HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

ウサギちゃんはショパンがお好き

2010年03月28日 | レッスン日記(小中高生)
キノパパ:
忙しい中で、月に2回、ピアノのレッスンに来る時間を捻出しています。
レッスンに来るためには、もちろん自宅で練習をする時間も、もっと努力して作り出しているんですよね。
現役のビジネスマンですから、その努力は大変なことだと思います。

今日の課題は、テキスト「大人のためのピアノ教本3」最後の曲、ブラームスの交響曲第3番から、甘くせつない第3楽章をピアノ用にアレンジしたもの、そして秋の「ハロウィンコンサート」のために選んだ ショパンの「別れのワルツ」の2曲でした。
どちらも、まだ最初の方だけですが、とてもまじめに、丁寧に練習しています。
「ドイツ三大B」のうちの一人であり、ジプシー音楽の影響も受けて 重厚な響きを持つブラームスの曲。
そして繊細で透明なショパンの音色。
それぞれ、全く違うスタイルを持つ2つの曲を、作曲家の表現したイメージに忠実に再現していくのは、難しいですが また同時にやりがいのあることです。

「ウサギを膝に乗せて弾いていると・・・」
キノパパの家では、かわいいペットのウサギちゃんを飼っています。
「この、ショパンの曲を弾くと、ウサギが膝の上で静かにじっとしてるんですよ。」
「えっ、ショパンの曲を聴いて、うっとりリラックスしてるんですか?!」
「そうですね・・・そうだと思います。じーっとおとなしくしてます。ブラームスのような、音が厚くて低音が響くようなのはダメですね。そわそわして、落ち着かなくなるんです」
すごい! ウサギちゃんにも、ショパンの透明感ある柔らかな音色は 心地よいと感じられるんですね。
そういえば、小さい子どもで「低い音がきらい」「こわい」ということがあります。
ウサギちゃんも子どもと同じように、低く太い音には 不安や恐怖を感じ、高音で細やかに流れるような音には 安心を感じるのかもしれません。
小さな子どもや動物は、大人よりずっとストレートで純粋です。彼らの率直な反応は、音楽の本質を衝いているのではないでしょうか。
音楽の力とは、本当にすごいと改めて思いました。
そして同時に、ウサギちゃんを抱っこしながら優しくショパンを弾いている キノパパの姿を思い浮かべて、いっそうなごんだヒバリでありました。(*^o^*)

春のハモプリ♪

2010年03月27日 | コーラス・合奏サークル
ハモプリ 久しぶりの練習です。
(月1の練習なので、いつでも『久しぶり』です

今年度も、ハモプリは2曲を準備しました。
1曲は、ハモプリらしく生き生きとした「プリティ・ウーマン」。
そしてもう1曲は、なかなか達成できない「しっとりセクシー」目指して「クローズ・トゥ・ユー」。
秋に開く「ハロウィーンコンサート」エントリーに向け、約半年かかって仕上げていきます。

発声練習から始めて、メロディー、ハーモニー、リズミカルな英語の発音と練習を進めていくにつれ、前月レッスンしたカンを取り戻して なかなかいい感じに歌えてきます。
いいね~というでき映えになるのですが、また次のときまで 1ヶ月練習がないので、いつも「3歩進んで2歩下がる」と 遅々たる進歩なのが悩みかな・・

休憩タイムには、メンバーがてんでに、「ドラヤキ買ってきた!」「もらいもののおせんべあるよ」「ほらっ、めずらしいキャンディー」などとおやつを配ったり、映画の試写券や可愛いノベルティを取り出したり、キャピキャピの「女の子時間」です。
練習より何より、一番盛り上がるのがこの時間。

う~ん、これじゃやっぱり、今年も「しっとりセクシー」は難しいかも・・・

二人で♪♪

2010年03月25日 | レッスン日記(小中高生)
今日は、M2ちゃん(小4)のレッスン時間に続いて 仲良しのY子ちゃん(小4)がやってきました。
今週はいつもの日が都合悪くなったということで、臨時にこの時間を設定したのです。
二人での連弾「ハイスクール・ミュージカル」が練習できる!

まだ、この曲に決めてそんなに日がないので、イントロとサビの部分ぐらいしかできないとは思いますが、でも、その2カ所ができれば「ハイスクール・ミュージカル」気分には充分じゃないですか?!
M2ちゃんは、大好きなこの曲のCDを持っていて何回も聴いているそうです。それに
「この間、Y子にも貸してあげたよ。今日持ってきてねって言っといた」とのことなので、二人とも しっかり曲は入っていそうだ。

さっそく、イントロ~Aメロの部分を合わせてみました。
M2ちゃんがフアースト、Y子ちゃんが伴奏を兼ねるセカンドパートです。
イントロは、二人が同じメロディーを弾くので なかなかごきげんな感じにできました。
ところが、つづくAメロにはいっていくと、お互いが違うメロディーを弾くので、自分のことに真剣になると めちゃくちゃになってしまいます。
また、どちらかがつっかえると、テンポの早い曲なのでたちまち置いてけぼりに

「まあいいや、初めてだからこんなもんで。じゃ、『ハーイスク~ル、ミュージカル~♪』のところやってみよう」
これぞ「ハイスクール・ミュージカル」!というべき、盛り上がったサビの部分です。
こここそ、ノリノリではじけなきゃね
連弾なので二人の手の位置がカブらないように、とか いろいろアレンジやバランスを工夫しながら、弾き方を決めていきました。
そして、GO! となるんだけど、なにしろ初めての「合わせ」だから大変。
テンポが早いので、途中、覚えたばかりのM2ちゃんのメロディーがウロウロになりそうに。。
でも、M2ちゃんは無理やり自分の楽譜通りに弾かず、ちゃんとタイミングを待って、できるところでサッと合わせています。
アンサンブルには、この呼吸が とても大切です。
M2ちゃんも、3回目の発表会となるので、アンサンブル感覚が身についているんだなー、と思いました。
最近、ピアノのタッチがとても力強くなったM2ちゃん、「ハイスクール・ミュージカル」のファーストパート楽しみです。

きょうはパパと

2010年03月24日 | レッスン日記(小中高生)
Sちゃんのレッスンをしているとき、携帯にメールの着信がありました。
携帯画面を見ると、もうすぐレッスンに来るはずの、Nちゃんのママからのメールです。
レッスン直前の緊急メール。これはてっきり、Nちゃんが風邪でも引いて、お休みの連絡なのだと 私は思いました。
今日は寒いし、雨だし、あーあ、Nちゃん、とうとう初めてのお休みだ・・・と思いながらメールを見たら。。。
「今日は私が遅くなってしまったので、パパと一緒に行きます。よろしくお願いします」とのメールでした\(^O^)/
なあんだ、Nちゃん ちゃんと来るんだ
しかも、初めてパパに見てもらうんだ よかったよかった\(^O^)/

いつもの時間より30分近くも早く、Nちゃんとパパがやってきました。
Nちゃんは、冷たい雨の中を歩いてきたのに とても元気で、いつものように「バスとお客」や「ライオンとことり」を弾きました。
パパがソファーで見ているのですが、全然気にすることなく、普段と変わらないレッスンができました。
というより、毎回、前回より上達しています。それどころか、このレッスン時間内でも、ずんずんレベルアップしていってるのです。

「『ドレミ』かいてきた」と、Nちゃんが開いてみせてくれた「ともだちのーと」。
この間までは、レの音符が なかなか五線の下に付かないで外れてしまったりしたし、ミの音は大きすぎてはみ出したり、ドの音に 適切な長さの下線を付けることが難しかったのですが、今日はあっさり、大きい子が書くようなスッキリした音符が書けるようになっていて驚きました。
楽譜を見ながらピアノを弾くのも、「ド」「レ」「ミ」の3つの音を正確に読みとって丁寧に弾けるようになったし、また、指も はずんでしまうと置いた場所がずれて、打鍵をミスしてしまうので、「あんまり飛ばないようにして弾こうね」とアドバイスしたところ、低い位置から 丁寧に正しい音を打鍵するようになりました。すごいな~、Nちゃん、どんどん成長してる!

やさしそうなNちゃんのパパは、ソファーに座ってNちゃんの弾く姿を見たり、使う本をささっと出してあげたり、Nちゃんの鼻水を拭いてあげたりしていました。
時々、ぷぷっ と うけたりもしているようでした。

「Nちゃん、きょうも上手に弾けたから、お家でママにも聴かせてあげてね」と約束して、レッスンを終わりました。
Nちゃんのパパ、Nちゃんのレッスンはどうでしたか。大人生活の長いパパやママには、5才の子どものすることなすこと、「なんで~」とびっくりしたり、「こんなことも知らないのか~」と驚いたりすることもあるかと思います。
けれども、大人にできないことがやすやすとできたり、大人の考えつかないようなアイデアをズバッと出したり、という高い能力も、子どもたちはたくさん持っていますよ。
何より、その成長の勢いはすごいので、時々見て、感心してください。
7月には、Nちゃん初めての発表会にデビューする予定。
そのときまでに、どんなにレベルアップしているか・・・それは私にも未知数。
たのしみですね~

五線を書く~春のおたより

2010年03月24日 | レッスン日記(小中高生)
Sちゃん(6才):
先週、卒園式を終え、ついに「幼稚園生」ではなくなったSちゃん。
今日は、ひとりでのレッスンでしたが、
「あのね、わたし、自分で曲をつくって ノートに書いたんだけど、それ、忘れてきたから、今書いていい?」と言います。
いらなくなった楽譜コピーのウラ紙をあげると、「まず、線がいるでしょ」と 真剣にエンピツで五線を引いています。
いつもSちゃんが弾いている楽譜と同じくらいの太さの五線、それもちゃんと間違えず5本の線を、曲がらずまっすぐに、しかも等間隔に引いているのはたいしたもんだ。
毎日毎日、楽譜を見ているからでしょうか。
いや、観察力だけでは、こんなにまっすぐな線は引けませんよ。
大きな声ではいえませんが、大人でも、まっすぐな線がなかなか書けない人が けっこういますからね
Sちゃん、これなら大丈夫。りっぱな小学生になれるよ。

Sちゃんは、自分で書いた五線の上に、真剣に考えながら一連の音符を並べて「曲」を書き、「弾いてみよう」とピアノの譜面台に置いて音を確認。満足したように、「これ、あとでママにあげるひみつなの。『春のおたより』って書いておこう」と言って、そのタイトルをつけくわえました。
紙切れに五線を書いているSちゃんを見て、先生もつい、おもしろくなり、もう1枚の紙に五線を書いて言いました。
「クイズだよ。さあ、これはだれの名前でしょう?」
そうして、五線に 3つの音符を書いて、そのあとにひらがなで「ちゃん」と書きました。
「えっ、なに、なに?えーと・・・ド・・ラ・・ミ・・・ちゃん・・・ド・ラ・ミ・ちゃん・・・わかった!ドラミちゃんだ!」
「ピンポ~ン♪ あたり~ じゃこれは?」
今度は、2つの音符を書き、そのあとに○○○、と3文字の穴埋め問題です。
「この○の中に、どんな字がはいるでしょうか?」
「わかった!『ド』と『ラ』の音だから、○○○は『えもん』だ。ドラえもん!」
「ピンポ~ン♪ じゃ次はこれ!これは何でしょう?」
「今度は何のキャラかなあ?
「キャラとはかぎらないよ。はい、これは?」
「ミ・ソ・シ・る・・・あっ、ほんとだ。みそしるだ~
な~んて具合に、レッスン前に遊んでしまいました。(^^ゞ

Sちゃんは、年齢の割に大人っぽくて、よく努力する子どもです。
ピアノのテキストも、感心なほど毎日、自分で練習し、できなければ泣きながら、できるまで練習し、その成果を先生のところに持ってきて○をつけてもらいます。
こんな真面目なSちゃんなので、私はあえて、時々遊んだりクイズを出したり、ゲーム的な要素を取り入れたりして、レッスンに「意外性」を持たせるようにしています。
リラックスしてレッスンに臨んでほしいし、「今日は何があるのかなあ?」とか、「どんなことを教えてもらえるのかなあ?」とか、わくわく→驚き、みたいな感覚を楽しんでほしいと思います。
また、間違えたり失敗したりして、「ちがうよー」と言われたり笑われたり、それでも果敢にチャレンジしてみる、ということに慣れてもらいたいとも思うのです。
これは、意外に大切なことだからです。

これから小学校に入学して、長い学校生活に踏み出すSちゃん。
賢く強く育ってもらいたい、というのはもちろんだけど、それと同じくらい、元気で柔軟な心をもって成長していってもらいたいです

行ってらっしゃい

2010年03月24日 | レッスン日記(小中高生)
Hさん:
「4月は、1ヶ月間お休みします」と、この間から聞いていました。
「何カ所かの温泉に行くことにしたので、コンスタントな練習ができませんから・・・
でも、時間があるときには自分で練習しますので、今月中に、バッハとソナチネを両方とも完成させて、次の曲を決めていただいておかないと!」
いつも、本当に忙しい生活を送っているHさんなので、ゆったりの温泉旅行と聞き、私も何だか嬉しくなってしまいます。

旅行のこともあって、3月は頑張ってきました。

まずは、フリーデマン・バッハの「春」。
いつも、レッスンでチェックしたことや注意事項などは、翌週ちゃんと努力して直してきています。
先週アドバイスした、フレーズ感、ダイナミクスなどに気をつけて弾いているのが、よくわかります。
ただ、真剣に弾きすぎて、ちょっと音が萎縮してしまったかな・・・
緊張して「迷子」になると、いつもできているところまで、うろたえてしまいます。
でも、まあいいか。今日でお休みになるし、一応「ちびまる」ってことで。
次の曲は、元気な「ジグ」に決めました。

そして、ディアベリの「ソナチネ」。
第1楽章から第3楽章まで全曲通し、それぞれの楽章の曲想を伸び伸びと表現して、すばらしい仕上がりになりました。
第1楽章のフォルテなど、さっきのバッハを聴いたあと、「こんなにフォルテ出るんだ(◎o◎)/」と思うほどの力強さ。
第2楽章は静かに美しく、そして第3楽章は生き生きと。
本当に、上手になりました
次の曲は、考えた結果ソナチネではなく、ソナタを弾くことにしました!
さあ、これで宿題は全部完成。
新しい課題も決まったし、のんびり温泉旅行、行ってらっしゃい! (^O^)/~~~

究極の美

2010年03月24日 | その他日記
朝、NHKテレビ・BSハイビジョンで「迷宮美術館」を見ました。

この番組は、世界の美術作品やその背景にスポットを当てて、その内容や謎のひみつを見つけていくもので、毎回とても興味深く面白いです。

今日は、「イギリスの二人の天才画家」にスポットを当てていました。

一人は、シャイで純朴そうな黒人系の青年、またもう一人は、もっと郊外の方に住んでいる、なんと7才の少年です。
彼ら二人に共通するのは、「社会や、また自分への評価などは関係なく、心の底からあふれ出てくる美への想いを、描かずにはいられない」ということなのでした。

番組では、二人の美しい絵画の映像とともに、専門家による心打つ解説も映し出されました。
みな、音楽とも共通することばかりで、私自身、いつも思っていたことを専門家の言葉で話してもらえて、幸せな気持ちになりました。
このことについて、HPの「音楽のツボ」というページにも詳しく書きましたので、興味のある方はお読みいただければ幸いです。
ピアノのすすめ・POCO A POCO通信


ノリ感・フレディズサンバ🎵

2010年03月23日 | ジャズ曲・洋楽・ポピュラー曲
Mちゃん(小5):
ソロ曲の「フレディーズ・サンバ」。
こういう曲が似合ってる、と先生が見込んだ通り、いいノリで順調に進んでいます。
今日は、宿題だった前半をちゃんと覚えてきたので、それに少しずつアレンジを加え、さらに形をつけていきました。
「2回目に繰り返したときには、ここにスケールを入れてね。そうして・・・」と、先生は「仕上がりパターン」を弾いてみました。
「こうやって、ペダルを入れて、テンポを早くして、リズムに乗って・・・
すると、たちまち曲は リズミカルに流れ出します。
「おお~サンバらしくなった\(^O^)/
思わず拍手するMちゃん。
来週は春休みでレッスンはお休みになるので、2週間の間がんばって、こんな風にかっこよくできるようにしてきてね、ということになりました。

「曇りのち、快晴」は、Mちゃんも好きな曲です。
Mちゃんも 嵐が大好きなのです。
Mちゃんはベテランなので、ピアノパートをやってもらうことにしました。
まず、しょっぱなのグリッサンド!
それから、シャッフルのリズムを作る、大事なバンプのバッキング。
この、ピアノのリズムで、曲全体のノリが決まります。
OK! コード、リズムともにいい感覚のMちゃんは、思ったとおり上手に弾いてくれそうです。
途中でメロディーを弾く出番があったり、フェイクを投入したりと、曲全体のイメージづくりに重要なカギを握っているのだ、このピアノパート。

M3ちゃんのリードボーカル、Mちゃんのピアノサポートが中心となれば、きっと「」、成功できると思います!
がんばってね。

リードボーカル

2010年03月23日 | レッスン日記(小中高生)
M3ちゃん(小5):
きょうは、Mちゃんとのジャンケンに負けたので M3ちゃんから先にレッスンです。
ソロで弾く「カノン」のレッスンが終わって、先生は言いました。
「じゃ、あれやろう。みんなで弾く・・・『晴れのち曇り』じゃなくてなんだっけ」
「ちがうよ、『曇りのち、快晴だよー なんか変だと思った』とM3ちゃん。
「『晴れときどきぶた』っていう本、あるよね」とMちゃん。

この曲は、「嵐」の大野くんがソロでうたってる曲で、嵐大ファンのM3ちゃんの強い希望で 全員合奏に採用したものです。
だ・か・ら
「Mちゃんはメロディーパートだよ。リードボーカルだからね」と 役割を与えました。
先週までは「メロディーなら簡単だ」と喜んでいたくせに、リードボーカルと言われた途端に「えっ リードボーカル!やだ・・・リードボーカル、Tに譲る・・・」とびびり出したM3ちゃんです。
なーに言ってんのさ。キミがやらんで誰がやる。
M3ちゃんが、みんなをリードしていかなきゃダメでしょ。

時々、こうして弱気になる(自信のない)M3ちゃんなので、それを克服してもらいたいと思います。
誰よりもこの歌をよく知ってて、大好きであるM3ちゃんに、ぜひリードボーカル(キーボードですが)を務めてほしいと思います。
がんばってね!

大人物Tくん

2010年03月23日 | レッスン日記(小中高生)
Tくん(小4):
Tちゃんのレッスンが半分くらい過ぎた頃、Tくんがやってきました。
「今日、学校から帰ってきて家に入ろうとしたら、鍵わすれてて入れなかった。だから、そのまま来た」
と、学校からの持ち物そのまま、着の身着のままで やってきたのでした。
「そうか。楽譜も何ももってないんだ」
「うん」
「で、体だけ来たんだね。でもよく来てくれたね
楽譜がないし~、行くのヤダ・・・となってしまうのが普通かもしれないのに、Tくん、よく来てくれました。大物だ。
「ドラクエ、はじめのところは暗譜してるし」といいながらピアノに向かいます。
この間レッスンした、最初のファンファーレの部分は、もうしっかりマスターしていました。
堂々とした響きで、ぱんぱかぱーんと弾きましたが、もうそこで終わり。楽譜ないから。
「残念!こんなに上手なのに、先に進めないね しょーがない。あと、また一人で練習しておいてもらうしかないね」
せっかくのドラクエ序曲、Tくんはピアノの響きを味わうように、何回か弾いてみました。
かえすがえす、残念。もっと進みたかったな・・・

夏のコンサートで、全員で弾く曲のアイデアが、ようやくできあがってきました。
「嵐」の「曇りのち、快晴」というシャッフルの曲を弾こうと思います。
で、コードに強いTくんには、エレクトーンでコード伴奏をやってもらいたいと思います。
試しに、コード譜を渡して弾いてみてもらったところ、初めてなのに もう最初の流れは だいたい覚えた感じです。
「すごいじゃない!さすがだ!うまい!覚え早い!」ここぞと、先生はほめまくり。
「やれそうだ
と、Tくんの頼もしいお言葉。たのむね!

さっき、妹のTちゃんが、連弾ソナチネの練習をしていて、
「これの楽譜があったら(教室で、先生の楽譜を見て弾いているだけで、自宅用の楽譜はあげてないので)いいんだけどな~」と言います。
「そうなの?じゃ、このページ、コピーしてあげようか?」
「うん」
それを聞いていたTくんが言いました。
「『うん』じゃないだろ。そういうときは、『お願いします』だろ。そして、コピーしてもらったときは『ありがとうございます』って言うんだよっ」
おおー、さすがだ。 頼りになるおにいさんだね~

ちびっこだと思ってたTくんを、「ホホゥ・・・」と見直した 今日のレッスンでした。

ミントの曲

2010年03月23日 | レッスン日記(小中高生)
Tちゃん(小3):
ルーレットを回してバーナムのどの課題を弾くか選んだら、「12番」になりました。
各チャプターの最後の曲なので、難しいんじゃないか?!と思いがちですが、12番は以外に「曲」としてまとまっていて、弾きやすいものが多いのです。
左手が 穏やかな二分音符で ポ~ン♪ ポ~ン♪ と伴奏し、右手も四分音符で淡々と弾くような シンプルな曲がほとんどです。
楽譜を見ると、ゴチャゴチャ音が混み合ってなくて すっきりシンプルな印象。
この楽譜を見て、そして弾いてみたTちゃんは、「なんかミントみたいな」と表現しました。
なるほど、すっきりしてミントみたいな曲だね!

「トトロメドレー」、ずいぶん上手になりました。
最初の「さんぽ」はリズムもはっきり出て、音にも迷いがほとんどなく 最後までぐんぐんと弾いていけます。
このまま、つぎの「風の通り道」に突入か!と思ったとたん、
「あっ」と叫んで、Tちゃんは椅子から飛び降り、バタバタと部屋の隅へ走ったかと思うと、そこに置いてあった「厚底サンダル」を履きました。
「ペダル踏むんだから、コレ履いてなきゃ!
そ、そうだったね。最初から気が付いてればよかった・・・
もしこれが、発表会の本番だったらえらいことだ。
厚底サンダルの上げ底で、楽にペダルが踏めるようになったTちゃん、「風の通り道」の右手を なめらかに弾きました。
きっと、「ミントみたい」と思いながら弾いてるんだろうな~
「Tちゃん、来週は5週目で、ピアノお休みなの。2週間もあるから、『風の通り道』まで伴奏もつけて練習してきてよ」
「え~っ、難しいよ・・・」
「できると思うけどな。試しに、左手だけ弾いてみてごらんよ」
そう言われて、Tちゃんは、左手だけ弾いてみました。
「難しい!」と言うわりには、リズムも音符も、♭も 全部確実に弾けています。
やってみれば、Tちゃんには これぐらいの楽譜は初見で弾ける力がついているのです。
「ね?できたでしょ。これを、両手で弾いてきてよ」
「うん、できるかもしれない」
Tちゃん、お休み明けには、「ミントみたいな」風の通り道を完成してくれてるかな・・・

K小学校合唱団スプリングコンサート

2010年03月22日 | その他日記
5年生のM&Mコンビが所属している、K小学校合唱団の「スプリングコンサート」が行われるというので、出かけていきました。
場所は、うちからすぐ近くのS高校のホールです。

K小学校の合唱団は、NHK全国学校音楽コンクールや TBSコンクールなど、数々のコンクールで賞をとっている、実力のある合唱団なのです。聴くのは 今日が初めて。
合唱団員は、3年生から6年生まで 40人ぐらいで、おそろいの白いワイシャツにストライプのネクタイをしめて、整然と並んでいます。
ふだんはマンガを読んで はしゃいだりふざけたりしているM&Mも、みんなとおそろいの白いワイシャツとネクタイに紺のスカートという姿で、神妙に歌っています。
うちのレッスン室では ずいぶん大きいと思っていたけど、こうしてみんなの中に入っていると、なんか小さく見えちゃうにゃー
子どもたちの歌は 発声や表現など、とてもよく訓練されていて、長い期間をかけて毎日練習を積み重ねてきたということが伝わってきました。
第2部がメインステージ、というか、演奏会用の大曲が 心をこめて演奏され、発声、アンサンブル、表現など どれもすばらしく、たくさん練習したんだなあ、と感心しました。

第1部は、世界の国々(日本も含めて)のトラディショナル・ソングが 学年別などの小編成で次々と演奏されていました。
気軽に歌える歌が並び 斉唱(ハモりなし)とか輪唱など軽い感じで、アレンジも凝ってはいなかったので、その分、子どもの声の「素材感」みたいなものが ストレートに現れてくることに気づき、興味深く思いました。
そうそう、この、独特の 透明で細い声・・・
昔「みんなのうた」とかで歌ってた少年少女合唱団とか、自分たちも小学校で歌ってた時は、こんな声だった・・・
あの歌たちはどこいったんだろうと思ってたら、ここにいたのか・・・

訓練を積んだ声楽家の、艶やかでたっぷりしたソプラノやアルト、テノールやバス。
声楽の目標は その声に行き着くことなのかもしれないけど、私には、子どもの歌声は、発達途中とか未熟、とかではなく、それ自体立派なジャンルの一つだと思えます。
つかの間の短い間しか歌えない、透明な声で、仲間とハーモニーを奏でることの幸せを、子どもたちにも お家の方々にも、大切にかみしめてもらいたいと 心から思います。

Mちゃん、M3ちゃん、がんばったね。お疲れさまでした。
じゃ、あした、ピアノでね!

つき指

2010年03月20日 | その他日記
Y子ちゃん(小4):
「あのね、あの、今日Y子ね、右手を、あの、つき指して・・・」
と オズオズと出した右手には、痛々しい包帯が 
「あらあら。つき指したんだ・・・右手、弾けないね。じゃ、今日は左手だけやろう」
「はい

というわけで、今日のY子ちゃんは、すべて左手だけのレッスンでした。
バーナムのルーレット選びもなにも、全部片手なので、最初はなんだかバランスが取れなくて調子狂っちゃうな、みたいな感じでした。
でも、片手なら片手で、いつもなかなか時間が回らない、左手だけの練習がじっくり練習できて、たまには左手だけの日、というのもよかったかもね。

バーナムでは、弱い指(特に4の指とか)がモロに目立って、その指を集中練習したり、指番号のあいまいなところも徹底チェックしたりできたし。
コードの和音で伴奏していた「ティコティコ」は、サンバのリズムパターンが練習できたし。
連弾ソナチネは、もともと両手同じだから、何も問題なかったし。
来週、右手が復活したときには、ちゃんと今日のレッスンが役に立つことでしょう。

ところで、Y子ちゃんがつき指していたのは、右手の「おにいさん指」なんですが。
この指、普通は「中指」って、言うんだよね・・・ そうか・・・そうだよね・・・などと、私はいきなり 妙なことを、しみじみ考えてしまいました。
そういえば、私は「中指」なんて言ったことないよな・・・ということに、ふと気がついたからです。
「中指」だけじゃなく「親指」「人差し指」「薬指」「小指」なんてことも、言ったことない・・・
え~っ? と思うでしょ。じゃ、一体なんて言うのさ?
大人のくせに、まさか「おにいさん指」で通してきたわけじゃないだろうね?!

う~ん・・・「ミの指」・・・
すみませんっ すみませんっ
いい年こいて、大人げない言葉づかいで
私の、ピアノ教師の友人たちは、多分もっと大人っぽい言い方してます。
「3の指」って。
それでも、みんなきっと、「中指」とは言わないと思います。。。

「ミのゆび」なんて、いつもミだけ弾く指でもないのに、子どものころのすり込みは恐ろしい。
他の名称で言うと、どうしても違和感があるんですよね。
私も、私の妹(おゆみ)も、この言い方以外にはなじめないので、手の指はもちろん、足の指も「足のレの指」とか言ってます。
おかしい?
でもさ、「足の人さし指」っていうのと、おかしさは同じだと思うよ

ブッディスティック(仏教)・ミュージック

2010年03月20日 | その他日記
今日、私は都内の とある寺院で、すばらしいMUSICのひとときをすごす機会を得ました。
といっても、何だかの宗教集会やら あやしい宗教コンサートやらに行ったわけではなく、早く言えば「法事」に参加しただけなのですが。

先代から引き継いで この寺を守っている住職さんは、たぶん四十才前後でしょうか。
宗派にもよるのでしょうが、僧侶といってもこの方は剃髪(ていはつ)ではなく、黒々とした髪をきれいに撫でつけ、イギリス紳士みたいな口ひげをたくわえていました。
背が高く恰幅(かっぷく)よく、美しい袈裟(けさ)をまとった その姿は、若いとはいえ堂々として、思わず「オー、ジャパニーズ・プリースト!」と感嘆の声を上げてしまいそうなインパクトの強さです。

さて、読経が始まりました。
お経というと、今までは何となく、通夜などで暗い中 陰々滅々と唱えられる、長くてわからないもの、などと思っていた バチ当たりなヒバリですが、彼の読経は、そんなヒバリでもあっと驚き、たちまち改心してしまいそうな すばらしいものだったのです。

住職さんの声は 深く力強く、声質で言えばバリトンでしょうか。
春の陽光の射し込む明るい本堂に、彼の声は朗々と響いていきました。
ただ淡々と読むだけではなく、声にメリハリがあり、耳を澄ますとさまざまな抑揚がついているのがわかります。
時には強く、時には柔らかく。
またある時は高く、ある時は低く。
そしてまた、ある時はゆったり、ある時は早く。
メロディーは、ミ、ファ♯、シ、の3つの音を中心にできていますが、時々 ♯がナチュラルになったりして、絶妙なニュアンスを作り出しています。
また、読むリズムの方は、四分音符をベースに淡々と進む中に 付点八分音符を投入し、弾むようなリズム感を作り出しています。

これだけでも すばらしい「歌」なのですが、これにパーカッションが加わって、いっそう効果を盛り上げています。
後ろからでは、住職の持っている「楽器」の本体は見えなかったのですが、音とリズムから判断して、これはまさしく「クラベス(ラテン音楽で使う、拍子木のようなリズム楽器)」、の一種と考えて間違いないと思います。
読経に合わせてカン、カン、カン、カン、と打っていき、時おり、左わきのクッションの上に置いてある、直径30センチほどの金属ボウル(鐘)を、でっかいマレットでうちならします。 ゴォォォォ~~~ン・・・ 
この鐘の響きはすばらしく、余韻がいつまでも残響し、さぞ上等な品なのだろうなー、と思わずにいられませんでした。

私たち参列者は、めいめい「赤本」という小さな本を貸してもらい、そこに書いてある漢字ばっかりの「お経」を見ながら 読経を聴くわけなのですが、この漢字、一文字一文字の横には、ちょうど漢文の「返り点」にそっくりな記号が振ってありました。
よく見ると、これは お経を読むときのリズムを指示した「リズム記号」なのでした。
普通に、イーブンに読むときの記号は シンプルにチョン、チョン、という点。
「ノ」の字を逆さまにしたような記号は、付点四分音符のように少し長く伸ばす記号。
そして、フレーズの終わりなどに時々書かれている、ふにゃにゃ~ とした記号は、小節(こぶし)を現していて、文字通り声を揺らして、小節をつけるのでした。
この「楽譜」をベースに、彼自身のオリジナルアレンジも多少加わって、生き生きとしたメロディーが生まれてくるのでした。

リズム譜に気を取られて、肝心の「言葉」の方はあまり覚えていないのですが、何だか「永劫」とか、そんなような壮大な言葉があったような気がします。

すばらしいバリトンのメロディー、効果的なパーカッション、それに大規模なお経の言葉。
これらが渾然(こんぜん)一体となって、悠久の宇宙を感じられるような、そんな「音楽」を楽しめたひとときでした。

とうとう美しい音楽も終わり、住職は講話をしました。
抹香臭い話はひとつもなく、「私たちは皆、日々新しい命を生きているのです。今日のお経も、今日だけのもの。同じものを読んでも、今日と明日のものは全くちがうものです」という内容でした。
「ありがとう」という言葉の反対の言葉は、「あたりまえ」ということ、というお話しもしてくれました。
「有り難い」という気持ちは、日々新鮮で新しい感動、ということ。
「あたりまえ」という気持ちは、いつでも同じ、知ってるよ、ということ。

それって、「一期一会(いちごいちえ)」ですよね。
私はコンサートなどをするときでも、人と会うときでも、いつも「一期一会」ということを感じています。

今日も、一期一会でした。
仏教には全くなじみのないヒバリですが、この住職さんには、宗教家というより一人の「思想家」として、尊敬と親しみを感じました。
そして同時に、ミュージシャンとしての彼の「ライブ」も、なかなかよかったな~という気持ちも 湧いてくるのでした・・・

鬼太郎茶屋

2010年03月19日 | その他日記
調布市深大寺へ行きました。
深大寺の「動物霊園」には、以前に飼っていた愛犬たちが、親やきょうだいたちと一緒に眠っています。

深大寺山門入り口には、いろんな茶店やお土産屋に混じって「鬼太郎茶屋」があります。
マンガ「ゲゲゲの鬼太郎」の作者 水木しげる氏が この近くの出身ということで、氏の代表作「鬼太郎」にちなんだ茶屋、そしておみやげなどがあるんだよ!

きったない茶店を模した店の入り口には、鬼太郎とねずみ男。
屋根の上には巨大なゲタが。

  側面近くの大木の枝には、鬼太郎たちの「アジト」みたいな小屋が。

  「水木しげる展」のポスターが貼られていた。4月からのNHK朝ドラは「ゲゲゲの女房」、水木氏の奥さんが原作を執筆したそうです。

  おみやげ「目玉のおやじまんじゅう」。うーん、まずそうだ・・・ 茶屋のメニューも 怪しげなのばっかり。「カフェラテ・サンデー」じゃなく「ヌリカベ・ラテ」とか。ちゃんと、ぬり壁みたいな顔つきのゼリーが入ってるんだよ。勇気のある人、食べてみて。


  これもお土産。「一反もめんてぬぐい」。こいつは食べ物じゃないから、ちょっとまし。