カルテ番号 り・1(36)
静は祖母を思い出しながら言った。
「どうして不幸になるのでしょうか?」
院長は言葉を選びながら話した。
「依頼する人が負の氣を背負って頼るからです。
占い師は、その負を浄化しているわけではないのです。
一応能力がある、と仮定しての占い師ですが・・・
浄化、つまり調和しないで、別の道を提示するのです。
そうですねぇ・・・身体に例えれば、病を治さずに、痛み止めだけをする。
本来の痛み止めの使い方。
痛みを止めている間に、元の病を治す行為があればいいのです。
ところが、依頼者も目の前の一時の満足で終わらせてしまう。
負の氣は、依頼者と占い師の両方に残ったままなのです。
しかも、占い師側は、多くの負を次々に背負う。
これで不幸にならないわけがありません」
確かに、あれほど他人の為に尽くした祖母の最後は厳しかった。
どうして?神様、どうして?と思った。
院長は静かに話を続けた。
「決して占い師側が悪いわけではないのですが・・・
仕組みと、浄化の方法を知らないのです。
知っていても、多くの負を背負う現実。
依頼側も大元を治すつもりが無い事。
だから、依頼者は、問題が起こる度に依頼するようになる。
結局、依頼者の為にならないのです」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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