つれづれなるままにネットを見ていて最近気になるのは、曲の「難易度」を知りたがる人って けっこう多いのかなぁ、と感じること…
たとえば「◯◯の難易度はどのくらいですか」とか、「△△と××ではどちらが難易度高いですか」といった質問。
それとか「ピアノ曲の難しい順ランキング」的なサイトもたくさん見られますよね。
でも難易度なんて、一概に決められるものじゃないんで…
たとえば「指を超スピードで動かすことに関して難しい曲は?」とか「♯や♭が多くて楽譜が難しい曲は?」など一つ一つのポイントに関して挙げるならば、それに該当する「難しい曲・易しい曲」やランキングは答えることができるかもしれないけど、曲そのものに対して「難しさ」「易しさ」をランク付けすることはできないし、あんまり意味がないと思うんですよね。難易度って、人によって違うものだから。
弾く人の経験年数、指の訓練度、手の大きさ、年齢、(特に精神年齢は大事)などによって、「その人にとって」の難易度が決まってくるということなのです。
だから、簡単に「◯◯の難易度はこうですよ」などと解説されていても、あまり参考にはならないし、鵜呑みにすると弊害すら出てくることも。
市販されている楽譜の難易度表示だって首を傾げたくなるものもあるし、特に、一般の人たちが質問したり答えたりするサイトでの「難易度アドバイス」は、びっくりするようなトンデモ回答もあるので、参考にしないのが賢明です。
ある曲が難しいか易しいか考えるとき、いろんな切り口から見ると思うんですが、少なくとも、テンポの速さや指の忙しさ、音符の複雑さなどの技術面だけが尺度だとは思わないでね。
曲の内面の深さ、ハーモニーの色彩感、多声部の奥行き、などなど 弾きこなさなければいけない「難しさ」、パッと見にはわからない「音楽の森」が深く深く広がってることもあるんだから。
また一方、そういった芸術性が全然ないのに、音符ばっかり忙しかったりで「無駄に難しい」曲だっていっぱいあるんだよ。
だから「難易度」は一筋縄じゃいかないのだ。
「自分にとって」どこが難しいか、そこへ切り込む必要がどれだけあるか、という視点で考えたらいいけど、多分よくわからないと思うので、先生によく聞いて、自分が今弾くべき曲を処方してもらってください。
それが一番いいかと思いますよー
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