花の四日市スワマエ商店街

四日市の水谷仏具店です 譚

喪中ハガキ顛末記

2005年12月14日 | わたくしごと、つまり個人的なこと
年末になると喪中のハガキが出回る。新年のご挨拶を控えさせていただきます・・というやつだ。
かげさまで、知り合いからお知らせをいただいたと言って、お客様が進物線香を買いにみえる。オイラのところも、この1月にお袋を亡くしているからハガキを出したら、昨日も御仏前を持って来ていただいた方があった。
Kさんもかなりご高齢でいろいろとお話していかれた。白内障の手術を先日されたということだ。顕微鏡を見ながら角膜をめくり水晶体を取り替えるそうだ。麻酔も要らない簡単な手術で、片目だけではかえって見づらくなるので、日を変えて片方ずつ行った。
回目は緊張のあまり、少しも痛みは感じなかったが、2回目は痛かった。先生痛くないとおっしゃったのに2回目は大変だった、なぜか?と聞くと、緊張していると痛くない。そんなものだとの答えが返ってきたそうだ。長すぎる緊張は体に悪いが、適度な緊張は必要なのだろう。
魔に犯されながらもKさんは150歳まで生きたいとおっしゃる。でもねえKさん、あまり長生きするのも大変ですよと話した。友人や孫が先に亡くなっていくのを見届けるのもつらいことだ。
っぱのフレディ」という絵本を以前読んだ。変化は自然の摂理で、生まれ、生き、死ぬことは当然の流れだ。満足な人生を送るためには、精一杯生きて人に尽くし、喜びのうちに次の変化を迎えよう。そんな内容だったと思う。人に尽くす、というところが難しい。
は御仏前を届けに知り合いのMさんをうかがった。Mさんは10月に弟さんを亡くされている。オイラが小さい頃よくかわいがってもらった。会うや否や「武ちゃん、年取ったなあ」と頭を見ておっしゃる。毎日見てるとそうでもないですよ、とオイラは苦笑い。そう言うご当人も長い髪の毛にマダラ禿だ。お互い頭を見ながらのご挨拶になった。
Mさんはあまり仕事好きでないタイプで、事業の大半を弟さんに押し付けていた。病状が出てわずか2ヶ月だった。おかげで仕事の段取りが分からず悪戦苦闘の年末を迎えてみえるらしい。
れはMさん、罰ですよと、やんわり禿のご挨拶のお返しをしておいた。