昨夜から今朝にかけて、近畿地方も「10年に一度の」寒波が襲来し、交通網に
影響が出た。
JR西日本は、台風ですっかり味をしめたのか、前日から予告運休する気満々だった。
明けて、今朝。京都市内は12cmの積雪。
滅多に積もらない我が宇治でも、5cmほど積もった。
JR西日本のTwitterも、朝からこの調子。
大阪環状線などを除くと、近郊ほぼ全ての路線が運休。
この状態は、正午を過ぎても続いた。
私も昨夜は琵琶湖線〜京都線〜神戸線がボロボロだったので早々に見切りをつけ、天王寺〜奈良〜宇治のルートでの帰宅を試みたのだが、私が大和路線に乗ったあたりで
「奈良線内の踏切で車が立ち往生、復旧の見通し立たず」
の情報が飛び込み、結局JR奈良駅から吹雪の中を近鉄新大宮駅まで15分歩き、近鉄で帰宅した。
しかしその頃琵琶湖線〜京都線では、全国ニュウスになるほど悲惨な事態が起きていた。
満員の電車が何本も5時間あまりも動けず、結局最寄りの駅まで線路の上を歩いて避難、体調を崩した人も多く出た。
満員ならトイレのある車両への移動もままならず、そのつらさは想像を絶しただろう。
乗り合わせてしまった方には、心からお見舞い申し上げる。
その後その電車に乗り合わた人がSNSに次々とコメントや車内の様子の動画を投稿し、実態が明らかになってきたのだがその中で胸の痛む車内放送があった。
車掌は
「ここ(道中)で皆様に降車いただいて徒歩で避難していただけるよう本部と連絡を取りましたが、本部の許可が下りませんでした。ここで皆様に降りていただくと、我々が罰せられてしまいますので、降りていただく事が出来ません」
と、苦しい弁明をしていたそうな。
緊急時に人命救助のための超法規的措置を取って罰せられるなら、JRはあの福知山線脱線事故からの学びが足りないのではないか。
目的は安全に乗客を運ぶ事であり、そのために決まりを守るべきは守り、必要に応じて破るべきは破るべきと考えるのは、シロウト考えに過ぎるだろうか。
「規則を破ると処分されるから」
と速度を出しすぎて事故に至ったのが福知山線で、雪の中を何時間もカンヅメにさせられたのが昨夜である。
あれから18年経とうとしているが、日勤教育を恐れるJR西日本の体質は変わっていなかったように思えるのが残念である…