緊急事態宣言が明け、ようやく小中学校も再開されました。コロナウィルスの感染状況についてはまだまだ予断を許さない状況ではありますが、日常生活が少しづつ戻ることを願います。
これまで経験したことのない事態(少なくとも今の世代において)ですので、「新しい生活様式」が提案されました。密を避ける、ソーシャルディスタンスを確保する、換気を徹底する、人との交わりを制限する、マスクの常時着用など、これまでとは景色の違う日常が始まったと言えるでしょう。
学校生活においても、教育の格差の問題から9月入学の是非が議論されましたが、拙速な移行はできないとして少なくとも来年度までの実施はされないことが表明されました。「多くの外国では」「世界標準で言えば」といった議論の観点から制度を変えることにあまり意味はないようです。
学校の再開は、親にとってもその生活リズムを保つ上で非常に重要です。約三か月間、学校の無い毎日は実際大変でした。ただ非常に貴重な時間でもあったと思います。乳幼児期を終えてから、これほど長い時間子供と自宅で一緒にいる機会はこれまでありませんでした。三度の食事を用意し、遊び相手となり、学習の様子を確認し、先の見えない中で平凡な毎日ではありますが、重ねてきた会話の中には笑いあり、躾あり、将来への展望など様々でした。
ありきたりではありますが、夫婦そろって仕事の日には、お昼ご飯にお弁当を用意して出勤しました。手間はかかりますが、給食のありがたみを感じながら、最低限このくらいは用意しようと三か月続けていました。
どんな生活であっても食べていかねばならない。だから人として大事なことは食べる術を身につけること。政治の役割は多くの人が争わずに食べていける仕組みを作ること。
ウィルスに打ち勝った証として、来年には完全な形で世界の祭典を日本で開催する。空絵ごとのようです。
ウィルスに打ち勝つのではなく、ウィルスと隣り合わせで生きていく。そんな日常が続いていくのでしょうか。