花の四日市スワマエ商店街

四日市の水谷仏具店です 譚

釜山旅行記

2005年05月29日 | おいらの商店街
 本日は試食会の日。スワマエプラザを田中さんに開放して「韓屋」を6月にオープンさせる。本格的な石焼ビビンバが500円で食べられるお店である。
 昨日は遅くまで準備が進んでいた。中を覗くと、大家さんがガスと水道の配管作業をしていた。大家さんは米穀店でプロパンの配達もする。その関係で仕事を頼まれたらしい。
「今日の夕方仕事を依頼されたんや。毎度のことですわ」とおっしゃって、突貫工事に余念がない。
 石焼ビビンバには思い出がある。十年ほど前、友人と韓国の釜山へ旅行したときのことだ。夜遅くまで賑わう繁華街を散策していて、おなかがすいてきたので一軒の食堂へ入った。昔懐かしい大衆食堂の雰囲気がある店。テーブルに座るとおばさんが水を持ってきた。何かしゃべっている。私はおばさんの手を引いて表のサンプルのところまで連れて行き、これ!と指を刺した。それが石焼ビビンバだった、らしい。
 おばさんは話しても無駄!といった表情で無言のまま店の中へ入っていった。
 友人と偽ブランドの品を如何に安く買うかの話をしていると、おばさんがジュジュウに焼けたどんぶりをドンと二つテーブルに置いた。二人で上に乗った具をちびちびと摘まみながらビールを飲もうとすると、もう!しょうがないわねぇといった表情で二人のところへ来て、私の持っていたスプーンをつかみ、どんぶりの中をぐちゃぐちゃにかき回し始めた。
 「なにすんねん!」とあっけに取られている二人を尻目に、ニッと笑ってまた奥へ入っていく。そうかこれはこうやって食うんか。ビビンバのビの字も知らない二人であった。
 夜の釜山は活気にあふれていた。煌々と明かりのついた店、雑然と道路に並ぶちょっといかがわしい露店、混雑する映画館、毎日が昔懐かしいお祭りのようだ。
安い玩具や雑貨を山のように買って、二日酔いのまま、荷物と格闘しながら帰路についた。何で別便で送っとかんだやろ?今もってようわからん、アルコール漬けの二人だった。
試食会はこれから。ビビンバをぐちゃぐちゃにかき混ぜて、焼酎茶漬けといこうか。