昨夜、何気なく何時もの通りTVを付けると、『チェ・ゲバラ』の生涯を放送しており、見
入ってしまった。
フィデル・カストロと共に、キューバ革命を成し遂げた、あの革命家(戦士)ゲバラであ
る。
TV観賞後、以前(2000年頃)買い求めた、「ロシナンテの肋(馬のあばら)」戸井十
月著を引っ張り出して読み返して見た。
ゲバラは、長髪・髭面にベレー帽の革命家の、この写真が格好良くて、今もファンが
多い様であるが、彼の苦難に満ちた革命家としての、生涯を知る人は以外に少ない
うである。
ゲバラは、アルゼンチンに生まれ、医師の国家試験に合格し、将来が約束されていた
身でありながら、ラテン・アメリカをよく見、よく知りたいと放浪の旅に出て行く。
フィデル・カストロとの出会いがあり、独裁、圧政に苦しむ、キューバの人々を解放す
るために、葛藤しながらも「右手にメス、左手に武器」を持ち、ただただ、「人々を愛す
る気持ちと情熱・信念」に従い革命・解放の戦いを成し遂げて行く。
革命後の新政権下で、実質的に権力を掌握したカストロとゲバラは、既存の資本主
義でも社会主義でもない国家の在り様を模索していく。
しかし、真の解放改革を進める過程で、カストロとの考え方に次第に溝が生まれ、遂
にカストロに別れを告げ、ゲバラはラテンアメリカ全体の革命、解放のために、
「私は、再びロシナンテの肋を自分の踵に感じています。 楯を携えた私は、再び旅に
出ます。」と、両親に手紙を残して旅に出る。
そして、その戦いの最中(さなか)、ボリビアの地で、39歳の若さで処刑される。
死後30年(1997年)経って、遺族の住むキューバに英雄として「帰国」している。
革命家・政治家・哲学者・医師でもあった、チェ・ゲバラが生涯一貫して持ち続けたも
の、それは「人々を愛し続けた」と言う事ではなかったでょうか。
実際に国連総会においてゲバラは、「バカらしいと思うかもしれないが、真の革命家
は偉大なる「愛」によって導かれる。人間への愛、正義への愛、真実への愛。愛の無
い真の革命家を想像することは不可能だ。」とインタビューに答えている。
今も、バングラデッシュの地には、「チェは永遠なり・・・ゲバラは死なず・・・」と、落書
きが残されるなど、彼の思想と行動を指針に生きる人間が今もいる。・・・と、この本は
結んでいます。
ゲバラの思想・信条・直接行動主義などについては、異論も多いところですが、
「人間への愛、正義への愛、真実への愛」
を信条とした、「人間ゲバラ」の生き方には、ある種の共感を覚えるのです。
(ちなみに、1959年31歳のゲバラは、政治家として日本を訪れている。)
お父さん、私にもお菓子をちょうだい、ちょーだい
ゲバラが愛しそしてゲバラを愛した人々の音楽「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」