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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

今どきの葉,葉脈

2014-02-04 | 植物

科学教室で,葉脈を使ったしおり作りをしなくてはならないことになって,困ったなあと思いつついくつかの葉を試してみました。「しなくてはならない」というのは,「せざるを得ない」ということです。「困ったなあ」というのは,今の葉は硬く引き締まっていて,処理が手強いということです。

さらに,条件があって,アルカリ水溶液は重曹(炭酸水素ナトリウム)を使うというのです。これは弱アルカリの仲間なので,今どきの葉には通用するかどうか,とても心配になりました。

というわけで,庭にある葉,近くの広場にある葉をいくつか試してみました。その中で,“極めて”うまくいったのがナンテンです。他の葉はダメでした。

ナンテンはすべて合格。子どもにも安全に,手早く処理できると思われます。満足感も満たせるでしょう。 それでは,見本をご覧ください。

葉の表側から。全体写真です。


中央付近をアップで撮りました。横サイズは1cm。葉脈が網の目に走っています。光合成の大工場である“葉”に張り巡らされたパイプライン。ここを通って,葉からはデンプンやブドウ糖が,地中からは水分・栄養分が運ばれます。細密なしくみに圧倒されます。 


葉の先端をとらえました。主脈から支脈に枝分かれしている様子が,みごとです。 


 葉の付け根辺りを写しました。太さがはっきりしています。


葉の辺縁付近です。 四方八方に,葉脈が広がっています。


葉の裏側をとらえました。脈が出っ張っています。脈は養分や水分の通り道であるのと併せて,葉のかたちを保つ大事な骨なのです。 


中央の主脈付近をアップで撮りました。 


葉には,自然の巧みが詰め込まれています。驚きです。

ついでに,ヒイラギの葉脈を一枚。ヒイラギは“柊”。手強い葉ですが,ナンテンとはまた違った表情を持っています。 


これで,なんとか科学教室を迎えることができそうです。