HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

あわてずゆっくりね♪

2016年03月26日 | レッスン日記(小中高生)
Y子さん(大人):
「ユー・アー・マイ・サンシャイン」と「夢見るシャンソン人形」が宿題でした。
「ユー・アー・マイ・サンシャイン」は、ハ長調の3つのコードを ブン・チャッ、チャッ、チャッ、チャッ というパターンの伴奏系で弾いてくる、ということでしたが、最初はちょっとタイミングがズレて弾いていたところがありました。
それは、この曲が「アウフタクト(弱起)」の曲なので、メロディーの節目節目が取りづらいせいです。
余計な伴奏音が入ってしまったところを指摘し、そこは弾かずに空けておくようにして、本来のリズミカルな調子が取り戻せました。

「シャンソン人形」の方は、Aメロ×2回、Bメロ×2回、そしてもう一度Aメロに戻って2回、という構成の約束事を確認して、安定した演奏が流れるようになってきたと思います。

それにしても、ユー・アー・マイ・サンシャインにしてもシャンソン人形にしても、どんどんどんどん速くなっていくのはY子さんのお約束。
そんなに焦らず、落ち着いて弾けるようになるのはいつの日でしょうね・・・

楽譜をダウンロードすることについて・続きの続き

2016年03月23日 | 音楽のツボ
きのう、おとといと2回にわたり、「楽譜をダウンロードする」ことの落とし穴について書きました。
今日は、ダウンロードも含め 楽譜をどうやって入手するか、についてです。

”例えば、発表会の曲などを練習するときに「この1曲だけのために高い曲集を買うのはもったいないな」と思う気持ちはよくわかります。
つい、コピーですませたくなりますが、それは「違法」なのですよ。
みんなが楽譜を買わずにコピーしてしまうと、出版社はとても困ります。
その曲を作った作曲者も生活ができなくなります。
しかたがないから、採算をとるため本の値段を高くしなければなりません。
するとピアノを弾くみんなが困ります。
今、日本の楽譜出版界では、このことが 大きな「こまったちゃんの輪」としてグルグルまわっているのです。
それでも、ピアノの1曲2曲は、まだしも罪が軽いと言えるかもしれないのです。
いちばんの「こまったちゃん」は、合唱団などによる大量のコピーです。
私たちは、自分で自分の首を絞めないよう、楽譜はちゃんと買うようにしましょう。
買う時点では「高いなー」と思うかもしれませんが、紙ッペラ1枚のコピーに比べ、ちゃんとした本を買うと そのメリットは計り知れません。

1.紙質が良く、製本がしっかりしている。一生もつ。
2.一流の音楽家による、曲や作曲家についての解説や演奏の手引き、歴史的背景、用語の説明などが載っている。
3.曲が系統的に配されており、その作曲家の ほかの作品、あるいは同レベルの曲、そのほか ある意図をもった一連の作品群としての価値がある。

など、たくさんのメリットがあります。
かえって長い目で見れば、大変お得なお買い物ですよ。”


この文章は、大分前に(20世紀のころ(笑))教室の生徒に向けての通信に書いたものです。
21世紀の今は、これに加えて「ダウンロード」という新たな楽譜ゲットの手段が登場してるわけですが、「コピー」も「ダウンロード」もその姿勢や楽譜の状態については同様なものと言えます。
安っぽい紙1枚にプリントアウトされたものは すぐボロくなるし、ありがたみがないので丁寧に扱わず、クシャクシャになったり失くしたりしがちです。
その点、ちゃんと購入した楽譜は見ても美しいし大事にするし、持ちはいいし、何代にもわたって使用できるのです。

考えてみたら、楽譜というのは、「お料理の本」や「スタイルブック」、DIYの本などと ある意味似ているかもしれませんよ。
最初から最後まで読み通すものではなく、その中のひとつ、あるいはいくつか、「これ」と思うものを取り上げてトライする。
今回使わなかった項目も、暇なときなどにパラパラと見て「いいな~」「これもよさそう」「上手になったらこれもやってみたい」などと夢を膨らませて楽しみ、いつの日か あらたないくつかを実現する。

ねっ、どうですか?!
ケチをせず、本は投資と思って ちゃんと購入しましょう。

「はた」恐怖症?

2016年03月23日 | 音符・楽譜・テクニック
Hさん(大人):
「バッハ・インヴェンション」「バッハ・シンフォニア」と進み、とうとう最後の「シンフォニア15番」となりました。
ひとつ前の「シンフォニア14番」が、キレイだけれどもその分、とても難しかったので、最後の15番はどんだけ難しいんだろう~と恐れをなしてしまいますが、意外や、15番はカンタンですよ~
・・・と、先週 私はHさんにお話しして、「では来週、15番・・・」と宿題にしていたのでした。
今日、レッスンに来て楽譜を広げたHさん、開口一番
「難しいですぅ~」と恨めし気。
「難しい?! そうかな?!」
「リズムが、難しいんです。わ・た・し・に・は、ねっ」
自称「リズム音痴」のHさん、音符に「はた」が2本とか3本とかつくと、もうそれだけでパァァ~ と目がくらんでしまうらしい。
「はた」というのは、8分音符や16分音符についてる小さな旗状の記号のことです。
「はた」が続けて出てきたりすると、もう「速いんだ!」と緊張のあまり、必要以上に猛スピードで弾いてしまうのです。
「15番」が 8分の9拍子、つまり3拍子×3つ という、みんなの苦手な3拍子がそれも3倍の複合拍子になっている、というのも取っつきにくい理由です。

そこで、15番は右手と左手のメロディーの受け渡しがほとんどないのを幸い、Hさんには右手だけ弾いてもらって私がわかりやすい伴奏をつけてみることにしました。
ぶん・ちゃっ、ちゃっ のワルツのリズムや、3拍子系の分散和音の伴奏などです。
そうしたら、16分音符のタイミングがきっちりつかめたようで、Hさん一人で弾いても なんとか大丈夫になりました。

もう一曲、並行してレッスンしている「ベートーベンのソナチネ・ロンド」。
こちらにも何度か、「ターン」という、一種の装飾音符が入ってきます。
1拍分の音符の上に ちっちゃな16分音符が4つもチマチマと書き込んであるので、Hさんはその箇所にくると途端に緊張し、身体中が硬直して 肝心のターンの音符がろくすっぽ弾けない状態になってしまいます。
同じことが、すぐ後の左手アルペジオにも起こります。
「ここは、実はそんなに速くないんですよ。ゆっくり一つ一つの音を弾いても充分間に合います」と、ターン、アルペジオの手本を示し、Hさん自身にもゆっくり弾いて充分間に合うことを確かめてもらいました。
実際に音にしてみて、ゆっくりで間に合うことがわかり、Hさんも安心したようです。
ケイレンでも起こしたかのような緊張はなくなり、やわらかに弾けるようになりました。

Hさんのように、16分音符や装飾音符の「はた」を、実際以上に「速いんだ!」と構えてしまう人はけっこう多いです。
だけど、「はた」=「速い」というイミではないので、落ち着いて丁寧に弾いてみましょう。
案外、なーんだ、こんな速さでいいのか~と思うはずですよ。

バロック曲のパターン性

2016年03月22日 | レッスン日記(小中高生)
K子さん(大人):
バロック名曲集より 第2曲目のメヌエットをレッスンしました。
バロック曲の独特なタッチやアーティキュレーションに大分慣れてきた感じがします。
曲の中に「p(ピアノ)」や「f(フォルテ)」の印がついていますが、どうしても音が遠慮がちになってしまうので、思い切ってしっかり音を出すようにとはげましながら(?)弾きました。
強弱をつける際に、ただ「フォルテだから強く」「ピアノと書いてあるから弱く」と思って弾くと、フォルテの音は乱暴な騒音風に、ピアノの音は芯のない スカみたいな音になってしまいます。
音の強弱、というより イメージを持って弾くと、音色はとても美しくなります。
たとえば、今弾いている曲は「メヌエット」、宮廷などでの優雅な舞曲です。
「ピアノ」のところは、可憐な女性が一人で踊っているところ。
「フォルテ」になって、何人もの人が踊りに加わり、一緒に踊っているところ。
・・・こんなイメージで、「シンプル」「ボリューム」などのビジュアルを思い浮かべて弾くと、ピアノの音色も驚くほど表情豊かに聞こえてきます。
また、こういった曲には フレーズ単位くらいでできた「モチーフ」があり、それが復唱されたり、高さを変えて現れたりと、奥行きのある構成になっていて、面白いものです。
ちょうど、建物の壁面や室内の壁に タイル貼りで図案を描き出しているような。
じっと見ていると、「ベージュのタイル3枚の次にはブルーが2枚並ぶパターンなんだな」とか、もう少し凝った並べの図案が、規則的に配置されているとか。
バロック曲も、それとよく似た「パターン性」を持っているので、「このメロディーが2回ずつ並んでいる」とか「このフレーズとこのフレーズが2つセットになって、一つの大きなフレーズを作っている」とか、そういう「規則性」みたいなものを発見するのも、大人っぽい楽しみです。
K子さんに「ほら、これとこれが同じモチーフ」とか「このフレーズとこのフレーズが呼応してセットになってます」とか示してあげたら、
「あら、ほんとですね!そんなこと、全然考えていませんでした。おもしろいですね」と喜んでくれました。

バロック曲、極めればどんどんおもしろいパズルや謎かけが浮き出てきます。
K子さん、お楽しみに・・・

楽譜をダウンロードすることについて・続き

2016年03月22日 | 音楽のツボ
昨日の続きです。
お手軽なダウンロード楽譜にはご用心、というところでした。

弾いて安心な楽譜を手に入れるために、私がおすすめする方法は 次の通りです。

1.現行で手に入る楽譜は なるべく購入するようにする。
  日本で出版されていなくても、原典版とか英語版とか、海外のペーパーバック版などがある場合がある。
  ペーパーバックは、安くて場所をとらず、お買い得です。
2.どうしても手に入らない(絶版だったり、そもそも発行されてなかったり)楽譜の場合、クラシックの楽譜だと無料のPDF版がアップロードされてたりするのでそれをダウンロードする。
  クラシック曲は、作者が没後100年とか過ぎて著作権も切れているので、気楽にアップロードされている。
  これはオリジナル楽譜なので安心。

有名曲やオーケストラ曲などのピアノバージョンアレンジ楽譜がほしいときは、次の方法で。

3.楽譜店に行って実物を確かめ、納得いくものを買う。
  (出版されてる時点で、一応音楽的におかしなものはほとんどない。それでも音楽雑誌など 一時的な流通のものでは、へんちょこな楽譜があったりする)
4.ダウンロードするときは、大手の信頼できる楽譜ダウンロードサイトで、ちゃんとした専門家が編曲したものを『有料で』購入する。

アレンジ譜の場合は 販売されている楽譜やアップロードされている有料楽譜でも、出来の良いのと悪いのが入り混じっていて選ぶのは至難の業です。
できれば先生に選んでいただいた方がいいかと思います。
まあ、これでヘンな楽譜をゲットしてしまう危険はかなり減るかと思いますが、ネット上のトラブルなど、危険はいっぱいなので、その点は自己責任で・・・

楽譜についての話題はまだまだあります。
続きは、またまた明日・・・

To be continued...

楽譜をダウンロードすることについて

2016年03月21日 | 音楽のツボ
Tさん(大人):
「二拍三連をマスターできるように」と 自ら取り組んでいる「白鳥の湖・情景」。
これまでは、「ネットで見つけてダウンロードしました」という楽譜を使っていましたが、その後 全音楽譜から出ている「白鳥の湖」ピアノバージョン曲集を見つけたとのことで、それを購入し、そちらの譜面に切り替えて練習始めました。
「こっちの楽譜の方が本物だと思って」と。
Tさん、よくちゃんとした楽譜を見極められましたね。よかったです。
ダウンロード楽譜って、便利だしタダだったりしてお手軽ですが、中にはいい加減なものもけっこうあるので、使うときは相当気をつけて選ばないとダメです。

たとえば白鳥の湖」のように、オーケストラ曲をピアノソロ用にした楽譜。
オーケストラの楽器というのは、弦楽器、管楽器、打楽器その他を入れて、そのパート数はざっと数えてもおよそ20くらいになります。
このたくさんのパートの音楽を、たった2本の手で弾こうというのが「ピアノアレンジ」なわけですから、原曲に比べて音が薄く、貧弱になってしまうことは容易に想像できると思います。
そこをなんとか、できる限り原曲の音色や雰囲気を損なわず、なおかつ原曲の格調と香りを再現できるようにアレンジするには、編曲者の非常な力量とセンスが必要なのです。
また、アニメやポップミュージックの曲と違い、クラシックのオーケストラ曲を採譜するには、音楽の専門教育を受けた人でないと無理。一見 曲の表面に現れていないように見える、様々な知識が必要ですから。

昨今「〇〇の曲を弾いてみた」という動画とか「〇〇を耳コピしてみました」という楽譜などが ネット上でたくさん見られるようになりました。
ポップスやアニメの曲がほとんどですが、それでさえ、「ああ、わかってない人がやったんだな」というものが大変多いです。
調性の指定が間違っていたり、拍子がヘンだったり、小節割りがヘンだったり、パートがはっきり書き分けられていなかったり、そもそもパート自体が捉えられていなかったりと、枚挙にいとまがありません。
ポップスやアニメの曲でさえこうなのですから、いわんやオーケストラ曲においてをやです。

みなさん、ご自分でいろんな曲を聞き取り、鍵盤に移して弾いてみるのは 大いにやってください。
楽譜のない、または手に入らない曲を 自分の力でなんとか再現するのはすばらしいことです。
あいまいだろうが、不正確だろうが、自分一人で弾いて楽しむ分には何の支障もありません。
何曲もそうして弾いているうちに、聞き取りの力もついてくるし、編曲も上手になってくることでしょう。
自分の演奏に物足りなさを感じれば、あれこれ勉強するきっかけにもなります。

けれども、それは自分自身で楽しみ・勉強することとし、人が採譜したものを安易にダウンロードするのは要注意と覚えておいてください。
せっかくの音楽の美しさを逃してしまうばかりか、楽譜の読み取りまでが危うくなってしまいます。

それでは、有名曲やオーケストラ曲を、自分のピアノレベルで弾いて楽しみたいときはどうしたらいいでしょう。
そのことについては、明日 改めて書きたいと思います。

Kさん、和音レベルアップ♪

2016年03月14日 | レッスン日記(大人)
Kさん(大人):
久しぶりのレッスンです。
「軍隊ポロネーズ」の冒頭の部分(「A」の部分)を、お一人で音取りしてきました。
まだテンポはゆっくりですが、大変複雑な和音を間違えずに読み取って、それを的確に弾いているのはすごい。
手の小さいヒバリには弾けないような和音もちゃんとつかんで音が出せているのはさすがに男性、うらやましいです。
とはいえ、オクターブよりもっと広い間隔で、しかも間にも音が入ってくる和音を 瞬時に次の和音へと置き換えて行くのは大変なので、冒頭の部分だけ「替え手」を使うことにしました。
「替え手」とは、楽譜に書かれている手(右手or左手)と違う手を、代わりとして使うことです。
アルペジオなどをスムーズに弾きたいときや、和音をきれいに弾くためなどに用いる方法です。
今回は、冒頭の素早い和音の連続をなめらかにするため、楽譜では左手で弾くことになっている音を 一部右手で置き換えることにしました。
せっかく譜面通りに練習してきてくれたのに また新たな指使いになってしまいましたが、この指使いに慣れれば、早く正確に弾くことがずっと楽になるので、Kさん、すみませんが新しく練習してください・・・

それにしても、昨年度のドビュッシーで力をつけたか、Kさんが和音を読み取ってつかんでいく手際が、以前より数段レベルアップしていて
びっくりです。
前は、一つの和音をつかむまでには 音をひとつひとつ読んで、それを指に置き換えて、そして手の形と置くポジションを決めて・・・と、かなり時間がかかっていたものでした。
それが今日は、以前には弾いたこともないような複雑な和音を、ほんの数秒でパッとつかんで確実に音を出してくれているので感激です。
音が覚えられる頃には、すごい迫力の和音を響かせるようになるでしょう。
楽しみです。

練習できてなくてもレッスンに来てね♪

2016年03月12日 | 音楽のツボ
Mちゃん(小5):
「全然練習ができてない」と言ってピアノの前に座りました。
来月の新年度からは 最上級生の6年生になるMちゃん、この1週間は学校その他でとても忙しかったようです。

これまで、いつも優等生で通してきたMちゃん。
毎週必ず、ちゃんと練習してきているし、ママに聞いたところによると、小さいときは弾けないと泣きながら練習したこともあったとか。
そんなMちゃんが「練習できてない」と言わなければならないのは 本人的にも不本意でしょうし、残念とか こんなんじゃダメだとか、いろんな思いがあるだろうなと思います。

Mちゃんはまだ小学生ですが、もっと上級生なら 中学で部活が大変とか、定期テストの勉強でピアノ弾く時間がとれないとか、高校受験、大学受験、いろんな障害が出てくることでしょう。
そんな時、「練習できてないからレッスンに行けない」とか「いつもはできている自分なのに、こんな下手なままレッスンに行ったら恥ずかしい」とか、大人の人ならば「先生に失礼。申し訳ない」とか、思うことがいろいろ出てくるかもしれませんね。
でも、そんな心配はいりません。
「練習できてなければレッスンに出る資格なし!」という先生もたくさんいらっしゃいますし、それはもちろん、レッスンを受ける側として当然の姿勢なんですが、ヒバリ教室では、練習できてなくても、ヘタなまんまでも、気にせずレッスンに来てもらいたいです。
レッスンは、ただ予習の成果をチェックしたり 間違いを直したりするだけではありません。
せっかく音楽のために使える、30分なり1時間なりの貴重な時間。
その中で、先生と一緒に練習したり、セッションしたり、何かを考え出して演奏したり、楽典の勉強をしたりと、音楽はいくらでもできるんです。
生徒のみんなが(先生も)レッスン時間を楽しんで、「来てよかった」と思える豊かな時間を過ごせたら。
それこそが「一期一会」の、かけがえのない時間になるんじゃないでしょうか。

え?Mちゃんですか?
「全然できてない」ブルクミュラー「お別れ」を、先生とパート分担しながら楽しくアンサンブル演奏して、最後には一人で全部弾けるようになって帰りましたよ。
「来週は仕上げだね!」って。

春一番から 春よ、こい♪

2016年03月12日 | レッスン日記(小中高生)
Nちゃん(小5):
「エリーゼのために」のBの部分が、きれいにAのテーマとつながるようになりました。
来週からは、いよいよしめくくりのCの部分に入ります。
ドラマチックな展開が待っている!

「春一番」、いい感じに仕上がりましたねー。
リズムのノリ、コードの流れ、メロディーのタッチ、申し分ないポップ・ピアノです。
「いっぱい練習しました」とNちゃん言ってました。
リズムパターンも けっこうたくさん覚えたね。
これからますます、かっこいいポップスピアノが弾けそうです。

来週は、これまた季節にぴったり、ユーミンの「春よ、こい」をやることにしました。
桜の花びらがハラハラと舞い散る情景が目に浮かぶ・・・
美しいアルペジオ風分散和音でがんばってくれー。

カフェ・アンサンブル チェロ&ピアノコラボレーションライブ

2016年03月11日 | レッスン日記(小中高生)
おなじみのカフェ・アンサンブルさんから チェロとピアノ&ボーカルのコラボコンサートにお誘いいただき、友人と行ってきました。
アンサンブルの三男さんでチェリストの望月直哉さんと、 アンサンブルの音楽教室でゴスペルを教えている長谷川繁 さんの初コラボです。
今日 3月11日は、東日本大震災から5年目の日です。
オープニングは 直哉さんの「正直、音楽では何も助けになることはできない。けれど、せめてこうして、忘れないでいることが大事」という言葉に続き、無伴奏バッハチェロ組曲、パブロ・カザルスの「鳥の歌」、「風の谷のナウシカ」より「風の谷」と、どれも無伴奏でのチェロの演奏がすばらしかったです。
若い長谷川繁さんの歌とピアノに チェロをフィーチャーした編曲はどなたがなさったのでしょうか、とても効果的にチェロが配置されていました。
このお二人でのコラボは初の試みとのことで、演奏者のお二人も楽しんでいた様子が伝わり、会場のお客さんたちも暖かい気持ちになれたコンサートでした。

集中時間をつないで

2016年03月10日 | レッスン日記(小中高生)
Cちゃん(4歳):
今日はちゃんとピアノのバッグをもってきました。
始めはリズムカードを並べて、それを読みながらカスタネットでリズムをたたくのですが、リズム譜を読むのは神経を使うのか、疲れてしまうようです。
少しすると集中が途切れてくるので、サッサと切り上げ、ワークブックに移ります。
ド、レ、ミ、ファ、の音符を色分けして塗ったり、自分でまっすぐな線を弾いたり、という、読譜や記譜の基礎になる、手を使った学習です。
Cちゃんはお絵かきや工作が好きなようなので、こういった作業は長続きして、根気よくやっています。
あまり長続きし過ぎて、どっぷりお絵かきにはまり込んでしまってもよくないので、また適度なところで気持ちを誘導し、ピアノへと向かいます。
「Cちゃんの上手な『メリーさん』弾こうかなあ?」と水を向けると
「いいよ!」とピアノ椅子によじ登ります。
「メリーさんのひつじ」を まずピアノの中央の位置で弾いたあとは、先週やったバリエーション遊びがまだ続いているかのように、迷わず一番低い音に向かいます。
最低音でメリーさんを弾いて、それからどんどん高い場所に移動していき、これ以上高い音がなくなったら、ギリギリの位置を目指してヘ長調で。
先週は、そのヘ長調の「メリーさん」を発見したところで終わったのですが、今日はどうなるかな?
Cちゃんは、今度はヘ長調の「メリーさん」を、高い音・低い音と変えながら、いろんな場所で弾いてみるのでした。
飽くことを知らぬ子どもの探求心。
来週はまた、どんな発見をしてくれるでしょうか。

さて、いよいよテキストを見ながら楽譜を再現していく学習です。
これは毎週、着々と上達していて、週ごとに指がしっかりし、譜読みも確実になっているので驚かされます。
いくつかの課題を弾きこなしてマルをもらって、今日のレッスンはおしまいです。
でも、最後のノートのページからまたヒントがひらめいたCちゃん、
「今かいた音を、ピアノで弾いてみようよー」
「こんどはこっちを弾いてみようよー」と まだまだ張り切りモードがとまらなくて、なかなか帰りの支度がはじまらないのでした・・・

年齢が低い子どもたちが集中できる時間は ほんの数分です。
なので その短い集中時間をうまくとらえ、集中から集中へと次々つないでいくと、幼い生徒でもかなり長い時間、集中してレッスンすることができます。
きょうもCちゃん、保育園の帰りで疲れているでしょうに、よく集中してがんばりました。

楽譜を見ながら先生の演奏聞いてね(?)

2016年03月10日 | レッスン日記(小中高生)
Hちゃん(小2):
先週「うたえる!ひける!ピアノ曲集」が修了して、あたらしくもらって帰った「ディズニー曲集」の中から、大好きな「雪だるまつくろう(アナと雪の女王より)」をやってきました。
といっても、前の曲集より一段と難しくなった楽譜なので、Hちゃんはまず、よく知っている歌の部分からとりかかっています。
音符の範囲が大分広いのですが、好きな歌を弾きたい一心で がんばって読んでいます。
右手の メインの部分が大体音取りできたので、左手はどんなのかな、ということになり、先生が「左手も弾くとこうなるよ」という音(試聴)を弾いてあげました。
先生「いい?今から弾くから、楽譜を見ながら聞いててね」
Hちゃん「うん」
弾き始めました。Hちゃんの目は、弾いてる先生の手にくぎづけになってます。
先生(弾きながら)「楽譜見てね?」
Hちゃん「うん」
Hちゃんの目は、真剣そのもの、先生の手にくぎづけです。
先生は、弾きながらもおかしくておかしくて、吹き出しそうになりながら ようやく弾き終わりました。
「楽譜見ないで、手ばっかり見てたでしょー!」と突っ込みをいれると、ここでようやくHちゃんの表情が溶けて我に返りました。
「だってあたし、手見てる方がよくわかるんだもーん」
その満面の笑顔に先生が爆笑したので、Hちゃんも笑って、二人で大笑いしてしまいました。
Hちゃん、ほんとに「雪だるま」が大好きなんだなー。
「楽譜見てね」と言われて、うわの空で「うん」と返事しながら、吸い付けられるようにジッと先生の手を見ていた真剣な表情が忘れられません。(笑)(笑)(笑)

伴奏の弾き方裏ワザ! 手ぬきのコードネーム

2016年03月10日 | コード奏法
そAちゃん(小2):
ピンクのバーナムの「グループ2」レベルに入り、8分音符や16分音符が続々出てくる「歩こう」や「走ろう」を元気に弾いています。
先週 先生が言った「細かい音符を弾くときは、手を丸くして指先で弾いてごらん」というアドバイスをちゃんと覚えていて、きれいな手の形で上手に弾いているので、どんどん上達していくのが楽しみです。

さあ、先週も「難しそうオーラ」が発せられ気味だった「あわてんぼうのおつかい」です。今日はどうかな?
先週、たっぷり歌って楽しんで「知ってる、おもしろい曲」になった(はずの)「あわてんぼうのおつかい」。
カバンからテキストを出して、「♪あわてんぼうのおつかい、ようじもきかず~」とノリノリで鼻歌を歌いながら 楽譜を開いています。

ところが・・・
譜面台に楽譜を広げ、いっぱい並んでいる音符を見たAちゃんは
「伴奏、むずかしそう~」・・・ ほらほら、「難しそうオーラ」が・・・

そこで先生は言いました。
「じゃね、左手の1小節目。ここだけ弾いてみて?」
1小節だけなら大丈夫。Aちゃんが弾いた音を見て、先生は言いました。
「ドソミソ、だね。それじゃあ、この『ドソミソ』の音、弾いたあとも手を離さないで、1小節目で使う音ぜんぶ、押さえてみて?」
ドミソ~ の和音が鳴ります。
「ドミソの音になったね。これって、なんだっけ?ドミソ、の音に、名前あったよね?」
先生が聞くと、Aちゃんはすぐに「C!」と答えました。
バーナムのレッスンの中で、CとG7の和音を習っていたから、すぐにわかります。
「そう、Cだね。じゃ、ここにCって書いておくよ」
先生はAちゃんの楽譜に「C」とコードネームを書き込みました。
「2小節目も、同じようにやってみてよ。2小節目は、何のコードかな?」
「G7だ!」
弾いてみたAちゃんは言いました。
よしっ、ここまでくればこっちのもんだ。
先生は「G7」も書き込んでから、
「じゃ次の小節はどう?」
「C!」
「次は?」
「G7!」
こうして、Aちゃんの楽譜にはズラーッと、C、G7、C、G7、・・・・のコードネームが並びました。

「ほら、コードネームがついた。じゃ、こうやってジャーン、ジャーン、とコードネームで伴奏して弾いちゃおう」
先生が弾いてみせると、Aちゃんはゲラゲラ笑って
「手ぬき~」と大うけです。
「いいのさっ、手ぬきでも。これで合ってるんだもーん。Aちゃんもやってごらんよ。コードネーム見ながら弾けば簡単だよ」
Aちゃんもさっそく、コード弾きをやってみます。CかG7か見るだけでいいんだから、簡単にスイスイ伴奏が弾けます。
「じゃあね、今のコードを見ながら、Cのときはドソミソ、G7のときはシソレソ、って弾いてごらんよ」

実は、これはコード奏法の基本で、手ぬきでもなんでもないのです。
Cというコードを見て、瞬時にドミソのポジションの手を形づくり、そのフォームのまま 音を分散パターンにしてドソミソ、と弾く。
分散和音の弾き方のコツは、手の形を和音のポジションに置くことなのですから、コードネームを見て弾いても 音符を見て弾いてもおなじこと。
でも、Aちゃんが「手ぬき」と思えるほど簡単に感じられたのだから、大成功といえるでしょう。
実際、コードネームで安心したAちゃんが分散パターンで伴奏を弾くと、あっという間にスラスラ弾けてしまったのです。
だって、もともとテクニックはしっかりしてるし、指の形もきれいなAちゃんなんですから。

来週まで、こうやって両手練習してきてね、と言って、今日のレッスンは終わりました。
Aちゃんがこのまま、「簡単だ!手ぬきだ」と騙されて(?)、安心して伴奏弾いてくれるといいな・・・

ごはんとおやつと2本立てで♪

2016年03月10日 | レッスン日記(小中高生)
Y子さん(大人):
Y子さんのレッスンは、基本的に「ごはん」と「おやつ」の2本立てです。
「ごはん」とは、基礎のテクニックとか楽典的なこととか、今のY子さんに摂取してもらいたい栄養や勉強になる要素を盛り込み、私が系統立てて用意してる曲のこと。
そして「おやつ」の方は、栄養のことは考えず 今弾けるレベルで 知っている曲を弾いて楽しむこと。
この、「ごはん曲」と「おやつ曲」の2曲を並行してレッスンしています。

現在のところ、Y子さんの「ごはん」レベルは下記の通りです。

1.ハ長調の音階が弾ける。
2.中央ドから1オクターブ上くらいまでの音符が読め、八分音符、四分音符、2分音符、全音符を使った譜面が読み取れる。
3.指のクロッシング(指くぐり)、開け指、寄せ指などができる。
4.C、F、G7のコードと、簡単な3拍子、4拍子などの伴奏パターンを組み合わせ、伴奏をつけながらメロディーを弾く。

これらを踏まえての、今日の「ごはん曲」は「ユー・アー・マイ・サンシャイン」です。
メロディーにコードを「ジャーン」と合わせながら弾いてくることが宿題でしたが、Y子さんは優等生なので、もちろんちゃんと練習してきてありました。
そこで、左手のコードを ただ押さえているだけではなく、少しリズムをつけてみることに。
まずは二分音符で「ジャーン、ジャーン」と弾くのを試してみたら、この「ユー・アー・マイ・サンシャイン」がアウフタクト(弱起)の曲ということもあって、意外と取りにくいことがわかりました。
そこで、コードをベースとリズムに分割し、「ブン、チャッ、チャッ、チャッ、チャッ」と弾くパターンにしてみました。
これなら何とかいけそうです。
来週まで、リズムを付けて弾いてきましょう、ということにしました。

そして、今日の「おやつ」の曲は「夢見るシャンソン人形」です。
1960年代ぐらいのフレンチポップスで、とても古い曲ですが、最近では「セブン&アイホールディングス」のCMでJUJUがカバーしたりと、長い年月を経ながらも 時折ひょっこりカバーされつつ、息長く愛されている曲です。

「夢見るシャンソン人形 By JUJU 」【西武・そごう】CM

コードが難しくても、先生が素敵に伴奏してあげるので、メロディーさえ何とか弾ければ大丈夫!
そのメロディーも、楽譜で読めば難しいけど、耳でおぼえた歌ならけっこう弾けるもんなんで、今日もY子さんと おしゃれなフレンチポップスを楽しみました。
来週もまたね!



楽譜に書き込み、遠慮なく

2016年03月08日 | レッスン日記(小中高生)
K子さん(大人):
バロック曲集の「メヌエット」をレッスンしました。
レッスンは曲集の2番ですが、もう本の中のたくさんの曲に、K子さんの手でマル印がつけてあります。
まだレッスンはしていなくても、K子さんが一人でたくさんの曲を弾いて楽しんでいるんだなあ、と思うと 私まで楽しくなります。
バロックの曲を弾くのは、いろんな約束ごとがあったり 現代のピアノ音楽とはちがった弾き方をしなきゃいけなかったりで、慣れるまでに苦労が多いと思います。
バロック曲を敬遠してしまう人が多い中で、K子さんが、その苦労があってもバロックが好きだし楽しい、と言っているのは本当に嬉しく思います。
レッスンでお話ししたことや、バロックならではの弾き方、それとか楽譜の中のパート分けなど、覚えておきたいことや目じるしなど、遠慮なく楽譜に書き込んでくださいね。
そう言ったら、K子さんは「書いていいんですか?!」とびっくりして、それからホッとしたような様子でした。
「本はきれいに使わなきゃいけないと思って、書き込みはしなかったんです」と言うK子さん。
楽譜は、自分がわかりやすいように どんどん書き込みしていいですよ。
補助線を引いたり、パートを色分けしたり、たくさん工夫して使ってくださいね。
そうしていっぱい書き込みした楽譜が、自分の財産になっていくんですから。