アカバナマンサクに,ツマグロキンバエ(メス)がやって来ました。わたしは,ここでこのハエを見るのは初めてです。それで「ヤッター!」という興奮した気持ちを覚えました。
めったにない好機会というのはとても緊張します。だって,わたしに気づいてパッと逃げられるともうそれでおしまいなのですから。こういうときは,「なんとか逃げないで」と祈るような気持ちで,慎重にも慎重を期して近寄っていかなくてはなりません。
蜜を舐めている場面ではありませんでしたが,花の色か匂いに惹かれて訪れたにちがいありません。1月末という厳冬期にこうして活動していること自体がスゴイ話です。
ツマグロキンバエはからだをすこし動かしていましたが,しばらく同じ場所にいました。
口吻を伸ばし,脚で清潔にする動作をしました。からだをよくよく見ると,花粉らしい粒が付着しています。たぶん,この花,あるいはロウバイ,またあるいはサザンカの花粉なのではないでしょうか。
数枚撮り終えた直後,パッといなくなりました。結局,わたしが見ている間は花の中には入りませんでした。蜜でも舐めてくれたら,もう申し分なかったのですが……。