水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」
カルテ番号 ね・5(16)
気がつくと、根本拓也は肩と首が軽くなっていた。
院長は肩にも首にも触っていない。
「先生、肩と首が楽になっています。
触ってもいないのに、どうしてですか?」
「肩や首に問題がないから触らなかったのですが、人によっては触るときもありますよ。
触られると安心して、力を抜いてくれる人。
あるいは、触られないと不安になる人など。
私の仕事は、私も相手も肩の力を抜くことですから・・・」
その流れから根本拓也は院長に訊ねた。
「その厄介なモノに対応する方法を教えてくれますか?
もちろん、気功は出来ません。
それも、自分で見つけなければなりませんか?」
院長は笑った。
「人の生き方として、何でも自分で切り開くタイプもいます。
そういう生き方を指導する人もいます。
人生は自分の手で勝ち取るのだ、とか。
ですが私は根性無しですので、根性無しの味方です。
わからない事は訊いてみるのが楽です。
ですが、それが自分に適っている、あるいは正しい方法かどうかは不明です。
教えてもらうのはいいのですが、確かめるのは自分なのです」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
10月17日(金)BS日テレ夜7時「イチオシ2泊3日の旅」に気功場面でちょっと出演しています
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 ね・5(15)
院長はゆっくりとした言葉で言った。
「いつも体調を良い状態にしてこそ、能力が充分に発揮できる。
その姿勢がプロだと思います。
ならば、これからは厄介なモノの影響があることを知って下さい。
そして、それに対処していくのが、プロとしての姿勢になります」
根本拓也は、まだまだ自分が甘かったことを知った。
一般常識だけではプロとはいえない、と判っていた。
常識の範囲なら、誰でもできる。
そこから世界を広げてこそ、プロフェッショナルなのだ。
そして、同時に自分はツイているとも思った。
これで、この先、そういうモノに対しても視野にいれていける。
ただし、まだ具体的な対処の仕方がわからない。
「まだまだ、僕は甘かったということですね」
「いえいえ、知らないのは甘さではありません。
甘いのは、知る機会を逃してしまう事。
あるいは、知っても、それを活かさないことでしょう」
なるほど。肝に命じておこう。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
10月17日(金)BS日テレ夜7時「イチオシ2泊3日の旅」に気功場面でちょっと出演しています
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 ね・5(14)
「よく野球選手などで、プロの価値は年俸だ、という人もいますね。
先生はプロと稼ぎの関係をどう考えていますか?」
院長は笑った。
「人の考えはそれぞれですから、何を言ってもいいでしょう。
ただ、稼ぐ金額でプロの価値が決まると思っている人は稼いでいる人のセリフです。
その人以上の技術、人柄、能力があっても僅かな金額しか稼げない人もいます。
そして、仕事の能力はほとんど無くても、口先と人とのパイプで稼ぐ人もいます。
極端な例なら、身内、親族ということで優遇されて高いポストと給料を貰う人もいます。
プロと金額は、まったく関連していないのです。
土俵の中に地位もお金もある、というのは実力で決まる格闘技の世界です。
が、先ほども言いましたように、実力とプロ意識は別な次元の話です」
根本拓也は院長に言った。
「僕も先生と同意見です。
先ほどの、プロの姿勢で大切な事は、僕は健康だと思っています。
仕事内容でプロでいられる期間は違うと思いますが、出来る限り長くしたいのです」
「やはり根本さんはしっかりしたプロですね。
私もプロである限り、自分の体調管理は最優先だと思っています」
根本拓也はいろいろな人から褒められる。
それは若くして店を成功させているからだろう。
店を失敗させれば、同じ人が逆の言葉を言うことも知っている。
だから、院長のような姿勢を褒められるのは、とても嬉しいと感じた。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
10月17日(金)BS日テレ夜7時「イチオシ2泊3日の旅」に気功場面でちょっと出演しています
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 ね・5(13)
こういう立場の人からの意見だ。
今までの自分の世界からの見識とは違うだろう。
それがそのまま通用するかどうかは判らないが、幅広い見識にはなるだろう。
根本拓也は自分と違う意見でも、知識の一部として否定しない。
その姿勢がスタッフや同業者から一目置かれる理由の一つだ。
院長はしずかに話し出した。
「まず、プロの姿勢で大切なのは何だと思いますか?」
根本拓也は先ほどのプロの定義を院長に訊いてみたくなった。
「先生、その前に先生はプロというのをどう定義しているのですか?」
「一言でいえば、存在を懸けているか、否かでしょうね。
プロとしての仕事というのは技術内容であって、それは別な要素です。
つまり、素人でも素晴らしい技を持っている人は多数います。
プロスポーツ界などそうですね。
元々の才能が凄ければ、プロでなくても世界一も沢山います。
オリンピックなどがそうですね」
その答えに根本拓也は納得した。
そうなのだ。
自分の存在をその仕事にかけているか、どうかなのだ。
プロが敵わないような天才の才能があっても、それだけではプロではない。
また人を集められる魅力だけでもプロではない。
パンダはプロといえない。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
10月17日(金)BS日テレ夜7時「イチオシ2泊3日の旅」に気功場面でちょっと出演しています
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 ね・5(13)
霊が人に影響される?
そういう考え方もあるのか?
院長は話を続けた。
「霊のことは、興味があれば後で説明しますが、それも含めての影響と思って下さい。
さて、原因の話をしましょう。
根本さんは自分の仕事に対して、自分はプロだと思っていますか?」
これは厳しい質問になりそうだ、と根本拓也は思った。
「技術には到達点がありませんから常に勉強です。
でも、スタッフの教育や経営を含めてプロだと意識しています」
そう答えたが、本当はプロの定義が自分の中でハッキリしていない。
これは、もう一度しっかり考えてみる必要がある。
院長は頷いて、言った。
「では、プロとして少し厳しく話しますね。
とても大切な事です。
もちろん私は美容師のことはわかりません。
技術的や経営的な事は何も話せません。
それでも人と接触するプロにとっては重要な事です」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
10月17日(金)BS日テレ夜7時「イチオシ2泊3日の旅」に気功場面でちょっと出演しています
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 ね・5(12)
院長は少し真面目な顔をした。
「さて、話を戻しましょう。
根本さんは、お客さんに直に接する仕事をしています。
同調の影響は直に接触するほど強くなります。
この場合は、厄介の影響という意味です。
もちろん、お客さんの望む心に同調しようとしています。
決して厄介に同調しているわけではないのですが、同調すると通路が開かれます。
そこを通って、お客さんの背負っている厄介の一部が流れ込むわけです」
根本拓也も真面目な顔をして言った。
「それは、霊ですか?
信じないわけではないですが、僕には無縁だと思っていました」
院長はまたしても困ったような顔をした。
「多くの皆さんの霊のイメージが貧困なので、説明が困るのですが・・・。
広い意味では、本人以外の意識ある霊の影響も含まれます。
ですが、そういうのは少ないと思って下さい。
本人の意識の方が通常の霊よりも、ずっと強いものなのです。
むしろ、その人が作り上げた意識の塊のようなものでしょう」
根本拓也は何でも霊のせいにする人を信用しない。
この院長は、霊も認めているが、もっと広く説明してくれる。
「それは、お客様の心の中のモノですよね。
それなのに、他の人にも影響するのですか?」
「心の中で作り上げたモノです。
通常の心の様々な意識ではないのです。
それが、先ほどの霊などにも影響するのです。
霊が影響するのではなく、霊が影響されてしまうのです」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
10月17日(金)BS日テレ夜7時「イチオシ2泊3日の旅」に気功場面でちょっと出演しています
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 ね・5(11)
院長は、根本拓也の頭側から頭部に指を触れて、
「少し厳しい言い方になるかもしれません」と言った。
「僕は厳しく言われる方が有り難いです。
直せるところは、早めに対処したいのです」
その言葉を聞いて、院長は笑った。
「根本さんは、ずいぶんしっかりしていますね。
私が根本さんの年齢頃は、人生の計画など考えもしませんでした。
それは今も同じようなものですが・・・」
院長は少し黙って、言葉を探しているようだった。
「人社会だけではなく、この世には厄介なモノが沢山あります。
厄介もいろいろですが、一応、生命に害を為すモノと限定しておきましょう。
表に出るか、出ないか問わないなら、それは人の中にも普通に、存在しています」
「それは心の中という意味ですか?」
「心の中にも、肉体の中にも、肉体の外にも、です」
?・・・難しい話なのか?
根本拓也の顔を見て、
「詳しい話はいずれ、にして、厄介なモノは普通に人が持っていると思って下さい」
と言った。
「そして、社会は人と人が出会い、接して成り立っています。
協力したり、反発したりしても、関わり合いがあって成り立っています。
関わるということは、程度の差はありますが、同調しているわけです。
協力だけでなく、反発するのも同調しているから、というわけです。
同調しない場合は、無関心とか無縁とかになります」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
10月17日(金)BS日テレ夜7時「イチオシ2泊3日の旅」に気功場面でちょっと出演しています
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 ね・5(10)
院長は穏やかに言った。
「相手の気持ちを出来るだけ正確に読む、あるいは近づく。
それは、相手の気持ちに同調していくということです」
根本拓也は黙って頷いた。
「相手の気持ちといっても、美容院に求めるものを読もうとしているわけです。
ですが、気持ちに同調しようとすると、それ以外の気持ちにも同調してしまうのです。
心が読める、というのではないのですが、近づいてしまうのです」
根本拓也はどうやら院長が原因を教えてくれているらしい事に気づいた。
「誰でも生きている限り、様々なものを背負っています。
お客さんも様々なものを背負っています。
そして、中にはかなり厄介なモノを背負っている場合があります。
そして、時に、その厄介なモノと同調してしまう場合があるのです。
特に相手の身体に接触する仕事の場合は、その割合が高くなるのです」
ここで根本拓也は、院長が腕と肩の原因はお客からだと言っていると思った。
「では、原因はお客さんなのですね」
「違います」
?・・・今お客が厄介なモノを背負っていると言っていたのに?
院長は少し困ったような顔をした。
「厄介なモノは誰でも持っているのですよ。
原因は厄介なモノではなく、同調した事でもありません」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
10月17日(金)BS日テレ夜7時「イチオシ2泊3日の旅」に気功場面でちょっと出演しています
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 ね・5(9)
まだ服の上から腹部を触っただけだ。
肩も腕も触っていない。
といっても院長がデタラメを言っているわけでもなさそうだ。
何故言い切れるのだろうか?
根本拓也は、このやり取りだけで、とても興味を持ってしまった。
「他の原因とは、何ですか?」
院長はそれに答えず、逆に根本拓也に質問してきた。
「根本さんは美容師とのことですが、どんな気持ちでお客さんに接していますか?」
根本拓也は院長の質問の意図が解らない。
だから、どう答えたらいいのか迷った。
お客の要望に忠実に応えられるように。
店として、次につながるように。
スタッフの見本となり、教育の一場面として。
黙っている根本拓也を見て、院長は言った。
「質問が漠然として、答え難いですよね。
では、別の言い方にしますね。
お客に接する時、相手の気持ちを読みますか?」
「当然です。そうでなければ仕事になりません」
何だ、当たり前の質問だったのか。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
10月17日(金)BS日テレ夜7時「イチオシ2泊3日の旅」に気功場面でちょっと出演しています
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
カルテ番号 ね・5(8)
治療院は山の中にあった。
根本拓也のような経営的センスのある目から見ると、ここにあるのが間違いだ。
観光客目的の店ならいいだろうが、治療院は場違いだ。
治療院経営として、何も考えていないことが判る。
だからこそ、本来の能力が期待できる。
あるいは、単なるダメ人間かもしれない。
院長を一目みて、根本拓也は解からなくなった。
まだ33歳とはいえ、15年ほど人ばかり見てきた。
リピーターを増やせるか否かが美容院の経営でもある。
人をある程度判断できなければ店を繁盛させるのは難しい。
そういう意味では、根本拓也は人を見る自信があった。
ところが、この院長は解らない。
簡単な記入をして、マットに横たわる。
気功治療をしながら話を聞くという。
早速訊ねてみた。
「ストレッチやマッサージはしているのですが、少しも良くなりません。
やはり使いすぎでしょうか?」
院長はほとんど診ることなしに答えた。
「他の原因ですね。筋肉などは上手くケアしているようですよ」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
10月17日(金)BS日テレ夜7時「イチオシ2泊3日の旅」に気功場面でちょっと出演しています
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)