Sちゃん(中2):
「今週は少し練習できました」と言ってピアノの前に座り、楽譜を開きました。
両手を構え、いざ!
ところが、そこからがなかなか弾き出せない。
両手を構えたまま、せーのー! せーの!と何度も出だしのモーションを起こそうとするんですが、タイミング良く飛び込むことができません。
まるで、縄跳びの「大縄」に入れない人みたいに。
ついに、スターティングポジションを取りながら、「先生!かけ声かけてください!」と叫び、先生が「ワン、トゥ、スリー、いっせーのー」とかけ声をかけて、ようやく弾き始めることができました。
「まったく〜 やってきたらやってきたで これだよ。手がかかるったらありゃしない」
先生に言われて、Sちゃん「あははー」と大爆笑しています。
しかし、 練習できてない(ヘタな)時にはスンナリ弾き始められるのに、なんで 上手な(はずの)今日は弾き始められないのか。
練習してあるのに。
うーん、緊張してしまうんだろうなー。
練習してきた通りに ちゃんと弾けるかどうか。
ミスタッチをしないか。
きれいな音で弾けるかどうか。
なまじ練習してきたために、あれやこれや心配で、かえって硬直してしまう。
それでタイミングもとれず、いつもよりヘタになってしまう…悲劇。
↑
大体、こんなことでしょうかね。
いわゆる「上がる」ということなんですが、Sちゃんに限らず、誰もが大なり小なり持つ感情ではあります。
要するに「上手に弾きたい」という気持ちが 必要以上のプレッシャーとなって、身体の自由を拘束してる、ってことなんで、 発表会などで大勢の人の前で弾くときでも、レッスン時に先生の前で弾くときでも、そのメカニズムは同じです。
少しでも上手に弾きたい、という気持ちはわかりますが、レッスン室は本番のホールじゃないし、先生は辛辣(しんらつ)な聴衆でも批評家でもありません。
どっちかといえば「医者」に近いかも。
あなたのどこが悪いか、その原因はどこにあるのか、そして治すためには何を処方すればいいのか。
それを見つけ、患者さん、じゃなかった生徒さんと一緒に、虹の向こうを目指します。
なので、先生としては、無理して緊張しながら、いいとこを見せてもらわなくっていい。
むしろ、リラックスして弾いたときに どう失敗するのかを見せてもらった方がいいです。
先生の前で かっこつけることは無用。
安心して、思いっきりこけてください。
「今週は少し練習できました」と言ってピアノの前に座り、楽譜を開きました。
両手を構え、いざ!
ところが、そこからがなかなか弾き出せない。
両手を構えたまま、せーのー! せーの!と何度も出だしのモーションを起こそうとするんですが、タイミング良く飛び込むことができません。
まるで、縄跳びの「大縄」に入れない人みたいに。
ついに、スターティングポジションを取りながら、「先生!かけ声かけてください!」と叫び、先生が「ワン、トゥ、スリー、いっせーのー」とかけ声をかけて、ようやく弾き始めることができました。
「まったく〜 やってきたらやってきたで これだよ。手がかかるったらありゃしない」
先生に言われて、Sちゃん「あははー」と大爆笑しています。
しかし、 練習できてない(ヘタな)時にはスンナリ弾き始められるのに、なんで 上手な(はずの)今日は弾き始められないのか。
練習してあるのに。
うーん、緊張してしまうんだろうなー。
練習してきた通りに ちゃんと弾けるかどうか。
ミスタッチをしないか。
きれいな音で弾けるかどうか。
なまじ練習してきたために、あれやこれや心配で、かえって硬直してしまう。
それでタイミングもとれず、いつもよりヘタになってしまう…悲劇。
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大体、こんなことでしょうかね。
いわゆる「上がる」ということなんですが、Sちゃんに限らず、誰もが大なり小なり持つ感情ではあります。
要するに「上手に弾きたい」という気持ちが 必要以上のプレッシャーとなって、身体の自由を拘束してる、ってことなんで、 発表会などで大勢の人の前で弾くときでも、レッスン時に先生の前で弾くときでも、そのメカニズムは同じです。
少しでも上手に弾きたい、という気持ちはわかりますが、レッスン室は本番のホールじゃないし、先生は辛辣(しんらつ)な聴衆でも批評家でもありません。
どっちかといえば「医者」に近いかも。
あなたのどこが悪いか、その原因はどこにあるのか、そして治すためには何を処方すればいいのか。
それを見つけ、患者さん、じゃなかった生徒さんと一緒に、虹の向こうを目指します。
なので、先生としては、無理して緊張しながら、いいとこを見せてもらわなくっていい。
むしろ、リラックスして弾いたときに どう失敗するのかを見せてもらった方がいいです。
先生の前で かっこつけることは無用。
安心して、思いっきりこけてください。