引っかかっている言葉がある。
そう言われれば、たしかに二流だよなぁ、、、。
平成も一桁の頃は結婚、子育てと並行して経営拡大に励んできた。
平成5年の冷夏、6年の大旱魃はあったもののオリエンタルユリはその時代の大ヒット商品だった。
平成10年に台風が3連続で襲ってきて、施設に大きな被害¥が出た。
それでもがんばって立て直してきた。
平成14年10月29日に予想外の早い初雪が降った。
夜通しハウスは守ったものの養成していた球根には冷たいストレスだったと思う
翌年の作はヴァイラス出まくり、出荷率最悪、大赤字が出た。
その翌年平成16年、中越大震災。
その冬は大雪で、山のハウスがほとんど倒壊して立ち直れないほどの被害が出た。
このままではいけない。経営方針の見直しを迫られた。
リスク。
利益よりリスク回避の方に目が行くようになった。
もっと稼ごう。通年経営、複合化。
10年前から冬作にウルイ生産を始めた。
そのころから 「 農の雇用事業 」 を利用させてもらって研修生を通年雇った。
ウルイ生産はどんどん拡大して軌道に乗るようになった。
同じころ直売所建設の話が始まった。
準備の段階から話に加わらせてもらえた。
地元の人にユリを飾ってもらいたい。地元の人に評価されてこそ特産品。
直売所が出来ると人脈が広がった。
色々な品目のアイデアが広がった。
3月4月は売るものが無くなるぞ。
品ぞろえの為に雪下ニンジンを作った。
驚くほど好評だった。
花だけで生きるよりも いろいろ作った方が農業は面白い。(年齢による浮気心もあるが、、、)
自分で売ってみたい、アンテナショップ、、、、同時にスーパーのインショップへの出店も始まった。
ネット販売を始めてみた。花は扱ってもらえなかったのでまずはニンジンから。
初年度の売り上げは70口ほどだった。
微々たる数字かもしれないが手ごたえと受け止めた。
2年目、サツマイモを加えた。初年度から芋がブレイク、ニンジンもブレイク、売り上げは2.5倍になった。
3年目、望んでいたユリの販売も受け入れられた。でもたった13口しか売れなかった。
4年目の今年。
ユリも売れ出した、静かではあるもののリピーターがしっかり付いて来ている感じで月2回継続購入のヘビーユーザーも現れた。
美容院らしき店、職種はわからないがなんとか事務所のようなお客さん。きっとユリを切らさずに飾ってくれているのだろう。
ユリは豪華で華やかな空間を作る。たった月2回の購入でほぼ咲き続けるほどライフが長い。
作り手と飾り手が同じ気持ちでつながる、、、、これこそ望んでいた 充実 なのだ。
春の頃、独自の販売手法が面白いと普及員から声をかけられた。
独自に販路を拡張しての経営展開を評価する取り組みがあるので応募してみないかと、、、、
「 どこでもやってるし、たいした成績ではない 」 と思っては見たものの、声をかけられただけでも名誉なこと。
もともと出しゃばりなので応募してみた。
すると、、、なんと、、、、なぜか、、、新潟県優良経営体表彰 知事賞 をいただいた。
昨日は表彰式。
一緒に登壇した認定農業者の部では
(有)山波農場https://www.yn-n.co.jp/ 日本農業賞大賞も受賞している新潟県を代表する大々法人農家。
(有)ワイエスアグリプラント、そらのテラスhttp://sola-terra.jp/ 話題たっぷり、6次産業のリーダーだ。
(株)MoiMoiファームhttps://www.its-mo.com/detail/DIDX_ZPOI-00000000000002781839/
(株)アオゾラ農産https://itp.ne.jp/info/156685116165670360/
(有)花水農産http://www9.plala.or.jp/hanamizunousan/index.html
そうそうたる大法人農家ばかりだ。
そして、むらづくりの部では 新発田市 米倉有機の里交流施設運営協議会https://yonekura-yuukinosato.jimdo.com/
皆さんすごい活躍ぶりだ。
それに比べると、、、、 何たる小規模なことか、、、
さらに、、、、問題はここからだ。
いくつの経営体が応募したかはわからないが審査を経て受賞したのは県内最高賞である知事賞。
知事賞受賞者はその後全国審査へ、、、、
何故かはわからない、、、、
何故かはわからない、、、、が、、、
末賞ながら全国優良経営体表彰をいただいて、、、しまいました。
ニーズをつかみながら販売に主眼を置いた経営展開を評価、、、
とは言えニンジン作ったくらいで全国表彰などされるはずがない。
一番の評価対象は、、、たぶん、、、、本業のユリ。
新興産地が台頭してくる中、仲間と苦しみながら立ち上げた、産地内別ブランド 「 魚沼三山 」 の取り組みが一番のポイントだったのでしょう。
今ではもう一つの本業、ウルイ栽培。冬季品目を導入したことにより通年雇用、通年農業を確立したこと、など。
さらには副業で多産品、多方面への販売で可能性を追求すること。
小銭稼ぎでありながらも楽しみながら二流を追及する。
目指すは 「 超二流 」 、、なのだ。
受章者一覧です。http://www.maff.go.jp/j/press/keiei/keiei/attach/pdf/181017-1.pdf
ちなみに最上位の農林水産大臣賞はこんなビッグ経営者たちです。
http://www.maff.go.jp/j/press/keiei/keiei/181017.html
追記、 一緒に同賞を受賞した中に山形県の(株)高橋園芸の名がありました。
高橋さんとは十数年前一緒にオランダへ行って同じ部屋で寝泊まりし、語り合った仲でした。
縁って不思議だね。
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