「悪代官のような顔」と評された政治家が、
「親からもらった顔に文句をつけやがって」
と怒ったそうだ。
「親の顔がみたい」と言われなかっただけマシなのに。
こういう時、政治家氏はどう答えるべきか。
「おいおい、おれはまだ四十前なんだぜ」
新聞やテレビの記者団はドッと笑うはずだ。笑わなかったら・・・・いささかシラケるが、リンカーンの名セリフを思い出してもらおう。「四十を過ぎた男は自分の顔に責任がある」
「いや、じつは若いころは誠実そうな顔立ちの美少年だったのだ」
と驚かせてもよい。
向こうはむろん信用しないにちがいないが、政治家的強引さで押し切ればよい。
当然、
「それなら、どうしてここまで面変わりしたんですか?」
と訊かれるだろう。ここで、ニヤリと笑って、こう答えればいいのだ。
「よくわからないが、低俗テレビを見過ぎたせいじゃないかな」
□丸谷才一『どこ吹く風』、講談社、1997)の「面貌の問題」
↓クリック、プリーズ。↓
「親からもらった顔に文句をつけやがって」
と怒ったそうだ。
「親の顔がみたい」と言われなかっただけマシなのに。
こういう時、政治家氏はどう答えるべきか。
「おいおい、おれはまだ四十前なんだぜ」
新聞やテレビの記者団はドッと笑うはずだ。笑わなかったら・・・・いささかシラケるが、リンカーンの名セリフを思い出してもらおう。「四十を過ぎた男は自分の顔に責任がある」
「いや、じつは若いころは誠実そうな顔立ちの美少年だったのだ」
と驚かせてもよい。
向こうはむろん信用しないにちがいないが、政治家的強引さで押し切ればよい。
当然、
「それなら、どうしてここまで面変わりしたんですか?」
と訊かれるだろう。ここで、ニヤリと笑って、こう答えればいいのだ。
「よくわからないが、低俗テレビを見過ぎたせいじゃないかな」
□丸谷才一『どこ吹く風』、講談社、1997)の「面貌の問題」
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