まほちゃん(小3):
今日の課題は「たのしいピアノレッスン」の「冬さんさようなら」です。
この曲は、これまで習ってきた応用で充分弾けるのですが、最後の部分だけ、ほんのちょっぴり仕掛けがあります。
みんながそこでちょっぴり戸惑う、みたいなその箇所は、右手が「ミミファソー」とメロディーを弾くのに被せて、左手が同じ「ミミファソー」というフレーズを弾く、というところです。
このフレーズに差し掛かった時、みんな一瞬戸惑ったりつまずいたりするんですが、「この左手は 伴奏というより、右手の『冬さん〜🎵』と同じメロディーを弾いてるんだよ」と説明すると、大抵「ああそうか」と気づいて、それを意識するとつまずかないできれいに弾けるようになります。
まほちゃんも最初はちょっと戸惑いましたが、説明の後はすぐ、なめらかに弾けるようになりました。
この「ミミファソ」「ミミファソ」の掛け合いで、ごく小規模ながら「カノン」の片鱗(へんりん)を経験したことになります。
まほちゃんは、きちんと練習してきて「冬さん」もすぐ仕上がり、余裕があったので、もうちょい「カノン」で遊んでみようと思い、まずは こう聞いてみました。
「これね、『輪唱』と同じようになってるの。学校で『輪唱』ってやったことある?」
「ううん、やったことない」
「輪唱ってね、メロディーをずらして歌うことなんだけど…こんなふうに」
先生は両手を使って、簡単な「かえるのうた」を輪唱のように弾きました。
右手が「かえるのうたが」と弾いたところで 左手が「かえるのうたが」と追っかけて弾き始めるので、両手の音が重なった二重奏になります。
「ハーモニー?ハーモニーなら学校でやったことある」とまほちゃん。
「ああ、そうだね。ハーモニーのように聞こえるね。ハーモニーは 違うメロディーを同時に弾くんだけど、輪唱は同じメロディーを、弾き始めをずらして弾くことなの。やってみよう」
そうして、まずはまほちゃんが「かえるのうたが〜」まで弾いたところで先生が追っかける。
「できたできた!じゃ今度は交代しよう」
今度は先生〜まほちゃんの順で弾きます。
これもうまくいきました。
「じゃあ、今度は一人でできるかな。まず片手で弾き始めて、後からもう片方の手で追いかけていくけど、釣られないようにね」
まほちゃん、一人でやってみました。
途中、迷いそうになりながらも、慎重に両手のタイミングを合わせて「一人輪唱」完成。
すごいすごい。
この「一人輪唱」は、ずーっと将来に体験するかもしれない、バロックのカノンやバッハのフーガなどに通じる、その入り口だからね。
「できたね!これね、今は1人で2つのパートやったけど、2人ピアノに並んでそれぞれ2パートやれば、4パートになるよ\(^o^)/」と先生。「ジェリーくん(従兄弟)と、とかさ」
「ジェリーくんとジェリーくんのパパと、とか?\(^o^)/」とまほちゃん。
「そうそう。ジェリーくんの弟も横でバンバンやるよ\(^o^)/」
「ジェリーくんドラムで、とか\(^o^)/」
「それいいね!\(^o^)/」
こうして、まほちゃんと先生の脳内では、壮大な「かえるのうた巨大合奏」が鳴り響いたのでした。
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