語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【丸谷才一】記者会見が下手くそな政治家 ~顔の問題~

2018年01月05日 | ●丸谷才一
 「悪代官のような顔」と評された政治家が、
 「親からもらった顔に文句をつけやがって」
と怒ったそうだ。
 「親の顔がみたい」と言われなかっただけマシなのに。

 こういう時、政治家氏はどう答えるべきか。
 「おいおい、おれはまだ四十前なんだぜ」
 新聞やテレビの記者団はドッと笑うはずだ。笑わなかったら・・・・いささかシラケるが、リンカーンの名セリフを思い出してもらおう。「四十を過ぎた男は自分の顔に責任がある」

 「いや、じつは若いころは誠実そうな顔立ちの美少年だったのだ」
と驚かせてもよい。
 向こうはむろん信用しないにちがいないが、政治家的強引さで押し切ればよい。
 当然、
 「それなら、どうしてここまで面変わりしたんですか?」
と訊かれるだろう。ここで、ニヤリと笑って、こう答えればいいのだ。
 「よくわからないが、低俗テレビを見過ぎたせいじゃないかな」

□丸谷才一『どこ吹く風』、講談社、1997)の「面貌の問題」
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