Tさん(大人):
今週は少しだけ練習時間が捻出できたか、久しぶりに「チェルニー30番」を持参しました。
練習曲は15番、両手の三連符によるアルペジオの課題です。
ちなみに、チェルニーに限らず、Tさんがレッスンに曲を持ってくるということは、ほぼ暗譜してるということなんですよ。
すごいですね!生徒の鑑(かがみ)!
熱心によく練習してるだけあって、音は大体取れています。
ただ、1つ気になったのは、アルペジオで和音を分散させながら弾いて行く時、微妙に前の音が残ってしまうこと。
そうすると、音が重なって濁(にご)ってしまうし、手の重心移動にも影響が出てしまいます。
アルペジオをきれいに、しかも速く弾くコツは、弾き終わった音を速やかに離し、ただちに手の重心を次の音へと移動していくこと!
さっきの音に重心が残ってしまうと手に重りがついたように動きが制限されて、クリアなアルペジオが弾けません。
「ちょっと、この辺を弾いてみてね」と、両手ユニゾンでのアルペジオ部分を弾いてもらい、その手の様子をiPhoneで動画撮影し、Tさんにも見てもらいました。
すると、音が少しずつダブっている、特に、真ん中の3の指が離れずに残っていることが見て取れます。
この点に注意して、音の移動と重心の移動をすばやく行うように心がけると、音を残していた時とは比べ物にならないくらい手が軽く感じられるようになります。同時に、弾くスピードも驚くほどアップできることがわかると思います。
Tさんが並行してレッスンしている「革命のエチュード」も、アルペジオをきれいに弾く練習曲ですので、このチェルニーでの注意ポイントを生かして、同様に軽やかなアルペジオを弾くことに役立ててくださいね。
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