッスンを休む人だっていると思うけど、Nちゃんは 中学生の頃もずっと、テストにかかわりなく普通にレッスンに来ていて、高校生になっても、やっぱりその姿勢は変わっていないんだ。

なんか、大らかでうれしいなーと改めて思います。

私ヒバリにとって、ピアノや音楽の世界は、いつも生活の中に自然に「ある」もの、という感覚です。

生活の中に色々雑事はあっても、ピアノはピアノ、常に自分の時間軸に並行して寄り添っているもの、といえばいいでしょうか。

例えば学生だったとして、ピアノは勉強と同じ1本の軸の上にあるのではなく、影のように並行しているので、勉強との配分を分けるとか、比重を考える、とかしなくていい、というのかな。

こんな感じです。

ブルーのラインの「生活」は勉強とかも含む生活全般です。

上の線は、時間軸が1本で、その中でピアノや勉強の割合や比重を区分するイメージ。

時間軸が1本なので、何かを増やしたら、何かを外して置き換えないと場所がありません。

下の線は、生活軸のほかにもう1本、ピアノの軸が並行して「在る」というイメージです。

本体と影のように一体となっているので、どっちかを削って置き換える、といった感覚がありません。

自分はこんな感じなので、Nちゃんたち生徒のみんなが、同じような感覚に育ってくれているのかな、と思うとうれしいです。

もちろん、いつもいつも同じように全力をピアノにそそぐ、というのではなく、状況に応じて出来ることをすればいいのです。

大切なのは、「ピアノや音楽は、単純に何かと置き換えられるものではない」ってことかな・・・

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音楽は止まらないことが大事。

2020年10月09日 | 音楽のツボ

Rちゃん(小4):

「パイレーツ・オブ・カリビアン」少しずつですが、曲を覚えて両手で弾ける部分を増やしてきています。

この間は、先生のスマホに、一人で練習しているところの動画を映して送ってくれました。

以前は、練習しなかったり、やり方がわからなかったり、ということもあったのですが、最近はずいぶん大人になってきたなあ、と思います。

(でも、レッスンの後半、デュエット相手のМちゃんが来たときには、やっぱり隠れます笑)

キーボードアンサンブルの「WAになって踊ろう」、今日は最初から全部通しました。

Rちゃんは中間部以降、初めて弾いたと思いますが、なんとか初見で音符を読んで弾けていました。

途中、つっかえたりタイミングを外したりしても、とにかく止まらずに、タイミングをはかって入れるところから続けます。アンサンブルでは、これがとても大事。というか、音楽というのは、始まったら止まらない、というのが鉄則なのです。たとえ相手がいなくても。

ピアノ学習者は、基本、いつも一人で弾いています。

そのため、テンポが安定しなかったり、フレーズ感がなかったり、という人がけっこういます。

学習者に限らず、上級者といえる人や、音大生や、プロといわれる立場の人でもです。

ピアノという楽器の性質上、一人で弾くというのはデフォルトなわけですが、そんな中でも、出来るだけ誰かとデュエットしたり、伴奏をしたり、合奏したりする機会を作ることは、とても役に立ちます。

ほかの人と一緒に演奏すると、自分勝手なテンポになったり、勝手に止まったり、逆に走ったり、ということが許されません。そのため、折に触れアンサンブルやデュエットをすることで、リズム感やフレーズ感が養われていきます。

今日のRちゃんのアンサンブルは、すごくよかったなあと思います。

ヒバリ教室に入って3年、レッスンの時に先生が伴奏してあげたり、発表会に生徒どうしで連弾や合奏したりしてきた経験が、身についてきてるのかなあと思いました。

音楽は「時間芸術」。

そのことを大切にしていきたいです。

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東京新聞の記事よりー「非認知能力」について、ピアノとの共通点

2020年09月28日 | 音楽のツボ

9月27日、東京新聞の日曜版に掲載されていたコラムに、いつも私が思っていること、実践していることが、そのまま書かれていて大変共感したので、ここに抜粋してご紹介させていただきます。

著者は千葉経済大学短期大学部こども学科 学科長 横山洋子氏です。

ー略ー

「私たちが子どもに願う遊びは「おもちゃに遊ばれる遊び」ではありません。「大人が設計したコースをクリアしながらたどる遊び」でもありません。与えられたものをこなしていくだけでは、自分の人生を主体的に生きる力は身につかないのです。」ー略ー

「何か面白いことはできないかと体を通して考えましょう。自分から能動的にかかわろうとする姿勢が何より大事です。そして、身近にある素材や道具を使って子ども自身が発見し工夫しようとする遊びにこそ、大きな価値があるのです。」ー略ー

コラムは子どもの遊びについて書かれたものですが、これは子どもの日常、ひいては人生そのものを通じて言えることだと思います。

子どもの考えや思いは、大人から見ると間違っていたり、要領が悪かったり、無駄だったり、が多く、つい「それじゃちがうでしょ。こうしなさい」とか「早くしなさい」とか言いたくなるのは分かりますが、仮にそれで最短時間で正解の行動ができても、子どもが自分で考え、導き出したものでなかったら価値がありません。

そればかりか、「言うことを聞く」習慣が身についてしまうと、頭を使わず、常に大人の判断を仰ぐ=悪く言えば顔色を見るようになってしまうのです。

知恵と勇気のある子に育つためには、自分で考え、工夫して、失敗したり転んだりしながら正解を見つけていく姿勢がとても大事。

命の危険がない限り、そして他人に迷惑にならない限り、私たち大人は出来るだけ手や口を出すことを我慢して、子どもの失敗や挑戦を見守りたいものです。

これはピアノレッスンも同じなので、ヒバリ教室では、どんなに間違えた弾き方をしてきても、レッスンで直すので大丈夫です。「こんな下手なままレッスンに行かせたら先生に申し訳ない」というお気遣いはいりませんので、どうぞお子さんの練習したまま、直さずレッスンに来させてください。失敗したり、その原因や直し方を見つけるレッスンをします。

コラムには、自分で遊びを工夫する中で育ちが期待できる力として、次の事柄が挙げられています。

気付いたり予想したりする思考力

あきらめずにやり続ける粘り強さ

難しいことにも立ち向かおうとする挑戦意欲

感情をコントロールする自制心

失敗しても立ち直り前へ進もうとする回復力など

そして、数値で測れないこれらの力は「非認知能力」と呼ばれているそうです。

これらの力って…全て、ピアノを練習していくことにぴったり当てはまっていますよね!?

ピアノを練習することによって、「非認知能力」が育つ。そしてそれは、生涯通しての大きな財産になることはまちがいありません。

ヒバリがこのコラムを読んで「なるほどなー」と共感したのは、「なるほど、やっぱりピアノは頭脳にも精神にも最高だ!」ってことと、「なるほど、やっぱりピアノは遊びなんだ!」ってこと

笑っちゃいけない。

遊びって、人生最強の営みなんだから。ホントよ。

ヒバリのHPのタイトル「PLAY AND PLAY」も、ピアノを「弾いて(PLAY)、遊ぼう(PLAY)」っていう意味なんだから。

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音楽遊び時間は練習時間の100倍🎵

2019年07月28日 | 音楽のツボ

Nちゃん(中3):

「テイクファイブ」のアドリブを全部通し、アレンジがひととおり出来上がりました。

毎週レッスンに来るごとにタッチが力強く、安定した弾き方になってきてるたくさんピアノを弾き込んでいるのが感じられるNちゃん。

「上手に弾けるようになった」というよりも、何か弾き方やタッチに「こなれてきた」という余裕さえも感じさせるようになってきてる。

「ピアノが楽しくて… ストレス解消のはけ口になってます」

と笑ってるNちゃんです。

「転調ができるようになったから、それが嬉しい。それと耳コピも」

「へー、それはすごいね。耳コピとキーチェンジができれば、何でも弾けるもんね?」

「そうなんですよー、聞いた曲をピアノで弾いて、自分でコード付けて、お友だちが『◯◯の曲弾いて』って言ったら弾いてあげられるし」

「ちょっと音が高いから、とか低いから、とかでも、キーを合わせて弾いてあげることもできるしね?それができるようになったら、すっごく幅が広がる。1段階超えたね!」

「ヒバリ先生のおかげです!」と謙虚なNちゃんです。

そうか。

最近のNちゃんの余裕ある弾き方、こなれたリズム感の理由が分かった気がしました。

レッスン課題を練習するだけじゃなく、その他に 自分でいろんな曲を耳コピしたりキーチェンジしたり、たくさんの音楽をいつもいつも弾いてるからだったんだ。

多分、「やらなきゃいけない課題曲」の何倍も何倍も「やらなくてもいい遊び音楽」の時間を過ごしているんじゃないかと想像します。

「先生」なのに何ですが、私は遊び音楽をいっぱいやることがとても大事と思っています。

ハッと気がつくと何時間も1つの曲で遊んでいたりして、「音楽の遊び時間」はトータルすると「音楽の勉強時間」の100倍くらいになってたりして。

だけど、その膨大な「ムダ時間」の中でこそ、真の音楽性が養われていると思っているヒバリ先生なのです。


ピアノを続けることのメリット♪

2019年05月18日 | 音楽のツボ

Mちゃん(中3):

いつもは 土曜日朝イチのレッスンですが、今日は午前中 部活のバドミントンがあり、夕方に変更しました。

部活から帰って ついうたた寝してしまったとのことで、10分くらい遅れて、それでもちゃんとレッスンに来ました。

「ご苦労様だね...」

これしか言葉がありませんが・・・ほんとにご苦労さま。

運動部めいっぱいこなして帰って、疲れてるよね。

「もう中間おわったんだってね?!Nちゃんから聞いたよ」

「はい、もう終わりました」

午前中に来たNちゃん(中3)同様、Mちゃんも 受験生だろうと部活があろうとテストがあろうと塾があろうと、何事もなかったかのように ごく普通にピアノに通ってきています。

世間では、学年末などをキリにピアノを終わりにする人が多いのにね。

「学校が大変なので」「受験なので」「塾に入るので」など、今までピアノに充てていたもの(レッスン曜日、練習時間、あるいは費用など)を それらと置き換える、ということなのかな、と推測します。

けど、長年ピアノ教師をやってきて、何十人(何百人?)もの生徒たちを見てきたヒバリ先生としては、それってもったいないなあ、という思いでいっぱいです。

なぜなら、これまでヒバリ先生が見てきた生徒たちの中で、中学生や高校生になってもピアノをやめずに、細々とでも続けていた生徒は、みんな学校でも良い成績をあげて、さまざまな委員長や生徒会役員や、いろんな役で活躍し、希望する良い学校に進学しているからです。

学園祭、音楽祭、体育祭などでの活躍はもちろんだし。

もともと能力が高い子だったから、学業とピアノを両立できたのか、それともピアノを続けたから能力が上がったのか?

本当のところはわからないけど、その両方の効果かもしれませんね。

でも、ピアノを続けた子が能力高い、ということは絶対ホントなので、自信もって立証できるのです。

↑ はK楽器さんからもらったパンフの一部なんですが、これはほんとのことです。(ヒバリ教室実証ずみ)

このパンフの中の調査によると、アメリカでは受験のためにピアノレッスンをすることもあるそうです。

受験のためにピアノをやめる日本とは反対なんですね。。。

Mちゃん、Nちゃん、それに今年高校生になったSちゃんも、小学校に入る前からずっとピアノをやっていて、しっかりIQ上ってるとヒバリ先生は思ってるよ!

ピアノも上手になってるけど、それだけじゃない何か、優しさとか賢さとか強さとか、いろんなものが育って、良い性格の、良い「音楽人」に育ってる気がします。

「ピアノを続けてるメリット」が、徐々に形になって現れてきてるような。

勉強とピアノの両立ムリなのかなあ・・・と考えている人は、ぜひ がんばってピアノ続けてください。

絶対、ピアノ続けて損はないです。

 


ピアノは頭を良くするよ!

2019年02月23日 | 音楽のツボ
今日の日記で 中学生のMちゃんが 試験直前でもレッスンに来ていることを書きました。
試験前なんだから、レッスン休んで少しの時間でも惜しんで 勉強した方がいいんじゃないの、と思われる向きもあるかと思いますが、私 ヒバリ先生としては、Mちゃんや その他Nちゃん・Sちゃんたち ヒバリ教室JCメンバーの「レッスン休まない」姿勢を高く評価しています。
根を詰めて部屋にこもって勉強してるより、ほんの1時間かそこら パッと切り替えてレッスンに出かけ、ピアノを弾く方が、心身ともにリフレッシュでき、帰宅後の勉強の能率も上がります。
これは普段の日も同様で、日常の生活の中にピアノを弾く時間がある方が 学習効果が上がり、成績向上にもつながります。
そもそもピアノレッスンをすることは「地頭(じあたま)」を良くするので、特に勉強しなくても優等生でいられるようになるのです。
これは、私が何十年とレッスンしてきた中で 何百人という生徒や音楽関係者を見てきて 確信してることなので、ほんとです。
ブログやHPにも 何度も書いていますし、下記のサイトもご紹介ししていますので、レッスン生のみなさん、生活の中に うまくピアノを活用して、良いアタマを育ててくださいね〜

今こそ音楽を!
ピアノを習うと頭が良くなる?!

「ビリーブ」は おいしい ♪

2019年01月17日 | 音楽のツボ
今日、Cちゃん(小1)がレッスンした「ビリーブ」。
CちゃんもRちゃんも好きな曲ですが、実は 私・ヒバリ先生としても 大歓迎の教材なのです。
なぜなら「ビリーブ」には、先生にとっても嬉しい理由がいくつかあるからです。

1. 幼稚園や小学校で取り上げられる機会が多いため、子どもたちによく馴染み、結果「弾きたい」というモチベーションが上がる。

2. 「弾きたい」気持ちが機動力となり、低学年としてはちょっと難しい楽譜・リズム・テクニックに取り組み 達成することを経験させられる

3. ベースが音階となっているため、低学年の生徒でも覚えやすく、けっこう曲らしく弾けて満足感を得られる。

4. 音階練習の復習として使える。

などなど、たくさんのポイントがある「おいしい教材」なんですよ。
そして それもこれも、もしかしたら「ビリーブ」の持つ ある大きな特徴のせいかもしれません。
それは何か?
続きはこの次に。☆〜(ゝ。∂)

Cちゃん・「ビリーブ」の左手は音階練習

2019年01月17日 | 音楽のツボ

Cちゃん(小1):
大好きな「ビリーブ」を 両手で弾いてきました。
この楽譜は 先生がRちゃん(小2)の練習のために書いたものですが、Cちゃんもやりたい、と言うので、コピーをあげたのです。
低学年の生徒向けに書いた楽譜なので、
1. ハ長調で
2. 左手は ベースのみ
という構成になっています。
ベースだけで出来ている左手の伴奏は、こういう流れです。

ドーシーラーソーファーミーレーソー

そう、音階なんですよ。
Cちゃんは、すでに「バーナム」で 音階の指使いを習ったはずなんでが、それを「ビリーブ」の伴奏に生かすということに気づかず、適当な指使いで弾いていたため、すぐに指が足りなくなってゴチャゴチャうろたえていました。
そこで、「バーナム1」を出し、「両足開こう」という ハ長調の下降音階練習を復習しました。
左手は ソの音を1の指で弾くのがポイントです。
これを何度も繰り返しておさらいし、「ビリーブ」の楽譜のソの音を色鉛筆でチェックし、それから その番号通りに弾いたら…
あんなにしどろもどろだった音階の伴奏が、流れるように弾けました。
これなら両手合わせても大丈夫。
スラスラ弾けるように練習してきてね、ということになりました。