夜遅くまで工事の明かりがついている。
暮れのころはまだ屋根も張られていなかったので雪降り前の追い込みで、ほとんど徹夜で工事が続けられた有機センター。
堆肥 「盤」 の部分のコンクリート工事も順調に進んで、間もなく撹拌の大型機械が入るところまで進んでいるそうな。
雪原の中での景観はどっしりとした建物だ。
では、昔話。
父が就農した昭和51年、まだ 「肥引き」 をした記憶がある。
基盤整備を終えたばかりの田んぼはとても深くて、散らかすのに苦戦したものだ。
その頃は毎年大雪で、5月8日(新月八日)だてがんに雪が残る中で散らかしたのを覚えている。
「肥」 は越後では 「こい」 と発音する。
まちがいなえようにしなえとね。
農家では食品残渣や畑で取った草を家の傍でつんでおく、 「肥まご」 あるいは 「肥ニュウ」 がどこの家にもあった。
そのまた昔は、下肥を混ぜて切り返したそうだが、さすがにそこまでの記憶は無い。
春先、雪が凍みるころ、雪の中から 「肥まご」 を掘り出し、大きな木の箱を載せた木のそりで田んぼに運ぶ 「肥引き」の作業があった。
そのまま田んぼに撒くと雪消えが遅くなるので、田んぼにも雪穴を掘り、そこに堆肥を積む。
積んだ上には菜っ葉の種を撒くのだ。
雪が消えるころには「間引き菜」が食卓に並ぶ。
堆肥100%の完全有機栽培菜だ。
その後、堆肥は田んぼ全体に撒かれ、田植えとなる。
今風に言えば、「食品残渣を堆肥化した有機農法、循環型社会」 ってわけだ。
秋には4000t弱の生産能力の堆肥プラントか稼働する。
花畑は約130h
まじめに土作りと環境問題を考えれば、足らないくらいの規模かもしれない。
1月31日。とってもこじつけだが、 「愛妻の日」 だそうだ。
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たまにはワイフの恋心を引けってか?