雨が降っても風が吹いても日本のどこかで、、、、百姓が泣く。

農家の3大厄日の一つ 「二百二十日」台風被害の最も多い時期。
9月9日未明に東京湾から上陸した台風15号は千葉県に甚大な被害をもたらした、、、ようだ。
4日目の今日もまだ電気が復旧していない。情報が入ってこない。
南房総市のユリ農家 「房州4人組」へはまずメールを送って電話を待つ。
すぐに1軒からは電話あり。「パイプまでやられたのが70坪、ビニール持ってかれたのが150坪、来た球根は何とか植えられる」
2日目の夜にもう1軒から電話「町まで出てようやく電話してます、携帯は通じない、充電も出来ない、ハウスはほぼ全部に被害、、、、家が揺れて怖かった」
もう1軒はいまだ連絡付かず、、、、
今日の連絡ではみんな無事らしいが連絡は取り合えないそうだ。
なぜかは知らないがニュースやワイドショーでは農業被害の報道がほとんど無い、新閣僚の育児休暇のほうが関心が高いようだ。
5年前の関東大雪害の時もそうだった。なぜか農業被害は伏せられている、、、、暮れの野菜が高騰し始めてから話題になるのかな。
今冬場ユリ産地のハウスが倒壊したとはどう意味を持つのか?
これからの収入がなくなるばかりではなく、これから植える球根が行き場を失うことである。
抑制冷蔵球根はすでに種苗代金支払い済みのものがほとんどで南半球産の球根も受注確定時には預かり扱いのものがほとんどであろう。
つまり植えられない球根代がそっくり負債になってしまうのだ。
まずは生活の復旧。次は仕事の復旧、施設の復旧は相当経費が掛かる、、、今はまだどれもめどが立っていない状況でしょう。
5年前の関東大雪の時はオランダ産の球根がようやく植え始めるころ。
キャンセルを受け入れられる余裕が世界中の農家にいくらかづつはあったころ。
これからは冬作、植えるのは長期抑制球根、もしくは南半球産。
すべてハウス栽培の冬作の時期に球根を引き受けるキャパはもう無いのではないかとと思われる。
球根生産農家から集荷業者、輸出販売業者、輸入販売業者、JA等中間業者、切り花生産農家、JA等販売中継局、流通、市場、花商、、、
すべてが微妙な数量バランスを取り合いながら業界は成立する。
5年前の関東大雪から5歳大人になっているはず。何かチーム力で助けてやれるものが無いのか考えたい。
ちなみにうちの台風被害はこんなのが何本かあるだけでした。前回のほうがひどかった。黙ってたけど。

そんな時にお客様。前新潟県知事、泉田裕彦衆議院議員来訪。
5年前の関東大雪害の時にはいち早く除雪隊を派遣して話題になった前県知事さん。
ずっと陳情している集荷場上手の増沢川の治水対策の現地を見ていただいた。

1975年に今のところに集荷場が出来てから36年間、洪水に見舞われることはなかった。
それが2011年の新潟福島豪雨で川があふれて浸水。2017年には50年に1回の大雨が月に2回も降ってまた泥の海。
たった6年おきに洪水に飲まれているのだ。
雨の降り方が昔とは違う。
山の木は薪が必要なくなってからどんどん成長して雪を受け止めるため斜面が崩れやすくなっている。
崩れる時は大きな木の根株ごとなのですぐ川をせき止めて水害を助長をする。
あふれた川の下流には必ず町がある。さらに下流には都市がある。大都市はほとんど河口付近にある。
治水対策は山地だけの問題ではない。

堤防が決壊すると田は遊水池となって下流の都市を洪水から救うのだそうだ。でも泣くのは百姓だ。
上流が下流を守っていることを忘れないでほしい。
災害があるとつい自分のところは大丈夫だったと安心してしまうが、産業も国土もすべてチームで補える方法を考えねば、、、ブツブツ、、、
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