埼玉銘菓十万石饅頭の水城公園前店。年始の挨拶に和菓子の土産を買おうと多くのお客が早くから並んでいる。1年365日休みなく営業することはお客にとって本当に便利なことだ。必要なものがいつでも買える。CVならば365日に24時間というフルタイムがついて、所謂年中無休。いつからこういう時代になったのだろう。
働き方改革の名のもとに、こうした営業を取りやめる動きも出てきている。正月元旦、或は2日まで休むスーパーマーケットも出てきている。お客のニーズに応えるのか、働く従業員の福利を優先するのか、経営者の判断のしどころだ。ひと昔の金融業界であれば横並びを重視し、営業日や時間は全く一緒であったが、規制緩和とオンライン化進み、窓口の開業時間も差別化されてしまった。
元々店舗数が多く、競争の激しい食品販売業界にとっては営業日、営業時間の差別化は顧客のためというより、売り上げを伸ばすためと損益分岐の関係で経営者が判断するものだと思う。店を開けて採算が取れる時間帯がどれだけあるのか、また何時まで開けることが人件費との関係上最も効率的であるか判断しているのだ。本来チェーン店であればすべて同じ時間の営業とするのが定石だが、商圏人口や年齢層によって店舗によって営業時間を変えていくことの方が効率的な面が多い。
年末年始営業時間も変更している。要するに需要が無く採算が取れなければ店の営業は成り立たないのだ。
労働人口減少によって人手不足が叫ばれている。どんなに条件を上げても現場で働く人が集まらないのだ。平成の次の時代、これまでの様にいつでもどこでも自由にものが手に入れられる時代が続くのか、有人店舗がなくなり店舗の無人化が進むのか、インターネットによる宅配サービスがさらに進むのか、小売業にとって大きな転換点はすぐそこまで迫っている。