タカちゃんの絵日記

何気ない日々の感動を、スケッチと好きな音楽と、そして野鳥写真を。。。

「花もなくしげれる 草の桔梗こそ いつの時世に花の咲らむ」

2013-07-04 | その他

桔梗(キキョウ)の花が毎年、前庭の片隅に一株だけ沢山の花を着けますが、今年

は玄関先のアプローチ脇にも、ほんの一枝(一輪)咲いていました。

薄紫の高貴な色の上品な花ですが、もともとが野に咲く花なので、人知れず「慎まし

やかに咲ている」と言うところでしょうか。

「万葉集」に出て来る朝貌の花(あさがお)は、桔梗だとする説がありますが、「源氏

語」には、

~心細き住まいのつれづれなれど、住みつきたる人びとは、ものきよげにをかしうし

 て、垣ほにゑたる撫子もおもしろく、女郎花<桔梗>など咲きはじめたるに・・・~

と詠われ、「朝顔」と「桔梗」は、はっきりと区別されています。

この桔梗(キキョウ)の花、古くから短歌・絵巻(物語)、句などに良く登場しています。

そう言えば以前に見た、源氏物語の作者紫式部の旧邸跡、京都「虜山寺」の桔梗

庭(以前、UP済み)も、今頃がちょうど見頃ではないでしょうか?

しかし・・・この桔梗の花には、哀しい伝説も残されています・・・

佐倉市・将門町に伝わる「桔梗塚」は、先頃まで某局の大河ドラマ「平将門」の、愛

の墓であるとされ、伝説では「桔梗」の裏切りによって将門が討たれたため、この

地では桔梗の花は咲かない、との言い伝えが今も残されている様です。(桔梗塚伝

説は各地残されてはいますが・・・)

因みにこの伝承塚には、

「花もなくしげれる 草の桔梗こそ いつの時世に花の咲らむ」と記されており・・・何

れにしても、いつの世にも花々は人々の生活に深く溶け込み、歴史を残している様

です。

          ~今日も良い一日であります様に~