◯「抱く女」桐野夏生著 新潮文庫 ⭐️⭐️⭐️✨
1972年秋、主人公の直子は大学3年生。
学生運動がまだ盛んな時代で、直子は運動には加わっていなかったけれど、当時の退廃的な学生の例に漏れず、怠惰な生活を送っていた…
72年といえば僕は高校1年、この物語で描かれる大学生活や学生運動の退廃感、閉塞感などは、高校生ながら理解でき、多少は体験していました。でも、この数年後に大学に進学した時には、大学構内も学生も、随分様変わりしていました。
学生運動の「タテカン」は残っていたものの、ほとんどの学生は無関心で、部活やバイトに勤しんでいました。それなりに将来への期待感は持っていて、何をしていいか分からない、何をしてもつまらないというような閉塞感はなかったと思います。僕が鈍感で何も考えていなかったから?
この作品は、桐野夏生の実体験なのかなぁと思わずにはいられないけれど、自分の青春の入口の時代の、ある種の備忘録、日記みたいな作品です。
面白かったけど、⭐️4つにはちょっと足りなかった…
1972年秋、主人公の直子は大学3年生。
学生運動がまだ盛んな時代で、直子は運動には加わっていなかったけれど、当時の退廃的な学生の例に漏れず、怠惰な生活を送っていた…
72年といえば僕は高校1年、この物語で描かれる大学生活や学生運動の退廃感、閉塞感などは、高校生ながら理解でき、多少は体験していました。でも、この数年後に大学に進学した時には、大学構内も学生も、随分様変わりしていました。
学生運動の「タテカン」は残っていたものの、ほとんどの学生は無関心で、部活やバイトに勤しんでいました。それなりに将来への期待感は持っていて、何をしていいか分からない、何をしてもつまらないというような閉塞感はなかったと思います。僕が鈍感で何も考えていなかったから?
この作品は、桐野夏生の実体験なのかなぁと思わずにはいられないけれど、自分の青春の入口の時代の、ある種の備忘録、日記みたいな作品です。
面白かったけど、⭐️4つにはちょっと足りなかった…