ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

「舞いあがれ!」、早くも名作の予感。

2022-10-07 19:26:59 | エンタメ

私は平日毎朝NHK-BSプレミアムで7:15から再放送の朝ドラ、7:30から現在放送予定の朝ドラの早出しを必ず観てから出勤するのだが、今週から始まった「舞いあがれ!」が早くも名作の予感だ。

今年の上半期は再放送が「芋たこなんきん」、新作が「ちむどんどん」でヒジョーに対照的だった。「芋たこ」は以前書いたようにとにかく素晴らしかったが「ちむどんどん」は「純と愛」「まれ」を凌ぐ問題作だった。あれだけヒロインが思いつきで行動し周りを巻き込んでドタバタ、兄も夫もクズで物語の辻褄は合わず、取ってつけたようなトラブルに反社会的勢力を出すようなひどいドラマだった。

下半期は再放送が1981年の「本日も晴天なり」だが、いわゆる昔の朝ドラで正直退屈だ。朝ドラは時計代わりに観ている人が多い事から「画面を観なくてもストーリーがわかるように」という配慮でセリフがとにかく説明口調。ヒロインの原日出子のデビュー作だが年を重ねてふくよかになり色香を放つはるか昔であり、特段目を引くような存在でもない。強いて言えば、津川雅彦扮する父親がとにかく融通の利かないステレオタイプの江戸っ子に設定されているのがオモロいぐらいだ(笑)。

話を戻して、今週から始まった「舞いあがれ!」。
舞台は「ものづくりの街」東大阪。父が高橋克典、母が永作博美。ヒロイン・舞は病弱設定で、治すには環境を変えるのが必要と母の故郷である長崎・五島列島に祖母・高畑淳子と暮らす事になるのだが、この高畑淳子の芝居がとにかく素晴らしい。個人的には「あまちゃん」の夏ばっぱこと宮本信子と双璧だ。
母は駆け落ち婚で実家に顔向け出来ず、五島への帰省をためらっていたが勇気を出して舞を連れ帰る。しかし母の表情は舞にも祖母にも伝わってしまっており、祖母は
「オマエは(東大阪に)帰れ。舞と離れて暮らせ。舞はオマエの顔色ばっかり見とる」。
そして舞も、
「おかあちゃん、私といたらしんどそう…」
このセリフに、今朝の私は目頭が熱くなった。決して「ちむどんどん」では描かれなかった繊細さだ。

舞は大学で人力飛行機作りに挑戦し、最終的には航空学校でパイロットを目指すそうだが、成長する舞を見守る祖母の存在がとにかく大きいそうな。
高畑淳子は
「台本を読んでて、気がつくと横にティッシュの山が出来ている」
ほど号泣したそうだが、果たして舞の人生にどれほど大きな影響を及ぼすセリフが待っているのか。楽しみでならない…