HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

Tちゃんも

2012年06月12日 | レッスン日記(小中高生)
Tちゃん(小5):
発表会に弾くソロ曲「ドランの微笑」が 最後まで弾けて、あとは より美しい表現やテンポを整えていく段階になりました。
今年は早く仕上がりそうだ。
Tちゃん、この半年がんばったし、成長したよねえ・・・

♭が3つついた変ホ長調の、うっとりするように華麗な「ドランの微笑」が終わり、ガラッと雰囲気を変えて、♯ひとつ、ト長調の「イン・ザ・ムード」の練習に移ったときです。
Tちゃんが言いました。
「あたし、何だか シの音符見ると、つい♭にして弾いちゃう」
なんと、Tちゃんも、あの恐ろしい病気「シ♭過敏症」にかかっていたことが判明したのです。
どうもさっきから、なんか様子がおかしいと思ってたんだ。
やっぱり、この病気にかかっていたか。

でも、これはピアノの「知恵熱」みたいなもので、みんなが一度はかかる病気だから、心配はいりません。
むしろTちゃんが、初級レベルを抜けて中級レベルへと1段階上がったんだな、という 成長の証拠です。
「ファ♯過敏症」と並び、これはちょうどそのころに現れる症状ですから。
そう思って、「過敏症」克服をめざし、さらにがんばりましょう。

音階練習の秘密♪

2012年06月10日 | 音符・楽譜・テクニック
Tさん(大人):
毎回のレッスン時、最初にやるのは音階練習です。
これまでに、何種類かの長調と短調を練習してきて、今日はホ長調の練習でした。
ホ長調は、ミの音で始まる音階で、途中にファ、ソ、ド、レ、と4つの音に♯がつきます。
音階の練習を始めたころは、単に1オクターブか2オクターブ弾くだけでしたが、今は4オクターブを2往復、プラス最後にカデンツという「王道のハノンスタイル」をとっています。

『音階』・・・つまり鍵盤を、並んでる順番に、それも両手とも同じ音で弾くだけだから一見簡単そうですが。
しかしこれが見るとやるとでは大違い。
『音階』はなかなか奥が深く、やればやるほど その難しさがわかってくる、というシクミになっています。
今日は、Tさんから「音階を弾くとき、なんか動きがぎごちないんですが・・・」と質問がありました。
ほらね?
だんだん、難しさが見えてきたかも?!

4オクターブの音階を 左右たった5本ずつの指で弾くためには、指をくぐらせたりかぶせたり、ひっくり返したりと、大奮闘させて移動させていかなければいけないわけです。
その手の動きが、なんか自分のはぎごちないなあ・・・と、Tさんは思ってるんですよね。
その通り、ベテランのピアニストとビギナーの人を比べると一目瞭然で、両者の動きのなめらかさは大きくちがっていますね。
いったいどこが、そのなめらかさの違いを生んでいるのでしょうか?
ピアノの鍵盤を弾くのは指ですが、その指が理想的な軌跡を描く曲線上をなめらかに走るためには、指先から第一関節、第二関節、第三関節、手首、ひじ、肩、と全部の関節が連携し、なおかつそれに続く全身のスムーズな連携プレーによって初めて生み出されてきます。
そしてそれに加えて、もうひとつの大きな秘密があります。


TVとかで、有名なプロ野球選手や体操選手、フィギュアスケート選手などの動きを、連続写真で分析しているのを見たことがあると思います。
ひとつひとつの写真は、ある瞬間での彼らの理想的なフォームであるわけなので、みんなはその形を見て「なるほど」と思います。
自分の姿を鏡にうつして、同じようなフォームができるように模倣してみる人もいるでしょう。
だけど、点つなぎみたいにプロの瞬間瞬間のフォームを模倣しても、彼らと同じようになめらかな動きができるわけではありません。
なぜなら、彼らは止まってるフォームを並べてるわけじゃない。
常に非常な速度で動きながら、実に自然にフォームを移行していっているのです。
そしてその動きは、止まってる形の連続では絶対に真似できない種類のフォームなのです。

それはね、上手な人の動きというのは、『どの一瞬も、常に「次の動きへのPREPARATION(プレパレーション)」、つまり準備である』ということなんです。
たとえば「ド」と弾いた瞬間、その「ド」は正確に美しく打鍵された「ド」であると同時に、打たれた瞬間次の「レ」へ向かっての跳躍を始めている「ド」なのです。
このPREPARATIONというのは、何事においても 上手と下手を分ける大きな秘密の暗号なので、覚えておいてね。

 ♪ひみつの暗号~ じょうずのパスポート~

これはわたくし、ヒバリの研究と観察の結果ですが、演奏でもスポーツでもダンスでも、上手な人は必ず、素晴らしいPREPARATIONを持っています。
そして残念ながら、これは口で説明されてもすぐには習得できない。
自分の中から湧き出てくるものなので、それを会得するにはやっぱり、何度も何度も練習してみる以外にありません。

やっぱり音階は奥が深い・・・


いろいろなダンスの曲

2012年06月09日 | レッスン日記(小中高生)
Y子ちゃん(中1):
「チャルダッシュ・ラプソディー」、最後まで一応通して弾けるようになりました。
前半のゆっくりした、哀愁たっぷりの部分と、後半の急速なチャルダッシュの、二つの部分から成るこの曲。

後半のチャルダッシュの部分を急いで弾くと、指が転んだり、リズムが不規則になったりしちゃうね・・・
そのことは、Y子ちゃん自身も気づいてるよね。
指が転ぶのは、1本1本の指が完全に独立していないから。
だから、弱い指が強い指に引っ張られて、ついでに動いちゃうんだよ。
指を独立させるのには、まだ今の段階では 速い速度で弾かないほうがいい。
ゆっくり、確実にひとつひとつの音を打鍵し、耳でよく聴いてリズムを確かめながら、正確なリズムをコントロールできる指をつくりましょう。
それから、少しずつ少しずつテンポを上げて、その速度に対応できるように練習していきます。
まだまだ本番までたっぷり時間があるから、焦らず着実に練習していきましょう。

Sちゃんからのオファーで、連弾のセカンドパートをやることになった「アイ・ガット・リズム」。
ミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」の中のナンバーで、作曲はクラシック音楽にジャズの要素を取り入れた、ジョージ・ガーシュウィンです。
いかにもアメリカらしい、軽妙洒脱なミュージカルナンバー、Y子ちゃん&Sちゃんコンビにはぴったり。
だって、二人とも同じバレエ教室に通ってたんだもんね。クラスは違ったけど・・・
小学生のSちゃんは今もバレエを続けてるし、受験でやめたY子ちゃんも、中学でダンス部に入った
ダンスが大好きな二人そろって、思いっきりノリノリで弾いてね

そうそう、「チャルダッシュ」だって、ダンスの曲なんだから。
踊りの好きなY子ちゃんなら、きっと楽しい演奏ができると思うよ。

ハモプリ・大人の女を目指して

2012年06月09日 | レッスン日記(小中高生)
女性コーラスグループ「ハモプリ」:メンバーはヒバリも入れて4人で、ギリギリ2パートに分けていますが、その編曲をしているヒバリは、ハモり部分を極力少なく、かつかんたんなように、と心をくだいています。
それはいうまでもなく、ハモプリの実力に合わせているからです。
何しろ練習が月1回だけなので、複雑なコーラスの練習などやってられないし。
今年のハモプリの目標は
「向上はできなくても、楽しく歌おう♪」ということで、それはすでに何年も前から達成されているのです。

一応コンセプトは「英語で歌うジャズ・コーラス」なので、今年のハロウィーン・コンサートでは「It Don't Mean A Thing If It Ain't got That swing(スイングしなけりゃ意味ないわ)」と、JUJUの歌った「Candy」を歌うことに決めて練習しています。
毎年毎年、大人っぽくかっこよく歌いたいと努めてるんだけど、いっこうに大人っぽくなりません。
オリジナルのCandyを歌ってるJUJUより、私たちのほうがずーっと年は上のはず。
なのに、JUJUより ずーっと大人っぽくなく、ずーっとセクシーじゃないのは不思議です。
まあ、ないものねだりをしてもしょうがないので、私たちは私たちらしく歌おう!と開き直って、毎年、けっきょく「元気いっぱい♪」のカラーを全面的に押し出しながら歌っています。
まさに「向上はできなくても楽しく」そのままです。
今年も元気いっぱい、がんばることになりそうな予感・・・

Sちゃん、伴奏たのんだよ♪

2012年06月09日 | レッスン日記(小中高生)
Sちゃん(小3):
「伴奏、練習してきたよ。おかあさんに特訓された!」と開口一番に言うので、それじゃまず、伴奏の曲からやってみよう、ということになりました。
曲は、ラテンの「メロンの気持ち」です。
「特訓してきた」という言葉のとおり、ちゃんとがんばって弾いています。
「それじゃ、キーボードに合わせてみるからね」
本番で使うキーボードをセットし、オートリズムをスタートさせて、先生がメロディーを弾きます。
「えっ、大丈夫かな」
Sちゃんはちょっとびびったようでしたが、真剣に集中してオートリズムを聞きながら、遅れたり走ったりしないように、とってもがんばって弾きました。
アンサンブル、というのは、ただ間違えずに弾くだけではだめ。
リズムがちゃんと合うことが、何より大事です。
間違えそうになったからといって止まったり、遅くなったりしてはダメ。
また、伴奏の人は、みんなの音をよく聞いて、みんなをリードし、盛り立てていく、とても大事な役目です。
Sちゃんがこの伴奏を経験することは、普段ではできない、とてもよい勉強になると思います。

ピアノに入門してからこれまで、Sちゃんはずっと「下級生の子たち」の位置にいて、コンサートの時には 上級生にリードしてもらって後からくっついていってた、といったようなスタンスで来たと思います。
確かに、年齢や経験順に並べれば 下級生には変わりないけど、それでももう3年生。
いつまでたっても「下だから」と言ってるわけにはいかないよね。
だって、考えてみて。
このまま何年もたって、Sちゃんが中学生になったときも、今の上級生のみんなが、まだピアノにいるかもしれないよね。
そしたらその時だって、Sちゃんはやっぱり下級生。
小さいから、楽ちんな役割りしかやらないでいいのかな。
そんなことないよね?
「下級生」だって、もういろんなことができるようになってる。
伴奏や、いろんな責任あるパートも経験して、いろんなことを勉強してもらいたいです。
一段と成長してくれることを、楽しみにしています。

ボサ・ノヴァのリズム

2012年06月08日 | レッスン日記(小中高生)
Mちゃん(中2):
発表会に弾く「イパネマの娘」。
曲の山場になる、アドリブの部分を練習しています。
「両手合わせながら、何小節かずつ仕上げていくのがいい、それとも右手だけでアドリブ全部覚えてから、左手を合わせるのがいい?」と聞いたら、Mちゃんは「右手だけさきにやるのがいい」と言ったので、今は右手でアドリブを全部弾くところまで進んでいます。
毎週、まず最初は曲の初めから通して弾いてもらいますが、最初のテーマの部分は本当に上手になりました。
伸びやかで、弾むようなボサ・ノヴァのノリが いい感じで弾けています。
テンポも上がってる!

アドリブも、右手はかなりよく覚えて、いいノリ感で弾けるようになってきました。
「じゃ、右手の最後の方、何度もやって覚えてね。それから、そろそろ左手もやり始めて・・・こんなんだけど」
先生が見本を弾いてみてあげました。
「うわあ~・・・難しい~」
聴いていたMちゃんは叫びました。
「ほんとーに・・・難しいねえ…
先生も言いました。
Mちゃんが、
「だって、どれもリズムがちがうし、同じパターンないし、全然規則性がないんだもん」と指摘しました。
そういえばそうだ。
それがボサ・ノヴァのかっこいいところなんだけど。
こうして譜面に書かれてるのを見ると、確かにパターン分析できなくて、イレギュラーの連続だ。
「覚えるしかないねっ」
Mちゃんはアッサリ言いました。
えらい!
覚えるしかないよ。
でも、覚えたら すごいかっこいいリズム感が手に入るんだよ。
「そうだね。弾けたらかっこいいね!」
Mちゃんのいいところは、大変であっても、元気に「じゃあこうしよう」と向き合うスタンスになれること。
それは、ピアノに限らず何においても大切な資質です。
やらなきゃいけないことは、逃げずにやらなきゃいけない。
どうせやらなきゃいけないなら、元気にやろう。
これです!

コラソン、デ・メロン♪

2012年06月08日 | ジャズ曲・洋楽・ポピュラー曲
M3ちゃん(中2):
「こんにちはー」と玄関を開けたとたんに言いました。
「この間教わった歌、まだ覚えてるよ!」

「この間の歌」とは、発表会に全員で合奏する「メロンの気持ち」という歌のことです。
今年は、低学年の生徒中心にして、上級生はラテンパーカッションなどで盛り上げてもらおう、と思っています。
歌の上手なM&M(MちゃんとM3ちゃん)には、それに加えてリフレイン部分を歌ってもらったらいいな、と思い、先週、二人が帰る直前に歌を教えたのです。

 ♪コラソン、デ・メロン、デ・メロン、メロン、メロン、メロン、メロン、コラソン~

もともとはラテンの曲で、コラソン というのは「マイ・スイートハート」みたいな意味らしいです。

調子のいいリズムなので、二人はすぐに覚えて歌いました。
「♪コラソン、デベソ、」とM3ちゃん。
「ちがうよっデベソじゃないでしょ」とMちゃん。
「コラソン、デメロン、だよ。メロン、メロン、メロン、メロン・・・あ~、とまんなくなった」
こうして先週、二人は「コラソン、デメロン、デメロン、メロン、メロン、メロン・・・」と歌いながら帰っていったのです。

そして今日。
M3ちゃんは自信まんまん、
「Mちゃんは、こないだの歌忘れちゃったんだよ。でも私はおぼえてる。♪コラショ、デメロン・・・」
ちがうじゃん~
コラショじゃ民謡じゃん。(どっこいしょー)
せっかくのラテンミュージックが台無しだ。

さて、M3ちゃんのソロ曲は ショパンの「ワルツホ長調」です。
先週、Bメロに進んだところが芳しくなかったので、「しっかりやっといで!」とおこられました。
今日はがんばって練習してきて 汚名を返上し、さらに先へ進めることになりました。
次のCメロは、いかにもショパンらしい軽やかなパッセージです。
先生に弾いてもらって、M3ちゃんは
「うわ~・・・難しい・・・」と茫然。
「でも、たった3段だから。この3段だけがんばったら、あとはほら、もとのメロディーに戻って、そのままずっと同じなんだから」
譜面を確認して、M3ちゃんの顔がパアア・・・と輝きました。
「やったー お得・・・」
そうそう。もうひと踏ん張りだから、がんばろうね。

あたらしい本もらったよ♪

2012年06月07日 | レッスン日記(小中高生)
Hちゃん(年中):
毎週 喜んでピアノに通っていますが、まだまだ小さいので、カードで遊んだりカスタネットをたたいたり、ノートに色鉛筆で音符を描いたり、ピアノを弾いたり、ということは、Hちゃんにとって みんな楽しい遊びなんだろうなー。
Hちゃんぐらいの子どもたちは、ひとつのことに集中できる時間も短いものです。
カードを並べて遊んだかと思うと「ノートにかきたい」と言ったり、ピアノに誘導しても集中して弾ける時間は短時間。
レッスンでは、こうした幼い子どもたちの特徴に沿って、なにかに興味を持った瞬間を素早くキャッチし、短い集中時間を利用して次々いろんな課題に触れさせています。

ド、レ、ミ、ファ、ソ、の5つの音符は、もうわかっているようです。
カードでも、ノートでも、しっかり正確に読んだり書いたりできるし、音符の書き方もどんどん上手になって、この年令の子の成長ってすごいなー、と感心します。
ここ1か月ぐらいは、ピアノを弾くというより、カードで音符やリズムを読んだりたたいたりすることがおもしろいらしく、ピアノはほんの少し弾くだけでした。
「さあ、ピアノも弾いてみようか」と、ピアノへ誘導してみます。
「うん。ピアノ弾くときは、シールはらなきゃね♪」
とHちゃんは言いました。
はじめてドの音を習ったとき、ピアノの鍵盤に 赤いシールを貼って目印にしていました。
それから、レ、ミ、ファ、ソ、を一気に習ったので
「レはレモン色。ミはみどり色。ファはオレンジにしよう。ソは空色」と、ひとつひとつの鍵盤に色のシールを貼って練習していたのです。
「そうね。シール貼らなきゃね」
「あっ、今日は、このおさかなのシールがいい」
Hちゃんは、目ざとく いろんな魚の立体シールを見つけたのです。
「これはっていい?」
「いいよ。好きなのとって」
Hちゃんは、「ドはここ・・・つぎはレ・・・」と言いながら、5つの鍵盤にシールを貼りました。
それから、「ゴーゴーピアノ」のテキストを開いて、弾きはじめました。
なあんだ。色もなにも関係ないじゃん。
ただ、シール5枚貼ってるだけだ。
シールなんかなくったって、ちゃんとまちがえずに弾けるんじゃん
先生は 超なごんでしまいました

Hちゃんは、もう音符がだいぶ身についたので、楽譜を見ながら弾くことが 急にすんなりできるようになったようです。
「次の曲も弾いてみる?」と誘うと、珍しく「うん」と言って、ピアノに集中しています。
弾きながら「Hちゃん、あたらしい本ほしいな~」と言っています。
「あたらしい本、もう用意してあるよ。Hちゃんが、この本ぜんぶ弾けたらあげるんだけどなー
「えっ、ほんと。じゃ、きょうもらう。この本、ぜんぶひく」
Hちゃんは俄然、張り切り出しました。次の曲も、次の曲も、おどろくほどの集中力で、どんどん弾いていきます。
途中で気の毒になって、「もうこの辺で、来週にする?」と言っても
「ううん、きょうひく」と、ギブアップしません。
とうとう、最後の曲まで全部、弾いてしまいました。ちゃんと音符を見て。
なんと13曲です!
「やったーはい、これ」
先生があげたのは、「うたとピアノの絵本・みぎて」という、きれいな絵がたくさんついた本です。

レッスンがやっと終わって、ノートや出席カードをバッグにしまったHちゃんですが、あたらしくもらった本だけはバッグに入れず、両手で胸に抱えて帰っていきました。
毎週、レッスンのたびに びっくりするような成長を見せてくれるHちゃん。
来週も楽しみだ!

持ち時間を有効にね

2012年06月06日 | レッスン日記(小中高生)
Tくん(中1):
発表会で「バーボンナイト・サタデー」というアップテンポのブギウギを弾くことになっています。
家ではあんまり、というかほとんど練習してこないんだろうと思い、レッスン時に少しずつ、一緒に練習していますが、最初の1ページに のんびり日数がかかってる。
もういい加減、先に進みなよ!と思ったので、今日はいつもの1ページを弾いたところで「先も続けて!」と指示しました。
いつもは親切な先生ですが、パート練習も説明もなしにいきなりの " Go on! " 指示なので、一瞬Tくんは「えっ」という顔をしましたが、仕方なしに自力で(両手で)先に弾き進めました。
弾いてみれば、今まで弾いた部分からの応用だったり、繰り返しだったり、思ったより簡単に弾き進められるってことに、Tくんも気づいたようだ。
「ほら、意外と簡単なんだよ。もっと続けて!」
言われるままにがんばって、とうとうTくんは曲の終わりまでたどりついたのでした。
「ほらっ、やってみたら簡単だったでしょ? 来週は全部通してやってきてね」

「はい」と返事する間もそこそこに、次はエレクトーンで「イン・ザ・ムード」の練習です。
こちらの方は、さすが運動神経とメカ方面の得意そうな男子だけあって、先週よりぐっとうまくなりました。

そうこうしているうちに、塾へ向かう時間だ。
中学生になってから塾に通い始めたTくんなので、これまでみたいに時間オーバーして特訓したり、毎日呼び出したりができない

Tくん・・・持ち時間を念頭において、なんとかその中で 曲ができ上がるようにしてよね。
去年みたいに、連日1時間のレッスンとかは もうできないでしょ。
たのむぜ~

M4ちゃん奮闘♪

2012年06月06日 | レッスン日記(小中高生)
M4ちゃん(小2):
小学生らしさも板についてきた2年生。
ピアノのでも、今年で3回目の発表会を迎えます。
今年は、低学年の子どもたちを中心にして「全員合奏」をやってみようと計画しました。
まず、手はじめに、低学年グループで一番先輩のSちゃんにピアノ伴奏を指名し、次は1学年下のM4ちゃんです。
M4ちゃんには、キーボードでメロディーとコード伴奏をやってもらいたいと思っています。
今日は、メロディーを教えて、大体弾けるようになりました。
来週は、コードの方もやってみようと思います。

また、保育園で仲良しだったけど 今は別々の小学校になってしまったNちゃんと一緒に、「お話とハーモニカ」という試みをやってみることになり、毎週、先生がNちゃんの代役でお話を読み、M4ちゃんは音響係として いろいろ工夫しています。

最初は、ハーモニカで効果音をつけよう、という提案だったのですが、やっているうちに
「タンバリンもつけたら?」
「カスタもやりたい」
などと だんだん使う楽器が増え、音響係のM4ちゃんは一人で大忙しです

どんな「実演」となりますか、乞うご期待!v(^_^v)♪

習い事は6才の6月から

2012年06月06日 | レッスン日記(小中高生)
Hさん(大人):
バッハの曲が大好きなHさん。
これまで、「アンナ・マグダレーナのためのクラヴィーア曲集」に始まり、インヴェンションや小プレリュード集など、たくさんのバッハの作品をやってきました。
今は、フランス組曲やイギリス組曲の作品中の小品も入っている、「バッハ小品集」をやっていて、この本も終わりに近づいてきています。
今日「アリアニ長調」が合格になりました。
これは一般に「G線上のアリア」というタイトルで知られている曲です。
メロディーはおなじみだと思いますが、ヴァイオリンじゃなくピアノで弾くと、ロングトーンが持たないんですよね。ピアノの音は減衰音だから・・・
それに加えて、ウジウジしたことが大きらいなシャキシャキHさんは、ゆっくりしたテンポが待ち切れない。
楽譜のはじめに「レント・エスプレッシーボ(ゆっくりと、表情豊かに)」と書いてあろうと何のその、Hさんの演奏は テキパキした軽快な「G線上のアリア」になりました
でも、それはそれでなかなかいいと思います。Hさんらしくて

ところで、Hさんがヒバリ教室の生徒になったのは、何年前だったかの6月でした。
教室にみえたHさんはこう言ったのです。
「昔から『習い事は6才の6月から』って言いますでしょ。わたくし、今年60才になって定年を迎えましたので、昔習ったピアノを再開したいと思いまして」

60才の6月から「ピアノアゲイン」をスタートしたHさん。
それから歳月が流れ、1年ずつ使うお月謝袋も枚数を重ね・・・
今月はまた何回目かの6月。
今日、Hさんから受け取った 今年度の新しいお月謝袋に領収印を捺すため 日付を記入しました。

「6月」と印刷してある欄に『6月6日』と。
そうか、今日はたまたま6月6日。
6の字が3つ並んだのを見て、入門の日のHさんの言葉を思い出しました。
そして、また新たなスタートだ、という真摯な思いが湧き上がってくるのした。

Tちゃんいいペース♪

2012年06月05日 | レッスン日記(小中高生)
Tちゃん(小5):
先週、発表会のソロ曲「ドランの微笑」が ついに最後まで弾けるようになりました。
今日はどうでしょうか。

「ドランの微笑」は、メロディーの感じから、大まかに3つの部分に分けることができます。
1つ目の部分は、ほかの部分に比べて長く弾いてるわけだから、完成度も高い。
テンポも安定してるし、音にもゆとりが感じられます。
2つ目の部分は、「まちがえないように!」と気をつけてる感じが、まだ少しだけあるかな。
そして3つ目、最後の部分がくると、Tちゃんは急にシフトダウンしてしまいます。
音が合ってるかどうか、ということも心もとなく、テンポもめっきり落ちてしまいます。

「だんだん遅くなっちゃったね~」と指摘すると、Tちゃんは大きく息をついて、
「うん・・・全然自信ない」と言います。

先週、「少しテンポ速く弾いたほうが、かえって弾きやすいよ」と言っておいたのですが、慎重派のTちゃんは、「まちがえないように!」と真剣に弾くと、どうしてもだんだん遅くなってしまうようです。
間違えないように、真剣に弾く、というのは Tちゃんのとってもいいところだけど、曲が仕上がったときには、慎重ばっかりじゃなく、
「ちょっとぐらい間違ってもいいから、テンポや流れを優先して、勢いよく弾く」という練習も必要になってきます。

Tちゃんには、「来週はテンポを上げて弾いてくること」という課題を与えました。
さて、どうなるか。

「ウォーリーズ」の「イン・ザ・ムード」も順調です。
ウォーリーズの中ではただ一人の小学生で、いつも上級生の中で背伸びされられているTちゃんですが・・・
だけど、それもまたとない学習の機会と考え、中学生たちに負けず 食いついていこうね。

映画「アーティスト」観たよ♪

2012年06月05日 | その他日記
本年度のアカデミー賞で 作品賞、主演男優賞など5部門を受賞した映画「アーティスト」。
チケットは公開前からゲットしてたのになかなか行くチャンスがなくて、やっと今日 行ってきました。

無声映画からトーキーへと変遷する時代のハリウッドを舞台としているのですが、これはフランス映画なのです。
そのためか「いかにもハリウッド」のコテコテさがなく、あっさりとエスプリが効いた作品となっていました。

世界中が3DだCGだとエスカレートしている今、あえてモノクロ。
おまけに無声映画。
やられたな、と映画関係者たちが悔しがるような、そんなウィットとセンスがニクイのです
カメラワークにも構図的にも、あちこちにおしゃれな「やられたな感」が見受けられ、小気味よい。
ストーリー的にはベタなので、もしこれが普通にカラー作品で、セリフが語られて、3DやらCGやら使われていたら、とてもつまらない作品になっちゃってたんじゃないかなあ。

世界中の映画関係者や観客の意表をついた、今回の企画だったからこその受賞だったのでしょう。と、私は思っています。
だって、「アーティスト」が無声映画であることもモノクロであることも、みーんなパロディーなんだから。
そしてそれが、映画の舞台設定そのものにそっくりかぶってる、これまたパロディーなんだから。
パロディーがパロディーを生むおもしろさ。お見事。

主演のジャン・ジュダルジャンさんは、WEBや新聞に出てる写真を見て 往年の超二枚目俳優クラーク・ゲーブル(「風と共に去りぬ」のレット・バトラー役)そっくりな、ニヒルでかっこいい二枚目かと思ってたけど、実際の映像の彼はもっとゆるめでした
もともとは芸人さんなんだそうで、生き生きとした身のこなしや ダンスのうまさなどは、「さすがフレンチ・ボードビリアン!」と思ってしまいます。
実際、ダンスシーンもたくさんあり、タップダンスの好きなヒバリとしては、いずれDVD化されたときには入手して、彼のタップを真似して踊っちゃおう、と思っております。

また、忘れてならないのが 主役の落ちぶれた映画俳優の愛犬アギー。
二人はいつでもどこでもいっしょ。
食事のときも、試写会のときも、お泊りのときも。
まるでタンタンのスノーウィーみたいに

アギーなくして、この映画は成り立たないでしょう。
あまりにアギーがけなげでおりこうなので、犬のヒバリは「かわいい」を通り越して「かわいそすぎ」と涙せずにいられませんでした。
幸い、映画がベタなことが救いでした。
でも、アギーは この映画の撮影終了と同時に、映画俳優を引退したとのことなので安心しました。

映画の好きな人、ダンスの好きな人、犬の好きな人、みなさん一見の価値あり。
もうすぐ終わりだけど。

Nちゃん、お姉さんになったね♪

2012年06月03日 | レッスン日記(小中高生)
Nちゃん(小1):
先週、ソロ曲の「噴水のたわむれ」で難しいところがあり、「わかんなくて、ママに怒られて泣いちゃった」と言っていたNちゃん。
「ママとの連弾で弾きたい」と決めていた「となりのトトロ」を、先週 時間切れになってレッスンできなかったので、
「今日はトトロからやろうか」と言ってみました。
たまには、大好きな楽しい曲でレッスン始めてあげようと思ったからです。
するとNちゃんは、
「ううん。『噴水のたわむれ』が自信アリなの。だから『噴水のたわむれ』から!」と言ったのです。
「えっ、ほんと。すごいね」
「うん、もうおぼえたから」
さっそく「噴水のたわむれ」を弾いてみると、本当に、先週手間取っていた、1ページ目の最後の部分がしっかり覚えられて、迷わず弾けています。
Nちゃん・・・じょうずになったねえ。
これで1ページ目が、全部出来上がったね。
1ページ目は、2回繰り返すことになっています。
とっても上手だから、1ページ目をいっぱい弾いてきてね、ということにしました。

それと、全員合奏で弾くことにした「メロンの気持ち」のメロディーパートを渡して、さっそく弾いてみました。
今年は低学年が主なパートを担当して演奏するので、Nちゃんの「リードメロディーパート」はとても重要です。
Nちゃんは楽譜を見て、すぐにメロディーを弾くことができました。
去年より、ずっとバージョンアップしておねえさんになってるNちゃんを感じました。
もうすっかり、教室のメンバーらしさが定着して、余裕が出てきています。
今年は幼稚園生の小さいメンバーも加わったし、「先輩のおねえさん」として活躍してね。

レッスン後のガールズトーク♪

2012年06月02日 | レッスン日記(小中高生)
Y子ちゃん(中1):
保育園の頃からピアノを始めたY子ちゃん。
もう長い付き合いです。
受験のときに1年ほど休学していたので、正味6年間ぐらいでしょうか。
毎週毎週、「Y子でーす!」と大きな声で元気いっぱいにレッスンに来ていましたが、1年間の休学の後にレッスン復帰したときは、落ち着いた声で「◯◯です」と苗字を言ってきて、「ああ、ついに大人になってしまったんだと思ったものです。

中学生になったY子ちゃんですが、大人びてきたところとまだ子どもらしいところが 色とりどりのビーズ玉みたいに混ざり合っているのを感じます。
熱心に練習するところは前とかわらない。
テクニックが向上したし、練習の仕方もうまくなってるところは、大人っぽくなったかな。
でも、曲の表現はまだまだ色気ゼロで、これはまだ子どもだなあ・・・
けれど、彼女なりに少しずついろいろと考えたり感じたりするようになってきたことは、レッスンする私にもいっぱい伝わってきます。

この頃は、レッスンが終わってもすぐには帰ろうとせず、いろんなことを話して行くようになりました。
学校のこと、友だちのこと、部活のこと、その他いろいろね。
ガールズトーク(?)に愉快につき合うんですが、Y子ちゃんとちがって不真面目な先生は、つい「えーっ、そんなこと言われるの。そりゃひどいじゃん。そんなの無視無視無視!」とか
「いいじゃん。そんなのほっといて、好きにやっちゃえば。あとで何か言われたってさ、もうやっちゃったもんはしょうがない。諦めてもらおう」とか 言いたい放題。
Y子ちゃんは、大人らしくない先生のトッピな発言に笑いながら、しみじみ言った。
「すごいね、ボンボン(言葉が)出てくるんだね。うらやましい。Y子は、そんな風に言えないんだもん。思いつかない・・・」
「それは・・・」
私はちょっとビックリして言いました。
「Y子ちゃんが、優しくてきれいな心だからよ。だからイジワルな言葉なんか思いつかないんだよ。いいじゃないの」
「でもね、Y子は」
Y子ちゃんはじれったそうに声を大きくしました。
「それはイヤなの。優しくてきれいな心の人なんてイヤなの。もっといろいろ、言える人になりたいの!」
そうか・・・Y子ちゃん、そろそろ自分のアイデンティティを探し始めたか。
しょうがない。多いに悩みたまえ。
自らの問いに対する答えを探し求めるうちに、あなたの音楽にも色気が出てくるであろう。
パーソナリティーにも鮮やかな彩りが加わってくるであろう。

なーんて、やっぱり私の反応は大人らしくないかもなあ・・・と、ひそかに思うヒバリ先生であった。