日本の治安の良さを示す指標の一つとして自販機(自動販売機)の豊富なことがあげられる。飲料を中心に様々な商品が無人の自動販売機で売られている。生卵など生鮮品もあれば一時期おでんの缶詰などが話題になった(天狗缶詰のこてんぐ缶)
最近では冷凍の餃子が話題になっている。「行田の餃子」と銘打ってご当地名産となるよう頑張っているようだ。昨年駅前に自動販売機も設置され、観光客はもちろん、駅を利用する地元の人々にも認知されてきているようだ。また新聞の地元欄にも何度か取り上げられている。
今日夜間に初めて自販機を見ながら買おうか買うまいか考えていたところ、すでに夕食の準備も済ませていたためか購入は次回に持ち越してしまった。もちろん買ってみたいという気持ちもあったが、もう一つ購入に踏み切れなかったことの理由に商品そのもののに姿が見えなかったことがあげられる。冷凍の商品の都合もあるのだろうが、自販機のメニューには商品イメージが表示されてはいるが、商品そのものの姿を見ることはできない。
商品販売理論の原則の一つに「陳列の三原則」がある。小売店の経営の基本は商品を求めて来店する顧客に対して、足を止めて商品を購入してもらうという常にシンプルなもの。主役は商品であり、価格や鮮度、値打ち感を伝えるための技術が「陳列」である。
「陳列の三原則」とは
①見やすい
②取りやすい
③選びやすい
の三つでいたって単純で明快だ。
①見やすいでいえば人の最も見やすい位置は目線より20度下がった高さといい、最も手に取りやすい部分でもある。スーパーではこの高さをゴールデンラインと呼び、その上下10度、20度をゴールデンゾーンと呼ぶ。②取りやすさ③選びやすさについては日本人の標準的な体系の人が手の届く範囲をさし、③選びやすさについては、商品を分類し価格や内容を分かりやすく表示することである。
翻って駅前の冷凍餃子の自販機表示は残念ながら現物が見えない、いわゆるイメージPOPでの表示。特に初見の人にとっては非常に購入しずらい形態だと思う。袋や形態が表示しずらいとすれば、現物の写真の表示が欲しい。あくまで主役は商品そのものだから。
行田にはフライ、ゼリーフライという二大フードソールが根付いている。新たな取り組みで「行田の餃子」というのもとても面白く素晴らしい取り組みだと思う。
次回は思い切って商品イメージを膨らまし、「行田の餃子」の購入ボタンを押してみたいと思っている。