皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

草刈りの極意

2024-09-03 14:11:35 |  久伊豆大雷神社


台風の影響もあって今年は雨が多い。TVの情報によれば東京の8月までの降水量は年間平均降水量を既に超えるそうだ。
高温多湿になると人の動きは鈍るが草の伸びは早い。
境内地、特に社殿西側の土地は昔水路だったこともあり、気がつくと草丈も膝上を超えてしまう。こうなると除草剤だけでは間に合わず、一旦刈払い機を入れて短くしてから薬剤を撒いている。都会の神社でコンクリートで固めた敷地が羨ましく思う。

参道の土の部分もあっといふ間に草だらけとなり、除草の手間が常にかかる。

一方で時期遅れに撒いた朝顔の花が綺麗に咲いている。ここ5年ほど境内と自宅を別ける垣根に朝顔の種を撒いている。
朝顔に釣瓶とられてもらい水
手水舎周りに蓮を生けてからというもの、こうした自然の中にある水のありがたさを一層感じるようになった。

どんなに科学技術が発達し身の回りが便利になったとしても、生物の活動は自然に働きかけ何かを生み出すことでしかないらしい。
人間以外はその働きかけが、自然の循環システムの中に取り込まれ、連鎖することで多くの種を生み長い歴史を刻んで来たという。
人間の進化だけが、その過程で自然由来でないものを多く生み出し、その生態を崩していくのだとすれば、それはまた終わりの始まりでしかないのかもしれない。
全てコンクリートで固めた世界よりも、草が生え、蛙の寄り付く社がいい。いつしかまた自然に帰れるように。





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