HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

お人形の夢と目覚め・重音のレガート🎵

2024年08月26日 | 音符・楽譜・テクニック

はなちゃん(小4):

今年の発表会で弾くことに決めたのは「お人形の夢と目覚め」です。

3つの小さな曲がつながってストーリーを形成している曲で、はなちゃんは、今 2曲目の「お人形の夢」に進んでいるんですが、先生から「最初の曲も忘れないように弾いておこう」と言われて、この間やった「子守歌」も弾いてみました。

右手のメロディーは、初めから終わりまで ずーっと3度の重音で弾くことになっていて、この「重音レガート」が命なんですが、YouTube動画などを見ると、けっこう適当な演奏も多い。

 たとえば、タイトル画像の楽譜🎵ソーファ ミーファ ソ〜〜ミ〜〜の 最後、「ソ〜〜ミ〜〜 」の部分。

赤のラインのように、メロディー「ソーミー」をレガートにしたいけど、最初の和音でアルトに「ミ」の音があるので、「ソミ」→「ミド」が途切れてしまいます。

さあ、どうするか?


{解答]この場合 ソプラノをレガートにすることを優先します。メロディーだから。

[手順]

1.「ソミ」の和音を弾く

2. アルトの「ミ」の音を、次の小節でもう一度弾く直前に一瞬放し、「ソ」の音だけを残しておく


3.「ミ」の音が残っていないので、ソプラノがレガートで「ミ」に移ることができる。それと同時にアルトの「ド」を弾く

これで、メロディーがきれいにレガートになった重音レガートが完成です。

↑のワザをはなちゃんに教えました。

「わかった?」

うん、とうなずいたはなちゃんは、もう一度最初から「子守歌」を弾きました。さっき習った弾き方をちゃんと使って。

そして驚いたことには、先へ弾き進めていって 新しい音列が出てきても、冒頭のような「重複した音のレガート」があったら、その都度ちゃんと「きれいなレガート」のやり方で弾いているのです。

「すごいすごい!全部きれいにできてるね!」先生から絶賛されて、はなちゃんは はにかんだようににっこりしました。

重音のレガート、これを使って弾いてるのとそうじゃないのとは、演奏のクオリティが大きく違っています。

はなちゃん、新しいワザを身につけたね!

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


 


勉強熱心、渚のアデリーヌ🎵

2024年08月24日 | 音符・楽譜・テクニック

小学生の新メンバー ひよこちゃんの次にやって来たのは、大人の新メンバー りらつくまさん(メンズ)です。

美しいピアノ曲が好きということなので、入門最初の曲はピアノの魅力満載の「渚のアデリーヌ」です。

「うわー、緊張するな〜〜〜」と震えながら、それでもたくさん練習してあって、ヤマ場となるBメロの部分まで予習を進めてきています。

すばらしい。

丁寧に、心を込めて弾いているのがよくわかります。

りらつくまさんは、それに加えて

とても勉強熱心で、楽譜に印刷されている記号や用語などを一つ一つ、質問します。

「これは何の印ですか?」と曲の最後を指さします。

「これはD.C.(ダ・カーポ)で、最初に戻ってもう一度弾く印です」

「え、最初に戻るんですね。なるほどー…じゃ、これは何ですか?→poco rit.」

「rit. はリタルダントの略で、だんだんゆっくり、ということ。ほら、省略の意味の . がついてる 」

「あ、ほんとだ。ポコって何ですか?」

「poco は少しずつ、って意味なので、この部分はだんだん、次第にゆっくりしていく、ってことになりますね。… あ、あと、ここにあるdolce 。ドルチェ、なんですけど」

「スイーツ!ですね?」

「そう、スイーツ!だから、甘く優しく、ふんわりと弾きましょう」

「なるほどねー それと、最後の和音の横についてる、うにょにょ〜となってる記号は…」

「これはアルペジオで、この4つの音を一度に弾かず、少しずつタイミングをずらして弾くんです」

「なるほどーアルペジオっていうんですね。そうかそうか…」

まるで10歳の子どもみたいに好奇心旺盛で、納得いくまで質問が止まらないりらつくまさん、こんだけ疑問が湧いてくるってことは、吸収しようという意欲いっぱい、ってことなので、上達も早いと思います!

来週は曲の最後まで弾けますね!

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS



小さい手カバー術 その3. 楽譜を修整する

2024年08月12日 | 音符・楽譜・テクニック

これまで、小さい手のカバー作戦として

  1. あきらめずに手を改造(改良)する努力を続ける
  2. 届かない距離はすばやく動いてカバーする 

と やってきましたが、あらゆる手段を尽くしていても、やっぱり どぉーしても無理…という曲はあります。というか、そういう曲の方が多い。ハイレベルの曲となるとね。

そこで今日は、3つ目の「最終兵器」を教えます。

ヒバリの最終兵器、それは「アレンジ」です。

「アレンジ」というと なんかジャズかポップスみたいに全然違うスタイルにしちゃうみたいに聞こえるかなーと思ったんで、上の↑タイトルには「楽譜を修整する」としておきました。 

クラシックの曲は、必ず一言一句すべて楽譜通りに演奏されてる、と思われるかもしれませんが、必ずしもそうばかりではありません。

オーケストラ曲でも、指揮者の意向や演奏効果の考慮などによって、部分的に楽譜と違った弾き方をする場合はあるのです。

さて、クラシックピアノ曲の場合、そしてヒバリの場合どうするのか。

方法はいくつかあります。

①「和音」を「アルペジオ」にして弾く

これは一番シンプルな方法で、同時につかめない和音の音をずらして弾く方法。それでもカバーし切れないぐらい広い和音の場合は、もう一つの手を上からクロスさせて補(おぎな)ったりもする。

②「替え手」や「替え指」を使う

 たとえば右手だけで広い和音を弾くべきところ、左手も合わせて 両手で一つの和音にする…とか、多声部が絡(から)み合ってる部分で、楽譜に指定されてる手と違う方の手、違う指を間に割り込ませて音を繋ぐ、とか。

つまりは右手も左手も、自分のパートだけじゃなくあっちを手伝ったりこっちを弾いたりして「兼任」するってこと。

③和音の音の並びを変える

転回パターンを変えたり、オープン(開離)ポジション→クローズド(密集)ポジションにしたり、記載の音を省いたり、逆に書いてない音を入れたり。

④「伴奏パターンを変える」

伴奏パートとかで そこまで目立たない部分であれば、いっぺんに弾く和音→リズムを持たせたパターン、とか大胆に変えてしまったりもする。この場合は 変えたことに気付かれず、なおかつ曲のイメージを広げることが可能な場合に限るので、センスと度胸が必要かな。

大体こんなことをあれこれ取り入れながら奮闘しています。

「手の届かない音に、なんとかして届かせる努力をする」って…つまりは「手の届かない(高嶺の花の)曲に手を届かせる」ってことだよね?

夢の実現のために、小さい手の人もがんばりましょう。

 HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


小さい手カバー術 その2.動きでカバーする

2024年08月11日 | 音符・楽譜・テクニック

「その1」で、小さい手を出来るだけ大きく拡がるように訓練することを書きました。

次なる2つ目の手段は「届かない距離は動きでカバーする」です。

背が高く足が長い人が2歩で歩ける距離でも、短足の人(私)は5歩、それも小走りじゃないと追いつかない!というのとおんなじ。

広い範囲の鍵盤を小さい手で縦横無尽(じゅうおうむじん)に制御するためには、大きな手の人の3割増しぐらいの速さで動いて、必要に応じて跳んだりはねたり、なおかつそのたびに素早くフォームを立て直し重心を保って、次のポジションへの移動、という瞬間をつないでいくことになります。

うわー、そんなにしなきゃならないなんて大変!と思うかもしれませんが、逆に そんなふうにすれば、小さい手だってダイナミックな曲も弾けるということなのです。

だから小さい手のみなさん、あきらめないで。

がんばって手の機動力とジャンプ力をみがきましょう!

「小さい手のカバー術」、明日はいよいよヒバリ先生の最終兵器を教えます。

To be continued…

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS



小さい手カバー術 その1.あきらめない

2024年08月10日 | 音符・楽譜・テクニック

ピアノは大人も子どももみんな同じサイズのものを弾くので、どうしても手の小さい人は不利ですよね。

ジャズやポピュラー曲なら、自分スタイルで弾けばいいので何ら問題ないんですが、困るのは楽譜通りに弾かなければならない「クラシックピアノ曲」です。(クラシックでも、オーケストラ曲ならアレンジでいかようにもできる)

私はというと 大人になって、しかもプロになって10年以上たつまでオクターブが弾けないままだったんです。

でも、あれこれ頑張って、今では大分小さな手の不利をカバー出来るようになってるかなと思うので、今日は「ヒバリ式・小さい手カバー術」の作戦と工夫を書いてみようと思います。

【ヒバリ式・小さい手カバー術】

その1. あきらめない

手は訓練すれば、かなり大きく拡がるようにできます。小さな手でも、人並み以上に拡がり かつ柔軟性が高ければ、一般の人の平均的スパンと同等まで、いや 普通を上回るスパンサイズも可能にできるのです。

大事なのは、「手が小さい」「だからあきらめる」んじゃなく、「手が小さい」「だから訓練する」という手段を取ること、それも出来るだけ早く…と経験から思います。

私は 手を拡げることに特化した訓練を始めるのが遅かったので、いつまでもオクターブが届かず 弾ける曲に制約ありまくりだったけど、もし小さい時から訓練を開始していたら、高校生くらいには…いや、せめて成人前までにはオクターブとかかっこいい曲がたくさん弾けるようになっていたかもなー などと思ったりするんでね…

みんなは早く気づいて、早く手を拡げるように訓練してください。

「ヒバリ式・チビ手カバー術」、明日に続きます。

To be continued…

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


手が小さくてオクターブが弾けない子🎵

2024年08月09日 | 音符・楽譜・テクニック
↑…って 誰あろう、ヒバリ先生のことです。

前の記事で「小さい時からピアノをやっている子は、背が伸びてオクターブが届くようになった時とても嬉しい」と書きました。

私ヒバリ先生も、周りの上級生とかを見て「今に私も、あんな風に楽々オクターブが届く手になるんだなー」と楽しみにしていたけど、そんな日はいつまで経っても訪れず、身体の割に手が小さく、そしてまたその身体が 高校生になっても小学生と間違えられるようなヒバリだったので、オクターブなんかは夢の世界でした。

ヒバリ自身は ベートーヴェンとかのドラマチック&ダイナミックな曲が弾いてみたかったのですが、ピアノの先生からはいつまで経っても「ヒバリちゃんは手が小さいから無理ね」と、そんな曲は弾かせてもらえず、ソナタとかを弾く時は、オクターブ譜面でも単音で弾くのが当たり前でした。

私がオクターブに手が届くようになったのは、なんとプロになってから!

それも、プロ生活10年以上たってから!! 

手が小さいため自然には届かないことがわかったので、柔軟と訓練でなんとか弾けるようになりつつある(未だ発展途上)


こんなヒバリ先生ですが、さまざまな知恵と工夫を重ねて、なんとかオクターブまみれの曲も弾いています。

そのノウハウについては、また次回ね

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


ハイドンソナタ、ニ声部の弾き分け🎵

2024年08月01日 | 音符・楽譜・テクニック
ミスウォーリーちゃん(大学生):

高校3年生の発表会を最後に ヒバリ教室を「卒業」したミスウォーリーちゃんですが、その後も「特待生」として発表会などのイベントには参加してくれています。

今年も12月の発表会に出演すると決めたので、6月から月に1回教室に来て、演奏曲をレッスンし始めました。

今日は3回目のレッスンですが、ちゃんと自力で曲の最後まで練習してあり、ほとんど暗譜もできている!さすが10年在籍した特待生だ。

曲はハイドンの「ピアノソナタホ短調」第一楽章です。

大方は弾けてるんだけど、ただ一つ、途中の「ある部分」がとても難しいです。

今日はほとんど、その部分にかかりきりとなりました。

右手がニ声部から成り、2つのメロディーが絡み合ったパッセージとなっています。



譜例を見てください。ソプラノ(赤いライン)とアルト(青いライン)が 2つの旋律としてきれいに並走しています。

曲の中に このパターンがいくつか出てくるのですが、例を挙げると譜例②、ソプラノがラーソーファーミーレードーシーと音階的に流れ、その半拍遅れでアルトがミーレードーシーラーソーと流れます。

ところが、譜面をいい加減に見て弾くとソプラノとアルトが一緒くたになって、ソミー、ファレー、ミドー… と、全然違うメロディーができてしまうのです。

そうならないように、並行する二つの旋律をソプラノはソプラノ、アルトはアルト、あたかもそれぞれ別の人が歌ってるかのように、あるいは別の楽器が演奏してるかのように弾き分けなければいけません。

それも、同じ自分の右手一本で。

これだけでも頭クラクラなのに、さらにもう1本(部分によっては2本)、左手のテノールとバスが加わった日にゃ😵‍💫

この部分をマスターするのには、指づかいを考え、弾き方を工夫し、時間をかけて丁寧にやっていかないと。

ミスウォーリーちゃん、12月までまだたくさん時間があるから大丈夫。

がんばろう

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


カウンターメロディーとオブリガート どう違うの?

2024年08月01日 | 音符・楽譜・テクニック

昨日〜今日と「カウンターメロディー」のお話をしました。

「カウンターメロディー」って何?と思う人も多いと思います。

「オブリガート」とどう違うの?と思う人もいる?

おっ、けっこう音楽に明るい人ですね?

「カウンターメロディー」も「オブリガート」も、意味は『楽曲本来のメロディーに対して もう一つの違うメロディーを添える』ことです。

旋律に対する旋律、ってことで、どちらも日本語に直すと「対旋律」と呼ばれます。

両者の違いは?

カウンターメロディーは英語。

オブリガートはイタリア語。

なーんだ、それだけ?

まあ、そんなもの。

そこから考えると、カウンターメロディーという言葉はジャズやポピュラー曲で使い、オブリガートという言葉はクラシック系の音楽で使うことが多いかな。

クラシックの先生はカウンターメロディーとは言わないかも(ヒバリ先生は言うけど)

英語&ジャズ・ポピュラー、対してイタリア語&クラシック・セミクラシック…という背景から、なんとなく作られるメロディーも「カウンター」と「オブリガート」とで ちょっと雰囲気やニュアンス違ったりはあるかもしれないですね。

カウンターメロディーがジャズっぽい、あるいは軽音楽っぽい旋律が多かったり、オブリガートがクラシカルな流れだったりすることが多いかもしれないのは、両者の「出身畑」の違いによるんじゃないかなあ、と私は思っています。

「メロディーより低い音域を使ってるのがカウンターメロディー、メロディーより高い音域で作られるのがオブリガート」という論説もありますが、絶対ではない。かといって間違ってもいない。

さっき言った「軽音楽スタイル」「クラシックスタイル」の背景で作ると、なんとなくそうなる場合が多いのかな、と言う程度。

ま、同じようなもの、と思って大丈夫ですよー

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


「君の瞳に恋してる」でカウンターメロディー🎵

2024年08月01日 | 音符・楽譜・テクニック

昨日のブログで、ひまわりちゃんの「フレンド・ライク・ミー」にカウンターメロディーをつけた記事を書きました。

今日も同じくカウンターメロディーのお話、生徒はクル子さん(大人・ピアノ2年目)です。

曲は「君の瞳に恋してる」。

この曲にも、お決まりのカウンターメロディーがあるんですよ。

聴けばきっとわかる。

実はクル子さん、去年の発表会の時にこの曲を経験済みなのですが、そのときはまだ初心者、そして合奏だったこともあり、カウンターメロディーは弾きませんでした。

でも今回は1人で弾くんだし、それにクル子さん自身 去年より上達してるんですから、ここでちょっとがんばってカウンターメロディーを使ってみることに🎵

曲の冒頭、コーラスで始まるAメロの部分…

去年の楽譜ではCだけが続いていたところに、C、CM7、C7、とネームを書き加えていきます。

「わかる!Cの上にシやシ♭をつけていけばいいのね?」

「そのとおり〜」

クル子さんはコードもレッスンしているので、付加音も使えるようになってきたのです。

弾いてみたら…

和音の一番上にドーシーシ♭-と半音階のメロディーができ、続くF、Fm…と繋げていくと、ほーら、きれいにカウンターメロディーができた!

「こういう風に使うのね!」

クル子さんはびっくりしたように

「ああ面白かった-!」と言いながら帰っていきました。

ただコードを弾くだけじゃなくカウンターメロディーをつけると、曲がぐっとおしゃれになるので、みんながだんだんカウンターメロディーを作れるようになるといいな。

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


「フレンド・ライク・ミー」でカウンターメロディー🎵

2024年07月31日 | 音符・楽譜・テクニック

ひまわりちゃん(中3):

受験生の夏ですが、レッスンは休まず通っています。

12月の発表会に弾く曲は 早いうちに仕上げてキープしてあるので、今は練習があまり負担にならない「コードによるアレンジ」を楽しんでいます。

今日は、ディズニーミュージカル「アラジン」から「フレンド・ライク・ミー」。

ひまわりちゃんは、もうコードネームを見て弾くことはかなりできるので、今日初めて、ちょっと高度なアレンジテクニック「カウンターメロディー」を伝授しました。

日本語では「対旋律」と訳されるカウンターメロディー、つまりメロディーに対してもう一つ、別のメロディーを添えることです。

「フレンド・ライク・ミー」では、Aメロの最後「ご注文をどうぞ、お気に召すまま」というところで

F-F7-B♭-B♭m-F -A7- Dm

と連なるコードを、展開形を選んでうまく繋いでいくと… ほうら、メロディーとは別にもう一つのメロディーが浮き上がってくる。

今回は、わかりやすく、左手のベースラインにそのメロディーを配置するようにアドバイスしました。

上図の楽譜、赤い丸でつないだ半音階的なメロディーが「カウンターメロディー」ですよ!

コードネームを書いたらややこしくなっちゃいましたが、楽譜を見て弾いてみてね。

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


急速テンポのタランテラをきれいに弾くコツ🎵

2024年06月19日 | 音符・楽譜・テクニック

ゴマちゃん(中1):

12月の発表会で弾く「タランテラ」(ヘラー)を練習しています。

「タランテラ」という曲は いろんな作曲家が作っているので 何曲もあるんですが、みんなの一番身近なのはブルグミュラーのタランテラでしょうか。

春頃ゴマちゃんがテキストでその曲を練習していた時、とっても上手に細かい音列を弾いていたのに気づいた先生が「こういうのすごく上手だねえ!発表会で弾くのどう?『タランテラ』!」と提案したのです。

「タランテラ」というのは 曲のスタイルの名前で、三連符スタイルのパッセージを急速テンポで弾くのが特徴です。

この、ヘラーのタランテラにも三連符の連続が出てきますが、これをきれいに弾くコツを。

 

① 音を3つずつ、3つずつにフレーズ化し、それぞれのフレーズを1回のストロークで弾く

②その時の指使いは123、123、(下降の時は321、321 )と3つの指で素早く置き換えながら弾く

手首の弾力をうまく使って、フレーズの最初の音で重みをかけ、3つ目の音で手首を持ち上げながら重みを抜き切ると軽やかに弾けます。

「タランテラ」の由来や本場イタリアのタランテラについては、前にも記事にしているので読んでみてください。(けっこうびっくりなので)

本場「タランテラ」ダンス、驚きの元歌 - HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

 

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


正しい音に命中させるには 手の位置を決めて🎵

2023年04月26日 | 音符・楽譜・テクニック

おにぎりくん(小5):

「学校の音楽で歌ってるから、これ弾きたい」と、歌集の中の「勇気100%」を弾き始めました。

元気があって、なかなかいい曲なんですが、いざ弾いてみたら

「歌うと簡単なんだけど弾くと難しい〜」と、思ったより手強かったようです。

メロディーの音符を、指11本で追いかけていくと難しいんだよ。そうじゃなくてね、この歌でいえば、「がっ、か、り、し、て、め、そ、め、そ、し、て、」と一つ一つ探さず、

.まず「がっかりして」というフレーズを全部カバーできる指づかいを考えて、先にそれを配置してしまう。

.そして歌に沿って弾けば、あっという間に滑らかなメロディーが弾けるよ!手の形も、一番合理的で無理のないフォームになってるはず。



そのままの位置で次のフレーズを弾こうとすると 指が足りないので、手全体を 3の指をラの音に置く位置」に ひょいっとジャンプします。(その辺は先生にアドバイスしてもらって)そして「めそめそして」がカバーできる指番号を配置歌に沿って弾けばOK


その次はもっと簡単。

今置いた位置で、手の向きを少し回転させて「ミ」の音が弾けるように置けば、「どうしたんだい」もすぐ弾けます。


本を音読するのとおんなじで、文字(音符)を一つ一つ、たどたどしく読んでいくのではなく、言葉単位、フレーズ単位で読む(弾く)ことに慣れていきましょう。

その方がずっと音楽的だったり文学的だったりになるのでね。

HP HIBARIピアノ教室 

Youtube HIBARI PIANO CLASS


ツバメの「トリオ」って何のこと?

2022年08月31日 | 音符・楽譜・テクニック

先日「ツバメ」に関する記事の中に「トリオ」という用語を使ったんですが、「トリオって何のこと?」と思った人が多いと思うので、解説しますね。

「トリオ」って、一般的には「3人組」とか「3つセット」ってことだよね?

お笑いの3人組、だったり、あと、音楽では3人での演奏形態(三重奏)のことを指したりします。

たとえば「ピアノトリオ」と言えば、ピアノと あと2つの楽器、合わせて3人での演奏、ってことで、まあ大体は ピアノ+ヴァイオリン+チェロです。

「3つ組」… これが1つの意味。

だけど、今回「ツバメ」の記事に書いた「トリオ」は、全然別もんです。

楽曲が A - A' - B - C と1コーラス進んだ後に、突如 今までとは違う雰囲気のメロディーが挿入されている。それがトリオです。

そしてトリオを演奏した後は、また最初に戻って1コーラス、あるいはサビに戻って半コーラス、演奏して終わります。

簡単に言えば、1コーラス目と2コーラス目をつなぐ、ちょっと雰囲気の違った部分。

それがトリオです。

古典音楽ではモーツァルトやベートーヴェンのメヌエットなど、トリオ付きのものが色々ありますよ。

あと、勇ましい行進曲には付き物の形態です。(「ボギー大佐」とか、学校の音楽の時間に聴いたかな)

今回の「ツバメ」は、クラシック音楽ではないので 正式な楽式ではないんですが、便宜上

🎵悲しい気持ちに 飲み込まれて 〜 から

🎵ぼくらは つながり合える

までを「トリオ」と区分して扱っています。

HP HIBARIピアノ教室 

Facebook Hibari Music Lesson

Youtube HIBARI PIANO CLASS


ヒバリ式バーナムの使い方🎵

2022年08月26日 | 音符・楽譜・テクニック

ヒバリ教室では、基本の「テクニック教材」として「バーナムピアノテクニック」のシリーズを使っています。

昔から定番として名高いテクニック教材に「ハノン」がありますが、小さい生徒たちにとってハノンは

・しんどい

・1曲が長い

・おもしろくない

・本が分厚い

・ずーっと使っててボロボロ

とイヤなことオンパレード

それに比べ、バーナムは

・かんたん

・1曲が短い(最初のうちなど4小節)

・おもしろい(タイトルやイラストがある)

・本が薄い(ノートくらいの厚み)

・次々先の本へ進めるので励みになる

と、みんなの「イヤなこと」を全て払拭(ふっしょく)した、画期的なテクニック教材なのです\(^o^)  

紫の表紙の「ミニブック」に始まり、オレンジ、ピンク、緑と進んでいくカラフルな本を楽しみに、子どもたちは練習していきます。

楽しいからといって子どもに迎合(げいごう)しているわけではなく、内容は深くて、うまく使えばピアノテクニックや譜読みの力がバリバリ付きます。

ヒバリ教室では「バーナム」の効果をさらに上げるため、「今使っている本」と「1つ前に終わった本」の2冊を並行して使っていて、「前に終わった本」は、ランダムに選んだ課題をその場で弾くことにしています。

「バーナム」の課題は、各チャプターごとに12曲ずつなので、1から12までの数字をいろんな方法で選んでいます。

その1 「人生ゲームのルーレット」

番号が10までなので、1または2が出た時はもう一度ルーレットを回して1 or 11 とかを選ぶ。


その2 12面体サイコロ」

スーパーマリオの付録()メルカリでゲット。


その3 「トランプ」。

13とジョーカーが出た時はその時、各自がルールをきめる。


こんな感じで、「何が出るかな」というちょっとしたスリルと、「新曲視奏」ぽい練習にもなってるかなと思ってるんだけど、どうかな…?

HP HIBARIピアノ教室 

Facebook Hibari Music Lesson

Youtube HIBARI PIANO CLASS


楽譜をスラスラ弾くコツ🎵

2022年08月21日 | 音符・楽譜・テクニック
楽譜。
すごく便利なもの。
すごく役にたつもの。
だけどある意味、すごく邪魔なものだったり。
ヒバリ先生にとって楽譜とは、そんな感じかなあ。

ピアノを弾く人たちみんなに欠かせない楽譜ですが、その楽譜に対峙する人のタイプが、ヒバリの分析では大きく二つに分けられています。

世の中には2種類のピアノ弾きがいる。
弾く時に「楽譜から」目が離せない人
弾く時に「手から」目が離せない人 
                   byヒバリ先生


「楽譜から目を離すと不安で、ずーっと見てないと曲がわからない」という人。
一方「手を見てないとミスタッチしてしまう。楽譜を覚えてから、きっちり手を見て正しいキイを弾かないと不安」という人。

楽譜を見る、手を見る、どちらにも利点があるので、時と場合に応じて両方出来るに越したことはないんですが、生徒のみなさんを見ていると、どうもどちらかのタイプに属してしまう、という人がほとんどで、面白い現象です。(といっていいかどうか)

それでも、複雑なピアノ楽譜とかならいざ知らず、単純な練習曲やシンプルなメロディー譜などは 視奏できた方がいいですし、慣れればどんどん上達しますので、恐れずやってください。

ポイントは、「今弾いている所よりどんだけ先を見ているか」です。

今、1小節目の最初の音を弾き始めたとしたら、目は すでに1小節目の半(なか)ば、あるいは2小節目を見ています。

1段目の最後の小節を弾いているとき、目は、もう2段目を見ています。

こうして、「先を見ながら弾いていける」のが上手な視奏といえるのです。

カラオケの画面を見ながら歌ったことのある人なら分かると思いますが、たまに 歌詞表示のタイミングの悪いカラオケがあって、今歌う部分に来て初めて その歌詞が表示されるので、それじゃ音楽に合わせて歌えない、ってことがあります。

タイミングの良いカラオケなら、メロディーが次のフレーズに入る その少し前に次の歌詞が表示されるので、それを読み取って テンポ良くメロディーに合わせて歌うことができる…

それと同じです。
「次のフレーズを、その少し前に読み取りながら進んでいく」ことが必須。

これは、意識して行うものでもなく、たくさん視奏しているうちに、弾いている所より先を見ている自分に気がつく、ってことだと思います。
そしてその時には、かなり視奏が上手になってる、ということなのです。

そうするのが難しい場合は…
うーん…
やっぱ「指さし棒」かな…