HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

レッスンおさめ -S子ちゃん・モーツァルトソナタ-

2008年12月27日 | レッスン日記(小中高生)
S子ちゃん(小4):
「のだめカンタービレ」で演奏されていた、モーツァアルトのソナタケッヘル545。
いつか弾きたいと憧れていたこの曲を、練習し始めました。
少しずつゆっくりマスターしていこうということで、今は「提示部」をやっています。
「提示部」とは、ソナタの入り口部分。
文字通り、「これからこういう曲を始めますよ」と提示する部分ですね。
「ま、お家で言えばエントランスっていうかさ、玄関ロビーっていうかさ、そんなところよ」と、ヒバリ先生流ユニークな解説が始まります。

「最初の『ドーミソ、シードレドー』の所。ここは『ごめんください、ピンポ~ン』っていう、ま、『問いかけ』だね。それに対し『ラーソド、ソーファソファミファミー』は、『まあ、いらっしゃいませ、お待ちしてましたわ!』って、ドアをパッと開いて歓迎してくれる、ま、『お返事』っていうか、『受け入れ』っていうかさ、そんなところ」
「あぁ~、そんな感じがする」とS子ちゃん。
「来学期は、この続きの「推移部」も練習始めておいてね。『推移部』は、次の場所に移動していく部分だよ。パーティーでいえば、ほら、さっき、『ピンポ~ン』をして、『いらっしゃいませ』があって、玄関ロビーに通されたでしょ?お客さんたちが、ワイングラスを持ってくつろいでたりして。今度は推移部だから、『ファソファソファソファソ・・・』って廊下を急いで行って、『こちらのお部屋にもいらしてみて。お花をたくさん飾っておきましたのよ』とか言うところ」
あはは、とS子ちゃんは受けていましたが、
「感じがわかった」とうなずいています。
「あと、全体の音色、というか弾き方だけど、決して『弱い』『強い』で弾いちゃいけないよ。そうね、最初の部分はクラリネットで優しくお話するような感じ、『ファソファソファソファソ・・・』はヴァイオリン群がサワサワサワ~って弾く感じ、そして最後のジャン!ジャン!は、オーケストラ全員が揃って和音を弾く感じ。指揮者になって、指揮棒を振り下ろす気持ちでやってごらん。そうすると、ほんとにそういう音がするよ!」
「ああ、そうなんだ~。わかりました」
S子ちゃんの心の中に、具体的なイメージが浮かんだであろう、ハッキリした輝きが 表情に表れていました。

もうピアノも、8年間やってる計算になるS子ちゃん。
テクニックばかりでなく、曲を生き生きとした生命あるものとして、表現していくことを、来年も身につけていってほしいと願っています。

これで、ヒバピー教室の、今年のレッスンはぜんぶ終わりました。
みんな、しばしのお休みです。

また来年、元気で会いましょう。
よいお年をね~ (^-^)/

レッスンおさめ -かえでさん-

2008年12月26日 | レッスン日記(小中高生)
今日は 木枯らしが恐ろしいほどの強さで吹き荒れる、寒い日でした。
街のお店の看板が倒され、ヒバピーガーデンの植木鉢は倒れ、枯葉が狂ったように舞い散って、こんな日は一歩も外に出たくない・・・

そんな寒い夕方、かえでさんが今年最後のレッスンに来ました。

クリスマスコンサートで燃え尽きて、弾く曲もなし、こんな寒い日はあったかいお茶に限る!
ヒバリは大きなマグカップに、熱々のアールグレイのミルクティを煎れてレッスン室に運びました。
「タルト買ってきたの。食べよう!」
かえではタルトのお土産を持ってきてくれて、たちまちレッスン室はティーサロンに。
今年は、かえでにとってもヒバリにとっても、今までにないほど充実した、幸せいっぱいの1年間でした。
それぞれ、保育士試験に合格したり、タップダンスの初舞台を踏んだりと、努力も実ったし、プライベートでも喜びが多く、二人とも公私ともに大変充実した「節目」とも言えるような年だったことを、喜び合っていたのでした。
それなのに、クリスマスコンサート直前のかえでのレッスンの時、私たち二人が共通に 心から信頼していた恩師Y先生の訃報が届いて、幸せばかりだった2008年は一転、最後に壮絶な悲しみが加わって、忘れられない年となったのでした。

かえでとヒバリは、ミルクティを飲みながら、しみじみと語り合いました。
この間終えた「チャティー・クリスマスコンサート」のこと、そしてその時に二人で演じた 朗読とピアノのコラボレーション「美女と野獣」のこと・・・

バラの花をキーワードとし、生命をかけた美しい真心をテーマとした「美女と野獣」の物語に、尊敬するY先生の思い出がオーバーラップし、今年、私たち二人がこの物語を選んだのは、偶然ではなく、Y先生が選ばせてくれたのに違いないという気がしてくるのでした。
また、かえでがピアノソロで弾いた「ア・ソング・フォー・ユー」は 偶然にもY先生へのレクイエムとなりました。
そして、コーラス「ハモプリ」で歌った「ピース・オン・アース」・・・
「地球上の子どもたちみんなが平和な世界で暮らせるように」という、この歌のテーマは、今思えば、生涯を子どもたちの幸せのために過ごしたY先生の願いそのものなのでした。
これらの曲がみんな、今年のクリスマスコンサートに集約してる。これって・・・

「きっと、おじさん(Y先生は自ら"たんぽぽ文庫のおじさん"と名乗っていたので)が、全部仕掛けといたんだよ。チャティーで演奏するようにって」
「おじさんったら・・・いっぱい『仕掛け』してたんだね・・・」
ふふ、と、私たちは初めて笑いました。
天国から、「わかった?」と いたずらっぽく笑ってる、おじさんの顔が見えたような気がしました。
私たち二人は、このとき同時に、「自分たちは微力だけれども、これからはおじさんの遺志を引き継いで、子どもたちの幸せのためにがんばっていこう」と決意したのでした。

レッスンおさめ -M2ちゃん・むすんでひらいて他-

2008年12月25日 | レッスン日記(小中高生)
M2ちゃん(小3):
「はいっ、ジルにクリスマスプレゼント!」
M2ちゃんは、ふくらんだカバンから、白い猫のぬいぐるみを出してくれました。
「ピアノの先生にも、プレゼント。はい!」
先生にまでプレゼント!ミッキーのマスコットがついた携帯ストラップは、ちゃんとパッケージに入っています。
そういえば、先日のレッスンの時、M2ちゃんが、児童館かなにかのイベントでフリマをやるって言ってたんだった。
「ピアノの先生も、何か品物があったら出してよ」と言うので、ヒバリは厚底のスリッパ(未使用)を提供していたのでした。
みんなのペダル用踏み台に、と思って購入したものの、もっと厚底のサンダルが見つかったため お蔵入りになっていた、赤いスリッパです。
「M2ちゃん、プレゼントありがとう!フリマで買ってきてくれたの?!」
「そうだよ。ピアノの先生のスリッパも売れたよ。たしか10円だったかな」
あっそう。お役に立てて嬉しいです・・・(^_^;)

M2ちゃんのカバンからは、まだ何か出てきます。
今度は真新しい、厚さ3センチくらいある「子ども図鑑」!
「これ、サンタにもらったんだ! えーと、なになに?『サンタのはじまりは、聖ニコラス』って書いてあるよ。ほら!、ここに絵がある」

M2ちゃん、こんな重い本をピアノのカバンに詰め込んで、歩いてきたんだ。
サンタにもらったプレゼントのハッピーを、先生と分かち合うために、重いのにもってきてくれたんだね。
ジルや先生へのプレゼントも、全部カバンに詰めて、カバンぱんぱんだったね。
ほんとうに、ありがとうね。

ピアノに入門して1年2ヶ月のM2ちゃん。
今日は、テキストをずんずん初見で弾き進めていきました。
もう ずっと前からピアノをやってるかのような、しっかりしたタッチと読譜力です。
ピアノを、本当に楽しんでいる様子がうかがえて、ヒバリも嬉しくなります。
また、ピアノという楽器だけでなく、レッスンに来ること、レッスン室での時間をも楽しみにしてくれて、その喜びを体中で示してくれるM2ちゃん。

つくづく、ピアノの先生って楽しいなー、と実感します。
M2ちゃんが、来年もそのまた先も、ずーっと ピアノを好きでいてくれますように。


レッスンおさめ -Mちゃん・あら野のはてに-

2008年12月25日 | レッスン日記(小中高生)
Mちゃん(小4):
クリスマス曲集の中から、今日急に「あら野のはてに」を弾こう、と決めたMちゃん。
「この歌、知ってる。合唱で歌う歌だね」
今初めて見た楽譜、弾けるかなあ?
Mちゃんは、右手のメロディー、左手の伴奏と それぞれ1度ずつ確認した後、すぐに両手合わせて弾き始めました。
前半は、ゆったりしたアルペジオ風の伴奏、中間部からは細かい分散和音での伴奏です。
初めての曲でも何とか弾くことができるのは、曲の構成や和音のなりたちがわかっているからです。Mちゃん、いつの間にかこういう力がしっかりついているのでした。
「できたね!初見でも、これぐらいの曲は弾けるってことだね。」
「初見って?」
「初めて見た楽譜を、すぐ弾くっていうことよ」
「ふぅーん」

Mちゃんは、保育園に通っていた4年前に、ピアノに入門しました。
その年12月、「レッスンおさめ」の日に、「来年の今頃は、どんな曲が弾けるようになっているかなあ」と日記に書いたのを思い出しました。
4年たった今では、背も高く、手も大きくなり、独特の素敵な音楽センスを身につけた、10才の少女に成長しています。
初見でも、こんな曲をサッと弾けるようになって、ほんとにピアノが身になじんでいるのだと思います。
来年はもう5年生、どんな音楽を好み、どんな演奏をしていくのだろう・・・
とても楽しみなMちゃんです。

レッスンおさめ -M3ちゃん・あわてんぼうのサンタクロース-

2008年12月25日 | レッスン日記(小中高生)
M3ちゃん(小4):
先週、「あわてんぼうのサンタクロース」を選んで「宿題」としていましたが、この曲はけっこう、左手の伴奏が難しいのです。
「練習してない。一人だと、合ってるのかどうかわかんなかった」といいながら、M3ちゃんはトツトツと弾き始めました。
つっかえたり、まよったりしながらも、ゆっくりゆっくり、音を探し、右手と左手を1音1音合わせながら・・・
1小節、また1小節と弾き進め、とうとう最後まで弾きました。
「ね?ヘタでしょ?」と言いたげに、M3ちゃんは振り返りました。
でも私は、M3ちゃんが、最後まで自力で努力して、あきらめずに弾いたということに とても感動しました。
ちょっと前のM3ちゃんなら、「できないからやだ」「伴奏はやだ」「両手は無理」などと言って、避けていた両手弾きでしたから。
せっかくの元気な「あわてんぼうのサンタクロース」なので、私は即席に、M3ちゃんにコードネームを伝授しました。
C、G7、F、A7、D7のコードを教え、コードネームを見ながら伴奏をつける方法です。
実は音感の鋭いM3ちゃん、たちまちコードネームを覚え、伴奏ができるようになりました。
初めはコードを押さえるだけでしたが、だんだんとリズムパターンを使いながらの伴奏もでき、みるみるうちに「あわてんぼうのサンタクロース」ができあがりました。
「さあ、じゃ、今日でクリスマスはおしまいだから、3学期からは、今までの楽譜に戻って、続きを練習してきてね」
先生が言うと、M3ちゃんは、「この本がいいな・・・クリスマス終わっても」と、名残おしそうに言うのです。
「あ、そうなの?だったらいいよ。この本で続けよう」
「『あら野のはてに』がいいな」
「いいよ。それやっておいで」
にぎやかでふざけん坊で、「こわし屋M3」と言われているM3ちゃんだけど、本当は「アメイジング・グレース」とか「あら野のはてに」のような美しい曲が好きなんだな~♪
来年は、自分の美しい気持ちをたくさん表現して、芸術的な曲を演奏してもらいたいです。

レッスンおさめ -Mさん(大人)・ソナタ第3楽章-

2008年12月24日 | レッスン日記(小中高生)
Mさん(大人):
モーツァルトのソナタk545の、第3楽章に進んでいます。
第3楽章はロンド。
はずむような、軽やかなテーマが、いくつかのエピソードを挟みながら繰り返し現れてきます。
以前に比べて、Mさんは曲のつかみが とても早くなっていると感じます。
新しい曲に入ってから、譜を読んで曲を弾いて、レッスンで仕上げていくまでの期間が、前よりとても短くて、それだけ実力がついてきたということだと思います。

また、なぜだかわからないけど、Mさんのピアノを聞くと、私は「ああ、定番の練習曲だけど、この曲って、こんないい曲だったんだ。あとで私も弾いてみよう」と思うことが しばしばあるのです。
まだ練習中で、つっかえたりまちがえたりしているにもかかわらず、Mさんのピアノは、何かほっとするような音色なのです。
本人にそう言うと、
「また、おせじばっかり・・・」と言うんですが。

Mさんには、今日、「バロック小曲集」という楽譜を渡しました。
バロック時代の曲がお好みのMさんなので、バッハだけでなくH・パーセル、テレマン、リュリなどの曲がいろいろ出ている、曲集を弾いてみようと思います。

今年はMさんにとって、プライベートでも大変忙しい年でした。
暮れになって、ようやく少しピアノが弾けるようになってきたようなので、来年は、こうしてゆったりとピアノに向かえる時間が、少しでも多くとれるといいな、と願っています。
大人にとって「ピアノの時間」は、せめて日常から離れて無心になれる、貴重なひとときですから・・・

レッスンおさめ -Rくん・バーナム-

2008年12月24日 | レッスン日記(小中高生)
Rくん(小1):
「バーナム」が宿題に出ていました。
さっさとピアノの楽譜立てに用意して、ちゃんと両手で弾きました。
「練習してきたんだね!すごく上手!」
「うん」
Rくんは あっさりと答えます。
先週、お母さんが「このごろ、練習もいやがらずにちゃんとやるようになりました」と言っていました。
「次の曲もいい?」
「いいよ」
Rくんは、つぎの曲もあっさり弾きました。
「じゃ~、(ページをめくって)もう一つ、つぎもどうだ~っ?」
「え~、やだ~」
このくらいが集中の限度か? でも先生は食い下がる。
「ちょっと、ちょっと、Rくん。ほら、この本見てごらんよ。今、ちょうどまん中のページに来たよ!この、ページめくったところを2曲マルにすれば、ちょうど本の半分、終わったってことになるじゃん」
「え~」
「ね?」
Rくんは、しぶしぶ、もう1曲弾きました。さすがに、ここまでか・・・
でも、半年前の入門当初から比べたら、ずいぶんピアノもちゃんと弾くようになり、ノートの問題や リズム譜を見てのリズム打ちなどもたくさんこなしていきます。
運動神経もよさそうだし、弾けばとっても上手なRくん。
来年は、なにか「コレが好き!」という曲と出会ってほしいな。そして、それが一生懸命に努力することへのきっかけになってくれたらなー、と願っています。

レッスンおさめ-Y子ちゃん・ホワイトクリスマス-

2008年12月23日 | レッスン日記(小中高生)
Y子ちゃん(小3):
「クリスマス曲集」の中の曲を、先週「3曲ぐらいやっておいで」と言われていました。
「3曲やってきたよ」
Y子ちゃんが弾いたのは、小刻みな左手の伴奏がけっこう大変な「ひいらぎかざろう」と「わらの中の七面鳥」、そしてしっとりとした「ホワイトクリスマス」です。
3曲の練習は けっこうたっぷりな宿題だったと思いますが、Y子ちゃんはちゃんとやってきていました。
小刻みな左手は、つい一生懸命弾くと、右手のメロディーよりも大きな音になりがち。そうすると、とてもうるさい印象になってしまうので要注意です。
Y子ちゃんも ついそうなってしまうので、「左手は軽く!軽くね」とアドバイスしました。
左手を軽く、と気をつけながら弾くと、見違えるように軽やかで素敵な曲になるのは不思議なくらいです。
「ホワイトクリスマス」は、ぐっと変わって大人っぽいムード。
この曲集の最後の曲でもあり、クリスマスミュージックの代名詞とも言えるような、この「ホワイトクリスマス」が弾けるようになったのか・・・
「ペダルも使ってね。」
たっぷりペダルも使って、夢のようなふんわりした響きでY子ちゃんが奏でている、この美しい「ホワイトクリスマス」の演奏を聴きながら、私は小さかったY子ちゃんの姿を思い出していました。

3年前、保育園の頃にピアノに入門し、眠くても疲れても、「まだひく!」と言って、半分夢うつつになりながらもピアノから離れなかった、小さなY子ちゃん。
今ではすっかり身長も伸び、指だってもう、(実は)先生より大きくなってるのだ。来年は4年生になるんだもんね。早いもんだ。

演奏は終わりに近づきました。
「最後は、だんだんゆっくりにしてね・・・そう・・・そして、一番最後・・・『そくてん』をつけてごらん。『ドミソドミソドミソ・・・』って、いっぱ~い・・・そうして、しずか~に・・・♪」
弾き終わったY子ちゃんは にっこりします。
「きれいでしょ?」と先生。
「うん♪」とY子ちゃん。

この1年で、ひとつの段階を越えた感があるY子ちゃん。
来年は、少しずつ上の段階へと登っていってほしいです。

レッスンおさめ -Tくん・もみの木-

2008年12月23日 | レッスン日記(小中高生)
Tくん(小3):
今日 Tくんが楽譜を開いたのを見ると、先週「全部両手GO-」とフキダシを書き込んで帰った、そのページには、Tくんの手でシールが貼ってありました。
そう、先頭と一番後ろに それぞれ犬のシールが。
コレは、「がんばってきたよ」の印なのでは?!

「おにいちゃんね、今日来る前、1時間も練習してたんだよ」
妹のTちゃんが言いました。
「へー、1時間も弾いたんだ!それじゃ上手になったよね?」
「うん、これ絶対、今日のクリスマスの時弾く!」
Tくんはやる気まんまんです。
「どれどれ」
弾いてみてもらうと、目をまん丸にして楽譜を見つめながら、真剣な顔で弾いています。
「じゃ、本番いこうか。3回ミスまでOK。3回はセーフ。4回はアウト。」
「わかった」
Tくんは、本番の晴れがましさで にま~と笑いがこみ上げてきつつ、さっきにも増して慎重に慎重に、息がとまりそうなほどの緊張の中で「もみの木」を最後まで弾き通しました。
ミスは最後まで来て2回。クリアです!
「やった~\(^O^)/」
「バーナム」も3曲進み、本年のTくんのピアノレッスンは修了しました。
男の子らしく、力強いピアノタッチ、それに理論や構成に興味を示しつつ、着実にペースをつくってきたTくんの1年でした。
大きく成長してくれたと思います。

レッスンおさめ -Tちゃん・あわてんぼうのサンタクロース-

2008年12月22日 | レッスン日記(小中高生)
Tちゃん(小1):
「りょう手はちょっとむずかしい。ゆっくりになっちゃう」と持ってきた「あわてんぼうのサンタクロース」。
この曲、子どもたちがみんなよく知っていて、好きな曲なのですが、ピアノで弾くと、メロディーは音域が広くて 跳躍や指替えをひんぱんに使わないといけないし、けっこう難しいのです。
また、この曲集のアレンジでは、左手の分散和音が 手を大きく広げなくてはいけない「オクターブポジション」なので、1年生のTちゃんには、確かにちょっと大変な曲です。
それでもTちゃんは、きちんと楽譜を見ながら、難しい両手奏を着実に弾いていきます。えらい。
この1年、Tちゃんは本当に成長して、読譜力に裏付けされた 正確なピアノ奏が身についてきました。
「あわてんぼうのサンタクロース」も 自分で選び、自分で練習してきてちゃんと達成できたと思います。
けれど、やっと楽譜を追って弾いているので、ゆっくりゆっくり弾くのが精いっぱい。それでもいいことはいいんだろうけど・・・
「Tちゃん。両手、同じメロディー弾くっていうの、できる?」
私は提案してみました。
今日が今年最後のレッスン。簡単にリズムよく弾けて、「やったあ」という感じで終われたら 嬉しいかな、と思って。
「えー、りょう手で、おんなじに?」
最初とまどったような感じだったTちゃんも、すぐコツをのみこんだようで、のびのびと弾くことができました。
「ねっ、こういう弾き方もあるんだよ。おうちでクリスマスやるとき、こんなのも弾いてみてね」
これで Tちゃんのクリスマスソングはおわりました。
来年は2年生になり、最下級生じゃなくなるTちゃん。
ますます知的な演奏ができるようになっていくのが ほんとに楽しみです♪

ニ長調のコード

2008年12月20日 | レッスン日記(小中高生)
S子ちゃん(小4):
緑色の「バーナム」も半ば過ぎまで進み、♯が二つついた調合、「ニ長調」での課題に入っています。
オレンジやピンクの本でやった、「ドミソ」や「シレソ」、「ドファラ」などの和音や そのアルペジオなどを、ニ長調で同じように、また更にバージョンアップした形で現れてきます。

先生は「この曲は何調?♯が2つついた・・・」とか「最初の小節のコードは何?」「2小節目のコードは?」など、アタマのこんがらかりそうな質問を ビシビシとS子ちゃんに浴びせます。
S子ちゃんは一生懸命に「C,D,E,F,G・・・」と音名を数えたり、「1、2、3、4・・・」と鍵盤を数えたりして 答えを考えます。

先生:「『ドミソ』は、Cの音をベースにして 1つ置きに音を重ねた和音っだったよね。じゃ、レ・ファ♯・ラ・と重なっている、このコードはなんだろう?ベースがレだから・・・?」
S子ちゃん:「C、D・・・だから、Dだ!」
先生:「そう、Dだね!ファに♯がついてるけど、もしこの♯がなかったら・・・(ふつうのレファラを弾いて)暗いよね?」
S子ちゃん:「うん、暗い・・・」
先生:「暗い和音はなんだっけ?」
S子ちゃん:「D・・・マイナー・・・?」
先生:「あったり~ (^o^)b 」

こんな具合に、根気よくコードや機能和声、音階や調正などについて理解していきます。
「♯2つはニ長調!」「Ⅰ度の和音はレファ♯ラ!」などと丸暗記させれば、子どもたちはすぐ覚えますが、自分で考え、苦労して音を見つけ、それを分析していくという地道な方法を、気の遠くなるほどの時間をかけて踏襲してこそ、本当に身につけることができるのです。
繰り返し繰り返し、何度も弾いている「バーナム」。
テクニックの練習としてだけではなく、こうして楽典の学習にも、大変便利に使っています。
何度弾いても、そのたびに 新しい驚きや知識を得ることができる。
つくづく、バーナムは有益な教材だな~ と感謝しています。

M2ちゃんワンマンショー

2008年12月18日 | レッスン日記(小中高生)

「先生、ちょっと目つぶってて。見ちゃダメだよ」M2ちゃん(小3)が、来るなりそう言って、なにやらゴソゴソ用意している様子。

「はいっ、いいよ。これがM2のプログラムだよ」

1枚の紙に、「M2プログラム」と書かれていて、その下には

 ●もぞりとこぞりて(リコーダー)●エーデルワイス

ヒバリ先生ひょうしょう と書いてあります。

「これ、M2ちゃんが演ってくれるの?」

「うん!」

M2ちゃんは、この春から学校で習い始めたリコーダーを、カバンに入れて持ってきていました。それを取り出し、

「じゃ『もぞりとこぞりて』からね!」と、この間ピアノで習った「もろびとこぞりて」を、リコーダーで一生懸命吹いてくれました。

「すごいねー!高いドから、下のドまで、全部使ってるね。下のドは難しいんだよね。リコーダーでの吹き方、M2ちゃん考えたの?」

「うん。じゃ次は『エーデルワイス』。」

M2ちゃんは、エーデルワイスも見事に吹いてくれました。

「次はひょうしょうじょうです。この裏に書いてあるよ」

今もらった「プログラム」の裏を返すと、M2ちゃんが丁寧に描いた絵で飾られた「ひょうしょうじょう」になっていました。「ピアノ大好き」「スティッチピアノすき」「ヒバリ先生」と書いてあります。(写真)

クリスマスの、何てすてきな「ワンマンショー」そして「ひょうしょうじょう」でしょう。

M2ちゃん、ありがとう♪

M2ちゃんの気持ちが嬉しいし、それに、M2ちゃんが、こんなに上手になって、音楽を心から楽しんでくれていることが嬉しいです。


全部両手GO-

2008年12月16日 | レッスン日記(小中高生)
Tくん(小3)
「クリスマス曲集」の「もみの木」、右手が元気よく弾けました。
次は左手を弾けるようにして、それから両手いっしょに仕上げなければいけません。
妹のTちゃんと違って、Tくんは 男の子にありがちな「楽譜敬遠タイプ」です。
知ってる歌は「簡単!」と大はりきりで弾くんですが、伴奏などで、弾く前に楽譜を読みとらなければいけない、となると、途端に意気消沈です。
ここはひとつ、「これならできそう」と自信をもってもらわないと。
分析的な考え方が得意なTくんなので、曲を「構成面」からつかむ方向で攻めてみます。
「まずは1小節目だけ、音符を読んでみよう。」
「ド-ソ-ド」
「簡単だね。ドとソだけだもんね。そしてほら、このコードネームはCって書いてある。次の小節もC。ってことは、おんなじってことだよね?3小節目は、ちょっと違うね。」
「ソ-レ-ソ・・・G7」
「そうそう。1段目の並びは、C、C、G7、C。」
「あっ、2段目も、C、C、G7、Cだ。おんなじだ。」「じゃ、おんなじに弾けるってことだ?」「うん!」
Tくん、期待通り、すみやかに曲の構成を理解しました。こうなればしめたもの。
「で、3段目だけはちょっと違うコードが入ってくる。でもたった2小節だよ」
「4段目はまた、1段目と同じC、C、G7、Cだ。簡単!弾けるかも」
「じゃ、この新しいコードだけ練習しておこうよ。たった2つだもん」
と、A7・Dmの和音を一緒に練習しました。
「できたね!それじゃ、CとG7のコードも全部つけて、全体両手でやってきてね」
「ちょっとエンピツ貸して!」
Tくんが赤エンピツで、テキストのイラストに力強く描き込んだのが、上の写真です。
どうです。「やってくるぞ!」という意欲ありありじゃありませんか?!

12月生まれ

2008年12月16日 | レッスン日記(小中高生)
Tちゃん(小1)
「学校で『お誕生会』があったの。Tは12月生まれだから、お誕生日の人の席に座ったの。そしたらね、Mちゃんもお誕生日が12月で、隣に座ったんだよ!」
来るなり、嬉しそうに報告してくれたTちゃん。
そうか、小学生になって、初めての「お誕生会」だったんだね。
ピアノで一緒になり、去年は連弾もやった、4年生のMちゃんと同じ小学校。
お誕生会は、全学年で一緒にやったんだね。
Mちゃんも12月生まれだから、二人は隣同士に座ったんだ♪
ピアノのレッスンや発表会を通じて、年齢の違う子どもたちが親しくなり、ピアノの外の世界でも交流を深めていってくれるのは、嬉しいことです。
上級生のMちゃんの隣に座って、(わたしはこの人知ってるのよ!)と言わんばかり、誇らしげな顔のTちゃんが、目に見えるようです。

チャティークリスマスコンサート

2008年12月14日 | 発表会・コンサート記録
今日はいよいよ、チャティークリスマスコンサートの日です!
「写真」は、ヒバリ撮影(?)の『集合写真』です。
出演者、そしてお客さんの全員が、一堂に会したところです。

今年は開催ギリギリになってから 一気に参加人数が増えて、今までにないほど多くのお客様が 午後一番のアレーホールに集まりました。

今日は『大人のための』クリスマスコンサートなのですが、オープニングに演奏した「クリスマスソング」の歌詞の中の有名なフレーズにある通り、『1歳から92歳までの子どもたちみんな』へ贈るコンサート・・・言い換えれば、「子どもの心を持っている大人のための」コンサートなのです。

そのコンセプト通り、学校卒業したての20代からシルバー世代の80代まで、さまざまな年代の「子どもたち」が、それぞれ持ち寄ったパフォーマンスを心をこめて演じました。

ピアノやエレクトーン、ボーカルのソロ演奏。
連弾、トリオ、バンド演奏、コーラス、朗読などのユニット。
今年は ヴァイオリンユニットやジャズコンボ、珍しいフィンガーシンバル、カスタネットなどの演奏をしてくれる人もいて、昨年にも増して盛り上がりました。

みんなの演奏を聴いたり、サンタからプレゼントをもらったり、声を合わせてクリスマスソングを歌ったりした後はワインパーティーのひとときです。
今年は、ワインタイムに 若い女性ボーカルをメインにした本格ジャズバンドが、素敵なジャズスタイルでクリスマスソングを演奏してくれたので、お客さんたちはワインを傾けながら おしゃれなジャズを楽しむという、めちゃめちゃ豪華なパーティーになりました\(^O^)/

演奏者のみなさん、ありがとうございました。
お手伝いしてくださったみなさんも、本当にありがとうございました。
おかげさまで、今年も無事に、コンサートを終えることができました。
また来年、下北沢でお会いしましょう。(^◇^)/

HPの写真ページに本日のもようをUPしていますので、見てくださいね。